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僕の好きな人は殺人犯  作者: 大木戸 いずみ
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7

僕は家で湯船に浸かりながら考えた。

相沢が人を殺す動機を。

そもそも男性って言っていたが、それが本当かどうかも怪しい。

肉親を殺す可能性は…なくはない。

それか、気に入らない政治家…。はありえないか。

小学四年生で政治家を殺そうとは思わないだろう。

興味本位で人殺しする雰囲気ではないし、動機が何も思い付かない。

小学校の頃の教師はまだ可能性がありそうだ。

相沢は教師に対していい思い出はなさそうだし。

けど、それだけで殺人する動機になるのか。

共犯になるつもりはないけど、気になって仕方がない。

相沢は僕が真剣に聞いたところで絶対に教えてくれないだろう。

『一日中その子の事を考えているのは間違いなくその子の事が好きだからですよ。恋ですよ、恋!』

風呂についているテレビの中の今売れているタレントの...誰だっけ。

そのタレントが口を少し尖らせ、作ったようなロリボでそう言った。

スキ?コイ?

鯉!?

…。

好き…、恋…。

タイミング絶妙。

今のは僕に言ったようにしか聞こえない。

僕が相沢の事を好き?恋している?

そんな事は地球が滅びても、火星人が現れても、たとえモーツァルトが生き返っても絶対にない。ありえない。

何を言っているんだ、アヒルタレント。

髪の毛も黄色っぽいし、口尖らせるし、前世絶対アヒルだろ。

アヒルに言われても信憑性がない。

今喋っている司会者が突然俺は殺人犯になりますって言ったら、そりゃ一日中その司会者の事を考える。

アヒルだって絶対考えるはずだ。

相沢が男でも僕は相沢の事を考えていたに違いない。

誤解を招く言い方をしてしまった。

僕は女の子が好きだ。

…この言い方も誤解を与えそうだ。

とりあえず、僕は相沢に恋していない。

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