その草……
あの草だけど毒草だったみたいです。
動き始めてから10分ほど経った時、全身から力が抜けて動けなくなってしまったのだ。
だけど、それはすぐに治った。
たぶん、ステータスにある生命が関係してあるんだろう。
やはりあれは免疫に関係する数値だったようだ。
……生命値が高くてよかった。
捨てられたけど、このステータスを与えてくれた親に感謝だ。
動けなくなった時は死を覚悟したし。
もう不用意に口に入れるのはやめよう。緊急時以外は。
嗅覚を研ぎ澄ませながら、移動していく。
ちなみに這うよりも転がった方が移動速度が速いことに気付いたので今ではそうしている。
本来なら傷を負いかねないけど、金剛鉄壁持ちの俺には問題ないのだ。
欠点は方向を定めるのは難しいことだけど、行く当てもないので気にしていない。
転がりながらの移動にはもう一つ欠点があったのに気付いたのは1時間ほど経過した時だった。
目が回る、ものすごく。
そのダメージで現在、頭がクラクラしており、休憩中だ。
フラフラになりながら辿り着けたこの場所は偶然座り心地が良い場所だったので休憩には最適だった。
中々ダメージが抜けないな。
1時間、転がりながら移動していたからしょうがないか。
今日はもうこの辺で眠ろうかな。
目は見えなくても、気温は感じることはできる。
数時間前より涼しくなっているので、もう夜になっていると思うし。
夕食はあの草にした。
あの草、硬いし毒もあるからなのか他の生物は食べないみたいなのでそこら中に生えているのだ。
毒も数分動けなくなるだけだからそんなに問題はない。
一度経験したんだし、もう大丈夫だろう。
そんなこんなでまた動けなくなりました。
このまま寝ることも考えたけど、このまま毒の影響で目覚めなかったらまずいので、完全に抜けるまで待つことした。
早く抜けないかなー。
前回の経験から、あと2、3分で動けるようになると思うが、やることがない時の2分は結構長い。
またハカセとの思い出に浸ろうとしたとき、そいつは現れた。
まず聞こえたのは獣の唸り声だ。
かなり近い。
油断した。ここは野生、敵はそこら中にいるのだ。
逃げようと思ったが毒が抜けておらず、まだ動けない。
こりゃちょっとまずいかな。




