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プレイボーイ

 メーベルト一世率いるフローエン帝国の軍は騎士、白魔法使い、黒魔法使いで構成されている。


メーベルト一世は美しい顔立ちをしていて金色の髪に瞳はブルーの麗しい帝王だ。


彼を守る騎士団長テリウスはブラウンの髪にグリーンの瞳を持つクール系の美男子だ。


白魔法使いのエーデルはグリーンの髪にブラウンの瞳をもつ癒し系男子で可愛い顔している。


そしてロッシュは黒髪に濃紺の瞳の妖艶な雰囲気を持つ美男子だ。


この四人は全員が超絶美形なので姫や令嬢、街の娘まで絶大な人気がありそれぞれのファンクラが敵国にまであるほどだ。しかも全員が独身ということも人気に拍車をかけている。


 毎回戦争が終わると城ではパーティーが開かれ姫や令嬢はこの四人に会うためにこぞって参加するのだった。

 フローエン帝国には三代美女と言われる姫がいる。マリアンヌ姫、アンメリー姫、コゼット姫だ。


 その中のマリアンヌ姫はメーベルト一世の妹でロッシュのことが大好きだった。マリアンヌ姫は顔立ちは可愛らしく帝国のお人形姫と呼ばれている。


マリアンヌ姫はメーベルト一世の妹という強みもありロッシュの恋人候補と噂されている。しかし姫だけでは無く帝国の三代令嬢の一人呼ばれているマーガレッタ令嬢もロッシュが好きで二人は常に火花を散らしている。

 

「ロッシュ、本当の所、誰か好きな人いるのか?」メーベルト一世はロッシュに聞いた。

「僕はみんなが好きだからなぁ」

「俺達の中で一番女たらしはロッシュじゃないか?」騎士のテリウスが言った。

「そうだよね」白魔法使いのエーデルはすぐにテリウスの言葉に同意した。


当のロッシュはその時々の人と良い時間が過ごせたらそれで良いと考えていた。みんなの事が好きで特別な好きは無かった。いわゆるプレイボーイだ。


「今日は誰を選ぶんだ?」メーベルト一世は聞いた

「うーん。マーガレッタかな」「あの令嬢気が強くないか?」テリウスが言った


「そんな所が良いと思う時もあるんだよね」ロッシュが美しい黒髪を耳にかけながら言った。

「お前は本当自由だな」メーベルト一世が羨ましそうに言った。

「ごめんね,自由で」ロッシュはウィンクしてマーガレッタのところに行ってしまった。

「あのロッシュを射止める人がこの世にいると良いな」これはみんなの意見だった。


 ロッシュはその日マーガレッタと過ごした。ワガママなところが可愛いと思うが好きなのか?と聞かれたらわからない。ロッシュはシャワーを浴び、窓の外を眺めていた。


「ロッシュ様、お届けものです」執事が何か持ってきた。ロッシュはもしかして、、と思った。小さな箱に「Happy Birthday」と書いてあり箱に中に見た事がない真っ白なリルケが入っていた。そのリルケがどんな効果があるのかわからなかったのでロッシュはそれを手に取りなんとなく風の魔法を唱えてみた。部屋中の優しい風が巻き起こり沢山の花びらが風に乗って城中降り注いだ。「な,なんだこれは?!」ロッシュは驚いた。そして気がついた今日は自分の誕生日だ。

 

 突然城が美しい花びらに覆われてみんなが外に出てはしゃいでいる。メーベルト一世はロッシュに言った「お前こんな魔法も使えるんだな!!すごいぞ!」「ロッシュこんな魔法があったんだな」テリウスもエーデルも感心しているが、一番驚いているのはロッシュだった。このリルケを創った人はどんな人なんだ?どうして僕のことを知っている?こんな美しいリルケを創れる人がいるなんて。。。ロッシュはもう一度追跡魔法を使った。しかしやはりわからなかった。


 ロッシュは真剣に考え始めた。マルクスは死んだ。メーベルト一世が世界中から探したリルケ職人にこんな飛び抜けた能力のある人間はいなかった。一体誰だ。。ロッシュは思いつかなかった。ロッシュは城の外に出て白のリルケを使って火の魔法を使ってみた。空が黄金にひかり、その光の粒が雨のように落ちてきた。幻想的で美しかった。さらに氷の魔法を使った。美しい雪がダイヤモンドのように輝きながら舞っていた。最後に召喚魔法を使ってみた。美しい蝶が空から舞い降りてきた。どの魔法を使っても幸せな気持ちにさせてくれた。その白のリルケはパリンと割れてサラサラと風に飛んでいった。その様子までも美しかった。


こんな美しいリルケを創れる人は一体誰なんだ?ロッシュは本気でその人物を探そうと決めた。

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