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第九話 ギャル召喚士、ロロイの“本当の顔”を知る。

ゴブリンオーガを倒し、ダンジョンを後にしたソラとロロイは、馬車に揺られながら帝都へ戻っていた。


「ふぅ〜……今日マジで濃かった……」


「あなた、本当に頑張ったわよ。スライムたちもね」


ラムネ・メラ・バブル・ライムが誇らしげに揺れる。


「ぷるるっ♪」「ぷるるるっ!」「ぷる〜♪」「ぷるるっ!」


ソラはスライムたちを撫でながら笑った。




帝都に着くと、二人はそのままギルドへ向かった。


扉を開けると、受付嬢ロゼリーがすぐに気づいて駆け寄ってきた。


「ソラさん! ロロイさん! おかえりなさい!」


ロロイが依頼書を差し出す。


「ゴブリン5体の討伐完了。それと……追加でゴブリンオーガも倒してきたわ」


ロゼリーは目を丸くした。


「ゴブリンオーガ!? Eランクの中でも強敵なのに……!」


ソラは照れながら頭をかいた。


「いや〜……ロロイさんがめっちゃ強くて……」


ロゼリーは微笑んだ。


「ロロイさんはAランク冒険者ですからね」


「……え?」


「……言ってなかったかしら?」


「Aランク!? そりゃ強いわけだよ!!」


ロロイは苦笑しながら肩をすくめた。


「隠してたわけじゃないの。ただ、言うタイミングがなくてね」


ソラは納得したように頷いた。


「うん、めっちゃ納得した!」




ロゼリーが報酬袋を二つ用意する。


「依頼達成の報酬と、ゴブリンオーガ討伐の追加報酬です。

 ロロイさんとソラさんで半分ずつ、とのことです」


ソラは袋を受け取り、重さに驚いた。


「うわっ……結構あるじゃん!」


ロロイは微笑む。


「あなたの働きも十分だったわ。遠慮しないで受け取って」


ソラは嬉しそうに頷いた。




ギルドを出たところで、ロロイが言った。


「ソラさん、今日のご褒美に……美味しい料理を出す穴場の店があるの。

 よかったら一緒にどう?」


「行く行く〜! お腹ペコペコ!」


ロロイに案内されて歩いていくと――


「……あれ? ここって……」


ロロイは微笑んで言った。


「私が泊まっている宿屋の“泊り木”よ。」


「えっ!? ロロイさんもここに泊まってるの!?」


ロロイは少し驚いた顔を見せる。


「ええ。エルフィーとは付き合いが長いの。

 ……少し事情があってね。私、とある貴族家系なのよ。

 訳あって冒険者をしているけれど」


ソラは驚きすぎて声が裏返った。


「貴族!? Aランク!? ロロイさん、スペック高すぎじゃん!!」


ロロイは苦笑しながら扉を開けた。




一階の食堂には、エルフィーが笑顔で迎えてくれた。


「ロロイさん、おかえりなさい。ソラさんも一緒なんですね!」


「今日はソラさんの初討伐祝いよ。美味しいものお願いできる?」


「もちろんです!」


運ばれてきた料理は、香草チキン、焼き野菜、スープ、パン……

どれも温かくて優しい味だった。


「うまっ……! エルフィーさんの料理、マジ最高……!」


ロロイも満足げに頷く。


「ここの料理は帝都でもトップクラスよ。穴場だけどね」


エルフィーは照れながら笑った。


三人で楽しく食事をし、スライムたちも小皿でご機嫌に揺れていた。




食後、ソラは部屋に戻り、ベッドに倒れ込んだ。


「ロロイさん……Aランクで、貴族で、めっちゃ強くて……

 ウチ、まだまだだなぁ……」


ラムネ・メラ・バブル・ライムが寄り添う。


「ぷるる……」「ぷるるる……」「ぷる〜……」「ぷるるっ……」


ソラはスライムたちを撫でながら呟いた。


「もっと……強くなりたい。

 ロロイさんみたいに、誰かを助けられるくらい……」


まぶたがゆっくり閉じていく。


こうして、ソラの“次の成長”へ向けた夜は静かに更けていった。


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