超肝試し大会
「ついに今夜に迫っている。ベルセルクの夜はきた」
「肝試し大会だろ。なーにがベルセルクの夜だ意味わかってないだろ」
「黙れッ!ベルセルクの夜はベルセルクの夜だ。それ以外のなんでもない。今宵、地底より蘇りしものたちが宴を開くのだ」
「肝試しって宴なんだ」
「肝試しではないっ!これは闇に生きるものたちによる数百年に一度の祭りなのだ!」
「それで、去年のベルセルクの夜と何が違うのさ」
「去年……?まさか貴様は、数百年の時を超えて蘇った存在だと言うのか!?」
「なーにバカなこと言ってんだ。いい加減にしないとお前不参加って伝えるからな」
「貴様こそバカなことを言うな!我を抜きにして、ベルセルクの夜を開けるか!」
「別に言い出しっぺが居なくても大丈夫なくらい人数はいるし。たしか十数人参加するんだっけ」
「うるさいッ!我が参加できないのなら中止だ中止ッ!」
「お前めんどくさいって言ってそのへんの権限全部佐々木に押し付けたじゃん。お前の一存じゃ、もう止められないくらいになってんのよ」
「ぶうううわああああかなァ!この我の力では制御できなくなっているというのかッ!」
「お前の右手じゃ制御できないだろ。封印とか言って鎖巻き付けてるおかげであちこち鎖の跡だらけじゃんか」
「うるさいッ!コズミックワールドに閉じ込めるぞ!」
「そのコズミックなんたらはいつも不発に終わってるようですが本当に使えるんですかねぇ?」
「うぅううう……うぅううう……使えるもん……グスッ……使えるんだもん!! 」
「泣き出すくらいならそんな嘘つくなよ……めんどくさいやつだな」
「びえええええええん!!」
「子供みたいに泣きじゃくってさあ……」
「もういいもん……!肝試し中止!中止ィ!」
なんやかんやありまして。
「ベルセルクの夜がきた!」
「元気になるの早いなおい。中止だなんだ騒いでたお前はどこ行ったし」
「ベルセルクの夜がきたのッ!わが腕を見ろ。マナが高まってきているのがわかるだろう」
「懐中電灯で物理的に光らせてるだけじゃんか。もうちょいマシなギミック考えてこいよ」
「高まってるの!! いいから組み合わせ決めるよ!」
「あーほらやけくそになった」
そしてなんやかんやありまして。
「ほーら結局お前と組むことになった」
「びぎゃああああああああああああああ!!」
「うるさいぞ中二病。マナがなんたらはどこいった」
「マナがあああああああ!マナがあああああああ!暴走するよ助けてよお母さああああああん!」
「ベルセルクの夜がなんたらって設定ごと崖から突き落としてやろうか」
「うわああああああああん友達に殺されるうううううううう!」
「ああもう黙れ!冗談だって、謝るから少しは黙れ!」
「ぐす……ぐす……ほんとに……?」
「お前そんなんだから他の奴らから組むの嫌がられたんだぞ。ってほら、そんなこんなで折り返し地点だ。魔石だがなんだか知らないけどさっさととってこい」
「うん……とってくる……ふ……ふはははははははは!我の体にマナが満ちていくのがわかる!これこそ我が求めた魔石、Dパワーストーン!」
「はいはい。さっさと帰るぞ」
「気をぬくなよ。帰るまでが肝試しなのだ……ぞ……?」
「どうした。立ち止まったりなん……て……」
「ゴ……ち……バ……?」
「ぶぎゃあああああああああああああああ!お化け怖いお化け怖いお化け怖いお化け怖いいいいいいいいいいいいいいいぃいいい!」
「あの野郎、俺を置いて一人で逃げやがった。マナがうんたらはどこいったんだよ。まっ、こんなゾンビみたいなのみればそうもなるか」
「オマエ……どうして私ヲ恐れナイ……?」
「それは俺が、数百年の眠りから目覚めた悪魔だとしてもか」
「マサカオマエは!?」
「俺の名を知ってるのか。ならば何者だろうと生かしはしない。土の底に帰りな」
「オマエハアアアアアアアアアアアアアアアア!」
「俺の炎に焼かれたんだ。嬉しくて叫びが止まらないだろう?しかしそれも聞き飽きた」
灰になれ。
「さて、始めるとしよう。世界の命運をかけた数百年に一度の祭り、ベルセルクの夜を」
これは始まりの序曲。
数百年に一度開催されるという、人ならざるものたちによる究極の祭りの始まりであった。
なあ」
「なに?」
「これ続くの?」
「しらね、たぶん続かないだろ。だってこんな感じの暗い作品、書き始めといて完結してねーんだぜ?そろそろ愛想つかされんじゃねーの?」
「そういうこと言わないであげてよ。一応頑張ってはいるんだからさ」
「しらねーよそんなの。だいたい、強くしすぎて勝ち方わからんってバカすぎんだろ。後先考えず作り出したりなんてするからだ」
「ま、こうやって後書き使って書いてる時点でお察しだよね。ほーんとなに考えてるんだか」
なんて言われると傷つきます。人を傷つけるのはやめましょう。