始まりは、強制的に:3~5
ちょっと、200字に足りないのが出てきたのでまとめて3回分入れました。
:3
数分間、咳をし続けたのち、ようやく収まってきた。
「ん"ん”・・・あぁ、すまん、サンキュ。で、なんだっけ?」
芝は、まったくといった感じで、怪談話について教えてくれた。
「おいおい、もう忘れたのか?怪談話だよ・・・。でまぁ、これは先輩から教えてもらったんだけどな。
この学校って今俺らのいる校舎と専門校舎ってのがあんじゃん?」
「あぁ、あるな。」
「その専門校舎に出るらしいんだよ・・・」
たぶんお化けだろうけど、芝は怪談話が好きなくせに幽霊とかにはめっぽう弱い口なので少し意地悪してやることにした。
「ん?なにが出るんだよ?」
「・・・・・・」(カタカタカタ…)
「・・・・」(あぁ、震えてんなぁ)
:4
「・・・・・・」(カタカタカタカタカタカタ……)
「・・・」(おぉ、震えが激しくなった)
「・・・・・・」(カタカタカタカタ・・・)
「・・・」(ん?震えが小さくなった?)
「・・・・・・」(ブワッ)
これはやりすぎたと思い、謝りながら答えだろうと思われるものを言った。
「あぁぁ、すまん。あぁ、あれだろ、幽霊だろ!?」
「・・・・・・・・・」(コクンコクン)
「・・・」(苦手なんだったら、言わなけりゃいいのに・・・)
:5
「で、その幽霊がどこに出るんだよ?」
「・・・・・・」(カタカタカタ…)
「理科室か?音楽室?それとも、視聴覚室か?」
「・・・・・・」(ブンブン)
「んじゃ、あれか専門校舎には無いはずの教室に出てくるってことか?」
「・・・・・・」(コクンコクン)
「っで、その幽霊がなにすんだよ?」
「・・・・・・」(ブワッ)
「・・・」(ホントに苦手なんだろうけど、めんどくせぇ・・・)
この高校には、普通科校舎と専門校舎に分かれています。
普通科校舎は、4階+屋上構成でL字の形をしています。
1~3年生の教室や、職員室、図書館、保健室はもちろん、1階の大半は運動系の部室が占めています。
専門校舎は、普通科校舎と同様4階+屋上構成(屋上に天文台あり)ですが、上から見た形は普通のI字の形をしています。
教室は、本文中に出てきた教室を見れば分かると思いますが、副教科を学ぶものがほとんどです。また文科系の部室もあります。