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転生って……  作者: カーザ
第一章 転生前夜
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第五話 複製って

「さて、アホの話はこのくらいにして、能力の確認を行いますか」

 この人、少しすっきりした顔になったよ。よっぽど溜まってたんだろうな。


「能力の確認?」

「こちらで用意した能力はもう使えます。複製やインベントリですね」


 どうやっていいのかわからないので、取り敢えずキャンピングカーに手を置いて「複製」と念じてみる。あっけなく同じものがもう一台並ぶ。今度は両方に手を置いて念じると四台になった。


「倍々で増やせるんですね、すごいな」

「ここでは無限に魔力を使えますが、転生後は体内の魔力を消費するので大量の複製は難しいと思いますよ」


「そうなんですか。今のうちにいっぱい複製しちゃっていいですか?」

「うん、まあいいでしょう」

「ありがとうございます」


 16台まで増やした時点で気づいたんだけど、これ邪魔じゃね? キャンピングカー16台も使うか?

「あのー、これって中身だけコピーできませんか?」

「できますよ」

 できるのかよ。


「ど、どうすれば?」

「中身だけ複製と念じてください」


「中身だけ複製」

 うぉー! 目の前にバイクや自転車、食料その他諸々がこれでもかって出てきたぞ。こんなに積み込んでたっけ?

 これどうやって複製するんだ滅茶苦茶になりそう。


「箱使います?」

 見ると衣装ケースぽい透明な箱が用意されていた。


「ありがとうございます」

 礼を言って箱を貰い分類することにする。すぐ食べられる料理、食材、飲み物、工具類、電子機器、衣料品等々。おお、この箱大きさを自由に変えられるな。バイクも入るぞ便利すぎ。


 適当に分類して箱を積み上げる。

「まとめて複製」


 やっぱできた。箱のセットが二つになったよ。

 調子に乗って10回ほど複製してみた。

 うん? なんか回りが箱で埋め尽くされているような?

 2の10乗=1024……。


「作りすぎたー! す、すいません」

「全部インベントリーに移動と念じてください」

 大量の箱で姿が見えないけど声が聞こえてきたのでやってみた。

 おお、全部消えたよ。凄いぞインベントリー!


 あれ、ワインと日本酒が残ってる。パーティ用のアルコールかな? 見たことないというかラベルが無いぞ?


「このワインと日本酒は?」

「実はある世界の神から貰ったものでして。ものすごくおいしいんですよ」


「もしかしてお気に入りですか?」

「ええ、実は」


「じゃあこれも複製しちゃいましょう。どのくらい要ります?」

「そうですね、多ければ嬉しいというところですね」

 多いほどいいと。1日1本とすると1年で……


「つかぬことをお伺いしますが」

「なんでしょう?」


「このお仕事何年くらいやってらっしゃるんですか?」

「20億年くらいでしょうか」


「20億……ですか……ご苦労様です」

 もしかしてこの人?めっちゃ偉い人?なのでは?


 とりあえず30回ほど複製しておくか。1回、2回、3回、……2の30乗というと……10億?

 ふと我に返ると周りは酒瓶の山と化していた。


「す、すいません。調子に乗りました」

「いえいえ、置き場所はいくらでもありますから」

 もしかして足りないのだろうか? そうか10億本有っても、20億年で考えたら2年で1本か。


「それじゃあ、もう少し作っておきます?」

「お願いできますか」


「はい。じゃあ、あと5回くらい。こんなもんでいかがでしょう?」

「ありがとうございます。良ければ少しお持ちしませんか?」


「そうですか。じゃあ1万本ずつ頂いていきますね。そうだ、僕が持ち込んだ品も置いていきましょうか?」

「そうですね。ではお願いできますか」


 取り敢えず全部2万個ずつ作って、1万個を置いていくことにした。試してみたら数を指定して複製できた。しかもインベントリの出し入れも数指定できたよ。最初からこうすればよかった……シクシク。


 自分用の物を全部インベントリに納めてホッとする。途中で数字の感覚がおかしくなって2万個ずつ作ってしまったからな。あれ、そういえばキャンピングカーも1万台……ここ広いから平気だよね。


「なんだか凄く一杯頂いたんですが、ボーナスポイントは足りたんでしょうか?」

「大丈夫ですよ。向こうから持ち込んだのはわずかな数で、後はあなたが自分の力で増やしたんですから」


「そうですか。本当にありがとうございます」

 そうだっけ? わずかだったかなー? まあ、億って数に比べればわずかか。

 突っ込んでも得をしないので、黙って頭を下げる。


「それではそろそろ向かわれますか?」

「はい。大変お世話になりました」

 再び頭を下げると周りが暗くなり意識を失った。




「今度の生を楽しめるといいですね。そういえば途中で並列思考とマジックハンド付けちゃいましたけど……まあ大丈夫でしょう」


 後に残るのは酒瓶の山と呟きばかり。


お願い

・この展開は不自然

・これは理屈に合わない

・この設定は無茶

・誤字脱字

 等々ありましたらご指摘いただけるとありがたいです。


 ご指摘いただいた点をすべて修正できるとは限りませんので

その点ご了承ください。

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