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第五話 ギャル召喚士、エルフの宿屋で初めての夜を迎える。

冒険者ギルドを出たソラは、夕暮れに染まる帝都の街を歩きながら宿屋を探していた。


「う〜ん……どこも満室だったり、雰囲気が微妙だったり……

 ウチ、今日寝れるのかな……」


ラムネとメラが心配そうに揺れる。


「ぷるる……」「ぷるるるっ」


「大丈夫だよ〜、きっと良いとこあるって!」


そう言いながらも、ソラの足はだんだん疲れてきていた。




街の奥へ進むと、少し高台になった場所に温かい灯りが見えた。


木造とレンガが組み合わさった、落ち着いた雰囲気の建物。

窓からは柔らかな光が漏れ、どこか懐かしい香りが漂ってくる。


「……ここ、めっちゃ良さそうじゃん……!」


ソラは胸を弾ませながら扉を開けた。




カラン、と鈴の音が響く。


カウンターには、長い金髪を三つ編みにしたエルフの女性が立っていた。

優しげな瞳がソラを見て微笑む。


「いらっしゃいませ。

 一泊ですか? それとも連泊をご希望ですか?」


ソラは少し考えてから答えた。


「この町でしばらく活動する予定だから……連泊でお願いしたいかも!」


エルフの女性は嬉しそうに頷く。


「承知しました。

 当宿は前払い制で、連泊の場合は朝昼晩のお食事もお付けできます。

 ただし、お食事は別料金になりますが……」


ソラは布袋から金貨を一枚取り出した。


「これで……どれくらい泊まれる?」


エルフの女性は一瞬だけ目を丸くした。


「き、金貨……!?

 でしたら……半年は食事付きで泊まれますよ」


「半年!? やばっ……!」


ソラは即決した。


「じゃあ、それでお願いしまーす!」




支払いを済ませると、エルフの女性は鍵を手渡した。


「お部屋は三階の角部屋です。

 窓から街が一望できますよ」


階段を上がり、部屋に入ると――

木の香りが心地よく、窓からは夕暮れの帝都が広がっていた。


「……めっちゃ綺麗……!」


ラムネとメラも窓辺でぷるぷる揺れる。


「ぷるるっ♪」「ぷるるるっ!」




ノックの音がして、先ほどのエルフの女性が顔を出した。


「お食事を作りますので、よろしければ一階へどうぞ」


ソラは嬉しそうに階段を降りた。


一階の食堂スペースには、木のテーブルと暖炉があり、

温かい雰囲気が広がっていた。


運ばれてきたのは――

香草のスープ、焼きたてのパン、ハーブチキンのプレート。


「え、めっちゃ美味しそう……!」


一口食べた瞬間、ソラの目が輝いた。


「……美味しっ!! やば、幸せ……!」


ラムネとメラも小皿でスープをもらい、嬉しそうに揺れる。


「ぷるる♪」「ぷるるるっ!」


エルフの女性は微笑んだ。


「気に入っていただけて良かったです。

 私はエルフィーと申します。どうぞよろしく」


「ウチはソラ! よろしくね、エルフィーさん!」




食後、ソラは部屋に戻り、ベッドに倒れ込んだ。


「はぁ〜……今日はマジで色々あったなぁ……

 召喚されて、城出て、ロロイさんと森行って、ギルド登録して……

 ウチ、頑張ったよね……」


ラムネとメラが布団の上で寄り添う。


「ぷるる……」「ぷるるる……」


ソラは二体を撫でながら微笑んだ。


「ありがとね、ラムネ、メラ。

 明日からもよろしく〜……」


まぶたがゆっくり閉じていく。




鳥のさえずりと、柔らかな朝日が部屋に差し込む。


ソラは伸びをしながら目を覚ました。


「……おはよ〜……

 今日も頑張るかぁ……!」


ラムネとメラも元気よく跳ねる。


「ぷるるっ♪」「ぷるるるっ!」


こうして、ソラの異世界生活二日目が始まった。


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