初めての街とギルド
「やっとついたな」
ダークと魔物を倒しながら街にむかって3時間ほど、
俺の目の前には高さ3mほどの壁に囲まれた街がある。
扉の前には街に入る為の列ができていた。
「結構でかい街なのかな?」
「人の街に入るの初めてなので緊張します!」
そりゃそうか、魔物だもんな。
とゆーか街に魔物って入れるのかな。
そんな事を考えてるうちに俺たちの番になった。
「身分証明書をだしなさい。そこの魔物も入るのであれば従属証明も一緒に提出しなさいよ。」
やばい・。身分証明書とか従属証明とか持ってない。どうしようかなぁ。
「この街に来る途中に魔物に襲われて証明書の類を無くしてしまったんですけど・」
「そうか、それは災難だったな。
それならこちらで発行するから
詰め所にきなさい。」
俺は役人さんの優しさに感動。
「じゃあこっちの用紙に記入してもらっていいかな」
用紙は氏名、歳、種族くらいの簡単な内容で助かった。
「うん、これでいいよ。旅人かな?冒険者であればギルドでギルドカードも発行してもらえばいいよ。再発行も簡単にできると思うしね。
ギルドは門から入って真っ直ぐ行ったところにあるから」
「親切にありがとうございます。助かりました。」
そうお礼を告げギルドへと向かった。
「なかなか人が多いな」
「暁人様、抱っこしてもらってもいいですか?」
ダークがピョンピョン跳ねながら俺に言った。
迷子になったら大変だしな。
俺はダークを抱きかかえ歩く。
ギルドの前にくると冒険者らしき人達が増えていった。絡まれたりするパターンだなこれは。
そう思いながらギルドの扉を開ける。
ドンッ!俺に向かって人が飛んできたので
ヒョイっと避けた。飛んできた方向を見ると
1人の女性がいた。神々しいまでの美しさをもつ白髪の女性だった。
あまりの美しさに目を奪われてると
「すみません、怪我はありませんか?」
と声をかけられた。
「避けたから大丈夫だけど、何があったんだ?」
「その人が私の身体を触ってきたから蹴っただけですよ」
天使のような笑顔でそんな事を話す。
この子は怖い人だ。そう感じた俺は軽く返答し受付へと向かった。
「すみません。登録したいんですけど。」
受付の女性に声をかける。
「はい。新規登録ですね。それではこちらの用紙に記入してもらいまして、記入が終わりましたら後ろのボードにある依頼を一つ受けていただきます。」
「いきなり依頼を受けないといけないんですね」
「ギルドに入って依頼をこなせない人が入っても役に立ちませんから」
笑顔で毒を吐く女性。こっちの女性は気が強いんだな。
記入を終わらせ依頼を確認していく。
キラーバイソン討伐ってあのウシかな?
「あの、キラーバイソンって白と黒の模様があるやつですか?」
「そうですよ。それがキラーバイソンです。」
「じゃあ街に来るまでに倒してきたので確認してもらえますか。」
「それなら確認しますのでこちらに」
受付嬢に連れられ納品場に到着した。
「こちらで納品もできますので売りたいものがあれば出してもらって大丈夫ですよ。」
じゃあっとボックス内にある魔物を全てだす。
キラーバイソン×10
スライム×2
ゴブリン×22
オーク×4
オークナイト×1
受付嬢はこんなに出てくるとは思っていなかったのか驚きの表情で
「1人でこんな数を?!しかもオークナイトを倒すって!」
ん?そんなに驚かれることかな。弱かったけどなぁ
驚いた受付嬢を無視して納品場の男性に換金をお願いした。
受付嬢は後ろでブツブツ言っていたがフル無視してあげた。
結局金貨30枚になったが、これが高いのか安いのかよくわからなかった。
お金の価値も勉強しないとな。
ブツブツ言ってた受付嬢にFランクのギルドカードをもらいオススメの宿屋を紹介してもらった。
宿屋 やすらぎの里
「一泊銀貨1枚になります。テイムモンスターも一緒で問題ないですよ。
この街を拠点にする場合は連泊にしといたほうが安くすみますよ。」
「金貨一枚で何日泊まれるのかな?」
お金の価値が分からない為聞いてみた。
「金貨一枚で10日泊まれますよ〜おまけで
朝食付きとなってます」
金貨なかなかやるなぁ
「なら、30日連泊でお願いするよ。
ついでにオススメの食事処教えてくれないかな」
俺は金貨3枚払いながら聞いた。
「そうですね〜。夕食だったらクマの手がオススメですよ。安くて量が多いですから」
それを聞き俺とダークはクマの手に向かい夕食をとった。
確かに安くて量がハンパなかった。
味もよかったし通うことになるだろうな。
宿に帰ったあとはダークとフロに入って一緒に寝た。今日は疲れたぁ。
異世界1日目終了。