親善訪問
翌日、美鈴様とサエリリ共和国の大統領との親善交流が行われた。
「ようこそ、我がサエリリ共和国へ。歓迎いたします」
「ありがとうございます、大統領」
これから数日間、美鈴様は大統領府近くの迎賓館に滞在される。これで襲撃のリスクはかなり下がるはずだ。だが、あの謎の追っ手であった男のこともあるため、私は常にアリシアと共に美鈴様の側につくことになる。
それから数日後何事もなく日程をこなすことができた。そんな日のこと。
「私、難民キャンプを見て回りたいのですが」
そんな提案があった。親善訪問の日程の中では難民キャンプの視察はなかった。
「私はこの目で、この国の実情を見たいのです」
そんな気乗りのしない提案が美鈴様からあった。一応反対はしたのだが、美鈴様の強い意向で行くことになった。
「この親善訪問で見たのは、平和なサエリリの一部だけ。内戦がどのようなものなのか知りたいのです」
確かに彼女の言い分も一理あった。
そんなこんなで視察日当日。
難民キャンプに向かうにあったって、サエリリ共和国側からボディーガードとガイドが派遣された。
合計3台の車列で、私、美鈴様、アリシアは中央に挟まれた1台に乗り込んで向かう。車の運転はボディーガードの一人に運転してもらっていた。
「何か注意することはありますか?」
美鈴様からそんな質問をされたので答える。
「絶対に私の側から離れないでください」
「わかりました」
しばらくすると難民キャンプが見えてきた。
広い砂漠の平原に、沢山の白いコンテナが置かれている。
私達は近くに車を停めて見て回ることにした。




