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女神をぶん殴るために世界を救います  作者: 白野シャチ
一章 七大魔王迷宮攻略
4/5

4話

 扉の先には、真っ暗だった。

 暗さに慣れるとポツンっと置かれ長机とゲーミングチェアを見つけ近寄ると長机には、クラッシックな卓上ランプと一冊の古びた本が置かれていた。

 他に何かないかと探索するもそれ以外見つけることはできなかった。

 ゲーミングチェアに腰をかけ本を読むことにした。


 これを読む汝へ。

 我は、創造神、アルテ様に仕える七大天使の一柱にして死を司る天使、繧オ繝ェ繧ィ繝ォだ。

 これが読まれていると言うことは我たちは、女神に敗北したのだろう。我らが敗れた時、自動的に天界と下界を繋ぐ次元の狭間にある監獄へと転移するように魔法を組み込んである。

 我以外はその監獄に魂を封じられていることだろう。あの女神のことだ。どうせ魔王の魂だとか言って封じているだろ。

 さて、本題だ。ここから先はこの世界で何が起こったかを書き記そう。

 種族間の小競り合いから発展する戦争は、あるがこの世界は、平和だった。

 それでも負の感情と魔力が合わさって生まれる瘴気と呼ばれるドス黒い霧は、何処かで発生し千年の歳月を経て魔物(モンスター)と呼ばれる化物を生み出す。その過程で魔物を従える魔物の王が現れ世界を滅ぼそうとする。

 秩序(システム)は、世界を守ろうと勇者と呼ばれる瘴気を祓う力を誰かに与えて世界を守って来た。

 千年一度の厄災として我らは認知し世界を見守りそれぞれの役目を果たしていた。

 しかし、アルテ様が行方不明になりアルテ様の娘がアルテ様に変わり世界を管理するようになってから少しずつおかしくなって来た。

 これまで魔物の王が千年周期で誕生していたが五百年で生まれ倒された後、二百五十年後にまた生まれた。

 こんなことは今までなかった。

 不思議に思った我は死んだ者の魂を回収がてら下界を調べることにした。

 魂が瘴気に侵されまともな判断ができない状態とわかりその原因が他種族間との大規模な戦争だと判明した。

 神敵は魔族、竜族、鬼人族でありその種族を滅ぼせと神託を下り、人族、ドワーフ族、獣人族、エルフ族は、四種族で連合を組み神敵に戦争を仕掛けた結果、貧困や怨み、怒り、悲しみなどの負の感情が溢れ世界に瘴気が充満し、様々な所で魔物の王が誕生した。通りで世界がおかしくなったわけだ。

 理由は定かではないが女神は、この世界を滅ぼそうとしている。

 その事に気づいた我は、七大天使の一柱であり、神を監視している天使、カマエルに相談しようと天界に戻った。しかし、カマエルの姿はなく。誰も居場所を知らなかったのだ。

 天界中を探し回ったが何処にも居なかった。

 他の七大天使に相談をしたが女神様がそんな事を考えているわけはないと言われ世界の現状を見ようとしなかった。何かがおかしいと思い彼らの魂を鑑定した。

 皆【女神の祝福】を受けていた。

 嫌な予感がした。

 慌てて下界に戻る事にした。

 その最中。下界と天界の狭間で浮島を見つけた。

 何かを感じその浮島を探索する事にした。そこで牢獄に閉じ込められたカマエルを見つけた。

 彼らを助けて彼らに我が見て来た全てを話した。

 それを聞いたカマエルは、我を牢獄の最奥へと連れて行った。

 そこには、十字架に括り付けられていたアルテ様を見つけた。

 カマエルはゆっくりと告げた。

 

「女神は、この世界を作り替えようと創造神から世界を作り出す力を奪おうとしたが失敗しこの牢獄に閉じ込めた」


 我はアルテ様の力尽きた姿を見て女神を止めなければと決意してアルテ様に手を伸ばす。

 アルテ様は、ゆっくりと目を開け虚な瞳で我を見た。


「汝か。我が娘の祝福(呪い)を受けていないのか。なら汝に力を託す。我が娘を止めてくれ、頼んだぞ」


 今にも消えそうな掠れた声でそう言われ我は手を合わせ祈る。


「その想いしかと承りました。」


 我らは、まず下界の人々を救うため動き始めた。人々についた【女神の祝福】を消し人々を呪いから解放して行った。

 人族、ドワーフ族、エルフ族、獣人族、鬼人族、竜族、魔族の各王たちと会議し女神を裁くために女神と戦争を開始した。

 だが十中八負けるだろ。

 負ける気で挑むわけではないがこの世界の真実をこれを読む汝に知って欲しかったと言うわけでこの本を書いた。

 これを読む汝。願わくば敗北した我らに変わって|女神を裁いてくれ。


 パンっと本を閉じ大きなため息を溢す。

 

「・・・あの女神が元凶かよ!。」


 誰もいないこの部屋に響き渡る。

 この著者の名前は文字化けして読めなかったが著者は七種族の王達が七大魔王と呼ばれる事を予期していた。

 著者は、創造神から女神を裁く力を与えられたが敗北したが世界は滅んではいない。

 わからないことが増えた気がする。

 何故、この著者の名前は文字化けしている。女神はこの著者を歴史から消そうとしたから名前が文字化けしたのか。

 んー。女神を裁くためには創造神の力がいるんだろう。・・・もしかして、この迷宮の最奥に創造神がいると言うことか。


「ん。わからん。・・・今更だけどなんでこの世界の文字読めるだ?・・・わかんねぇ。」


 ため息しか出ない。

 今考えても仕方ない。どうせやることは変わらないんだ。女神をぶん殴るにせよ。裁くにせよ。まず、この迷宮から脱出することが優先事項だな。


「・・・てことは迷宮攻略か。」


 再開するか。

 席を立ちドアノブに手をかけた瞬間。


「・・・頼んだぜ。」


 後ろから声が聞こえ振り返ると8枚の美しい純白な翼に純銀が溶けて川のように流れたようなサラサラな銀髪、サファイアのように鮮やかに輝く瞳、日焼けを知らない白い肌の半透明な男性が本を懐かしそうに触っていた。

 男性と目が合うと男性は、ニコッと笑い親指を立てグッドのポーズをとる。


「グッドラック」


 唖然とする俺を無視してゆっくりと煙のように消えて行った。

 もしかしてあの本の著者?。いやまさかね。忘れようと首を横に振り、扉を開ける。

 出迎えたのは、大勢のゴブリンだった。

 湖を囲うようにゴブリン達は、隊列を組み俺が出てくるのを待っている。

 一歩の部屋からは出ず扉を閉める。

 見間違いだと思い一旦深呼吸して再び扉を開ける。

 大勢のゴブリンは、目が血走り、ヨダレを垂らし完全に理性を失った化け物だ。


「あ、うん。どっから湧いたんだろか」

 

 怖くなった俺は再び扉を静かに閉めひとりぼっちの作戦会議を始める事にした。

 パッと見ただけで百体以上はいたように思える。

 さてどうしたのもか。

 数が数だ。一体一体が弱くても数の暴力に敵わない。


 作戦1。

 切れ味のいい大剣を生かしてぐるっと回転して突っ込むか。うん。目が回ったら終わりだな。

 作戦2。

 ひたすら大剣をぶん回してゴブリン達斬っていく。

 ・・・無理だな。スタミナ切れた瞬間に集団リンチで終わり。

 作戦3

 ひとまず逃げて細い路地に誘い一体づつ倒す。

 逃げる手段が問題だな。目の前の敵を走りながら斬っていくしかないかなぁ。

 何度かイメージをするもやられるイメージしか湧かない。どうすっかな。遠距離攻撃はない・・・石ころでと投げてみるか。拾う時間なくねぇ?。

 うだうだしても仕方ない。

 気合いを入れるために頬を叩く。

 扉を勢いよく開けて雄叫び上げゴブリン達に立ち向かう。

 ゴブリンの群が一斉に突撃してくる。前線を大剣で薙ぎ払い。前線を蹴散らす。背後を警戒しながらひたすら大剣を振う。さながら無双ゲームのキャクターのようにゴブリンたちを斬り倒す。これで必殺技でもあれば完璧なのに。

 誰かに見られていると感じ視線の主を探そうにも大量のゴブリンで分からずじまいだった。

 数時間後。

 最後の一体の首を刎ね。大剣を掲げて勝鬨を上げる。


「お、終わった。」


 数千体のゴブリンの死骸が足元に転がり疲れた身体を横にすることが出来ず大剣を杖代わりにして大剣に体重をかける。

 肩で息を切らしながらゴブリン達の死骸を見る。ゆっくりとゴブリン達の死骸は、光の微粒子となっていく。

 洞窟の薄暗さに淡く輝く星屑たちがゆらゆらと揺れ、まるで湖で妖精たちが華麗に踊り天へと還っているようだ。

 その絶景に心が奪われる。

 思う存分に闘い、今であった不安や考え事で一杯だった頭は、スッキリとしていた。


「・・・まだ。この階層終わりじゃないんだよな。」


 このフロアの入り口付近で魔術師が持つような杖を持ったゴブリンと目が合い不気味な笑みを浮かべ去ってしまった。

 そのゴブリンが気になり入り口に向かう。

 すると入り口から槍を持ったゴブリンが虚な目で槍をつく構えで突撃してきた。

 身体に突かれる間際、大剣で槍を弾く。反動でゴブリンはよろめいた。すかさず大剣をゴブリンの頭上から振り下ろし、逃げたゴブリンを追うが通路に出る。

 しかし、逃げたと思われる足跡は、他のゴブリンたちの足跡で確認できなかったがわざとかき消されている感じした。

 フローラルな甘い香り。ラベンダーの香水がほんのりと香りだけが残られていた。

 その香りには気にもせず一つの答えを出した。

 

「あの群れは、俺の戦力を測るためか。・・・まずい。」

 

 慌てて杖を持ったゴブリンを探し回るが痕跡すら見つからず。残されていたのは甘い香りだけ。

 散々探し回り途方に暮れた挙句、道に迷ってしまい、かなり広めのフロアへ迷い込んでしまった。

 そのフロアには誰もいないバスなのにも関わらず、四方八方から見られているような妙な感覚を覚える。

 周りを見渡しても誰も居ない。

 何故か誰かがいると第六感がそう告げている。

 耳を研ぎ澄ますと数十体の息遣いが聞こえた。

 そして、気づいた時には遅かった。姿は確認できないがすでに周りは囲われていた。


「・・・見えないとか。やばいな。」


 急いで大剣を構えると身体が急に力が抜け膝をついてしまった。

 ゴブリンたちが何ももない空間から現れた。全員、布を口に覆っていた。

 その時気づいた。この甘い匂いは、毒である所に。あ、このまま死ぬのか。・・・キュアって状態異常治すような。・・・あるじゃねぇか。


「【キュア】」


 その唱えると緑の光に包まれ身体が倦怠感が無くなり身体が楽になりスッと立ち上がる。

 裾を破り口を覆う。

 ゴブリン達は、俺が起き上がった事に動揺し地団駄を踏み威嚇する。

 大剣を構えてゴブリン達を睨む。

 漏れ出した殺意にゴブリン達は怖気付くとゴブリン達の最後尾から杖を地面に叩きつけたような音が聞こえるとゴブリン達は、「ギィ!ギィ!」と叫び、リズム良く地面を踏み鳴らし士気を高め、俺を恐れなくなっていく。

 ゴブリン達の最後尾に蜃気楼のような揺らぎを見つけた。もしかするとあの中に誰かがいる。・・・このゴブリン達を一掃しないと奴には辿り着けない。

「ギィ!」と一匹のゴブリンが雄叫びを上げる。その雄叫びを戦闘の合図となり、ゴブリン達が一斉に襲いかかってくる。

 一歩前に踏み込む。


「【身体強化】!!」

 

 全身全霊で薙ぎ払い剣の重さで一周しその勢いのまま前方に跳躍しと同時に大剣を振り上げ全力で地面に叩きつける。その衝撃波で周囲のゴブリン達を吹き飛ばす。

 その猛攻にゴブリン達は、一歩下がる。

 一体のゴブリンは、俺に怯え武器を離してこの場から逃走しようとした瞬間、背後から頭を握り潰された。

 そのゴブリンは一般男性ぐらい身長で筋骨隆々。堂々とした姿はゴブリンの上位種に思える。ギロっと睨みつけられ背筋が凍る。


続く

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