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10年後の8月にまた……

作者: Three PEACE

見てね


俺の恋は終わった…

初めてこんなに人を好きになった…

初めてこんなに別れたくないと思った…

初めて恋をして泣いた…


出会わなければ良かった…好きにならなければ良かった。

そんな事が頭をよぎる、


-玲、俺のどこがダメだったんだよ、玲離れたくないよ。-










恋が終わり、一人になった。

毎日毎日玲の事を思い出した…辛い…辛すぎる







教室の中がうるさいなにやってんだろ、たいぎぃ。

帰りたい。



-こら!!起きろ!寝るなー!三浦あんたはいつも寝てばっかり、卒業できなくなるよ。-


担任に怒られた、仕方なく頭をあげて黒板を見た。


黒板には…


「地域交流、D組は柳小学校2年生と」



なんだよ地域交流って、なんでガキと遊ばんにゃあいけんのんや、たいぎぃ。



なんもない毎日が続く、

本当になんもない毎日だ。

もう玲に降られて1ヶ月がたつのに、まだ俺は引きずっている。

弱い男だ。




地域交流の日がやって来た、

最初は変な勉強をして遊ぶというものだった。

ガキは本当に嫌いだった。

遊ぶ時間が来た、みんなが楽しそうにはしゃいでいた。

俺はたいぎぃからベンチで寝んねしよ。

ベンチに向かうと、そこには一人ぼっちの女の子がいた。

俺は言った


-ガキはあそんでこい、てかそこどけろ。-


-………-

女の子は何にも言わずに地面に座った。


-どうしたんや、なんかあったんか。いじめられたんか-


-お兄ちゃんには関係ないもん-


-ガキンチョがそんな顔すんな、-


-うるさい-


俺は女の子のみけんをゆびさしていった。


-おい、ここしわよってんぜ。可愛い顔も可愛いくなくなんぜ-


-アタシ、かわいい?-


-可愛くはねぇが、ブサイクでもねぇよ-


-やっぱり、アタシブサイクだよ、かわいくなりたい。アタシがブサイクだからきらわれるんだよ-


-お前が思ってるほど、ブサイクじゃねぇーよ。-


-本当に?-


-俺は嘘をつかねぇ-


-じゃあなんで-


-しっかり自信もって前みろ、堂々と手ふって歩け-


-ありがとお兄ちゃん、ありがと。お兄ちゃん遊ぼう


-いやぁーたいぎぃ寝る-


-遊ぼうよ-


-寝る-


-寝るの?三浦君-


担任に怒られた。

それから、俺はあの女の子と遊んだ。


-お前名前なんなん-


-れい-


-今…なんて…言った?-


-だから、れい-




なんだよそれ、

せっかく忘れてたのに、

元かのと同じ名前って。

嘘だろ。

涙が出そうになった。


-お兄ちゃん?-


-あ、ごめんごめん。れいだな良い名前だな。-


-お兄ちゃんは?-


-俺は、らいと。-


-そうなんだ、いいなまえだね-


-意味わかんのかよ-


-わかんない、お兄ちゃんのまね-






なんだか楽しかった、小学2年生の女の子と遊んで楽しかった。

もうすぐお別れの時間、なんだか寂しくなって泣きそうだった。

たった2時間一緒に居ただけなのに、悲しかった。


別れの時間がきた、女の子が俺のもとへ来た。


-お兄ちゃん、らいとって呼んでいい?-


-勝手にしろよ-


-らいと、アタシが大きくなったら、大人になったら会いにいってもいい?-


-いいぞ-


-アタシが18さいになったら、会いにいってもいい-


女の子は泣いていた


-いいぞ-


-アタシたんじょうび8月だから、18さいのたんじょうびに会いにいってもいい-


-いいぞ-


-アタシ、らいとのことだいすきだから。大きくなって大人になったら、アタシのだんなさんになってくれる?-


-れいがちょー美人だったらな-


-らいとだいすき-










俺は、高校1年の夏8歳のガキに恋をした。








-バイバイ、らいと-






-バイバイ、れい-





10年後の8月にまた…

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