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第六話 ギャル召喚士、初仕事で“バブル”誕生。そして数日後、Eランクへ。

柔らかな朝日が差し込む三階の角部屋。

ソラが伸びをしていると、扉が軽くノックされた。


「ソラさん、朝食にしませんか?」


エルフィーの優しい声が聞こえる。


「はーい! 今行く〜!」


ラムネとメラも元気よく跳ねる。


「ぷるるっ♪」「ぷるるるっ!」




一階の食堂には、焼きたてのパンと温かいスープの香りが広がっていた。


「いただきまーす!」


ソラはパンをかじりながら、エルフィーと雑談を楽しむ。


「今日はギルドへ?」


「うん! 昨日登録したし、なんか依頼受けてみよっかなって!」


「ふふ、気をつけて行ってらっしゃい」


ソラは元気よく手を振った。




朝の帝都は活気に満ちていた。

露店の声、馬車の音、人々の笑い声。


ギルドに入ると、依頼掲示板の前に人だかりができていた。


「へぇ〜……色々あるんだね〜」




背後から声がした。


「ソラさん、おはよう!」


受付嬢ロゼリーが笑顔で立っていた。


「依頼、迷ってるの?」


「うん、なんかいっぱいあって……」


ロゼリーはソラの横に並び、いくつかの依頼書を指差した。


• Fランク:雑用(迷子探し、荷物運び、落とし物探し)

• Eランク:低級魔物の討伐依頼



「討伐はEランクからよ。でもFでも、上級冒険者の同行があれば参加できるわ。

 ただし、Dクラス以上の魔物は危険だからね」


ソラは肩を落とした。


「討伐したかったけど……規則なら仕方ないか……」


ロゼリーは優しく微笑む。


「最初はみんなここからよ。おすすめは……これね」


ロゼリーが差し出した依頼書にはこう書かれていた。


【Fランク依頼】

帝都工業区・側溝のドブ掃除

報酬:銀貨10枚


ソラは苦笑いした。


「……ドブ掃除……」


「安全で確実よ!」


「……やる!」




帝都の工業区に到着した瞬間――


「うっ……くっさ!!」


鼻が曲がりそうな悪臭が漂っていた。


ラムネとメラも震える。


「ぷるる……」「ぷるるる……」


側溝にはドロドロのヘドロが溜まり、黒い泡を立てている。


「とりま……ラムネ、水噴射してみよっか!」


「ぷるっ!」


ラムネが水弾を放つと、ヘドロは一瞬だけ流れたが――

数秒後、元に戻った。


「えぇ〜!? 戻るの!? 意味なくない!?」


何度やっても同じ。




そのとき、ソラの視界に光のウィンドウが開いた。


《召喚士レベルが上昇しました》

《召喚士Lv2 → Lv3》

《新規スライム召喚枠解放》

《クリーンスライムが召喚可能になりました》


「えっ……クリーンスライム!?

 掃除特化ってこと!?」


ソラは手を前に出し、息を整えた。


「……召喚!」




白い光が集まり、透明度の高い水色のスライムが現れた。


「ぷるる〜♪」


ソラは思わず声を上げた。


「かわっ……! なんか清潔感すごい!!」


クリーンスライムは側溝を見ると――


瞬時に分裂し、ヘドロの上に覆いかぶさった。


「ぷるるるるるっ!!」


みるみるうちにヘドロが分解され、

あの悪臭も完全に消えた。


「えっ……すごっ!?

 てか、めっちゃキレイになってるんだけど!!」


工場の関係者も目を丸くした。


「こ、こんな短時間で……!?

 す、すごい……!」




依頼を完璧に終わらせ、ギルドへ戻るとロゼリーが驚いた顔で迎えた。


「ソラさん……もう終わったの!?

 しかも工業区の人から“完璧すぎる”って連絡が来たわよ!」


ロゼリーはプレートに達成印を刻む。


「これで一つ達成ね。

 あと四つこなせば昇級よ!」


ソラはガッツポーズ。


「よーし、頑張るぞ〜!」




ソラはその後も、

迷子探し、荷物運び、落とし物探し、清掃依頼など

Fランクの依頼をテンポよくこなしていった。


ラムネ、メラ、そしてクリーンスライムも大活躍。


そして――


《昇級条件達成》

《ソラ:Fランク → Eランク》


ロゼリーが笑顔でギルドカードを差し出した。


「おめでとう、ソラさん! 今日からEランクよ!」


ソラはカードを見て目を輝かせた。


「やった〜!! これで討伐もできるじゃん!!」




宿に戻り、ソラは新しいスライムを抱き上げた。


「今日からウチの仲間だよ〜。

 名前……どうしよっか……」


透明で清潔感のあるスライムを見て、ソラは笑った。


「……“バブル”ってどう?」


「ぷるるっ♪」


ラムネとメラも嬉しそうに揺れる。


「ぷるる♪」「ぷるるるっ!」


こうして、

ラムネ(回復)

メラ(攻撃)

バブル(清掃)

ソラのスライムパーティは三体になった。


ソラはベッドに倒れ込み、満足げに呟いた。


「……明日からは討伐もできるし……

 ウチ、もっと頑張るぞ〜……」


そして静かに眠りについた。


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