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初日

 午後からは各クラスに移動となった。

 彩花と健也と私は、一番上位のAクラスになったので同じクラスだった。


 この学校、筆記試験と魔法実技の成績でクラスがAクラスからFクラスまで分かれている。クラス替えは年に一度。なかなか厳しい学校だ。


「雫ちゃん、同じクラスだよ」

「そうだね、彩花」


 彩花はとても嬉しそうだ。というか、6年経っても私のこと好きすぎだろ。


「よろしくな、雫」

「よろしくね」


 健也とも仲はいいのだが、以前ほど馴れ馴れしくなくなってしまったような。実は私に気があるのではとか思っているのだが、どうなのだろうか。

 ちなみに、小学生の間に2回ほど男子から告白された。もちろん蹴ったけどな。




「みなさん、はじめまして。これから一年よろしくおねがいします」


 席に着席して、クラス担任による簡単な説明があった。


「この霧が丘中学では、みなさんに一般教養と共に魔法技能に関しても学んでもらいます。また、実技においては実際に魔獣と戦う機会もあるでしょう。それでは、充実した学生生活を送ってください」




「なあ、雫。一緒に帰ろうぜ」

「いいけど、彩花は?」

「あいつは今日予定あるって」

「わかった。なら帰ろうか」


 ということで、2人で帰ることにしたのだった。

 ふと、せっかくなので一緒に夕飯を食べていかないか聞いてみた。


「ねえ、健也。一緒に夕飯食べて帰らない?」

「いいぜ。ならどこ行く?」

「おすすめがあるからそこに行こう」

「いいね。よし行こう」



 ということで、電車で数駅の場所にある「おすすめ」に着いたのだった。


「おすすめってここ?」

「うん。そうだけど」

「これって居酒屋・・・だよな」

「そうだよ。ちなみに焼き鳥屋だけどね」


 男二人?ということなので、折角なので行きつけの焼き鳥屋に連れてきたのだった。

 おやじ臭い?残念、元おっさんなのでこういった店が大好きなのだ。


「雫って見た目すっげえ可愛いのに、中身がなんか男っぽいよな」

「ありがと」

「褒めてないぞ」


 そんなやりとりをしながら、店内に入ると店主が声をかけてきた。


「へい、いらっしゃい。って雫ちゃんか。制服姿ってことは中学生になったのか」

「正解。席空いてる?」

「こっちが空いてるよ。今日はめずらしく男連れか」

「妙な言い方するなよ」


 そういうと、空いているカウンター席に移動する。


「ここ、行きつけだったりするの?」

「そうだよ。大体毎週来てる」

「行きつけの居酒屋のある小学生ってすごいな」


 健也に若干引かれている気もするが気にしない。


「オヤジ、ノンアルと、ももと皮と砂ずり」

「そっちの若いのは?」

「ええと、ももとネギまと皮ください」

「あいよ」


 そういうと、店主は肉を焼き始める。


「ノンアル・・・」

「いやー、居酒屋で酒飲まないのはちょっとなー、でも未成年だし、ということで」

「オヤジかよ」

「美味しいものは年齢関係ないよ」


 そんなことを話していると店主が口を挟んでくる。


「雫ちゃんは、ここの常連だよ。こんなむさいおっさんしか居ない中で女の子が来てくれるっていうのは結構嬉しいもんだよ」

「オヤジの焼き鳥は一番だよ」

「ありがとな」



 しばらく待っていると、焼き鳥ができあがる。


「「いただきます」」


 そういうと、口に肉を頬張る。鳥なのにタレと肉汁が合わさってうまい。

 ふと、隣を見るとすでに一本食べ終わって居た健也がいた。


「どうよ」

「めちゃくちゃうまいな、ここの焼き鳥」

「だろ」

「焼き鳥屋に女の子っていう絵面はだいぶミスマッチだが、確かにここに来るのはわかる」

「そういってもらえると、連れて来たかいがあったよ」

「ただ、彩花を連れてこなかったのもわかる気がするぞ、この店に。というか、中学生がそもそも来る店じゃないだろ」

「だから健也を連れて来たんだろ」

「まあ、俺なら確かに大丈夫だけどな」


 二人で焼き鳥を食べながら話しをする。



「それにしても、学院に入学できてよかったな」

「そうだね。それも3人同じクラスだし」

「それは雫のおかげ。ありがとな」

「どういたしまして」


 そんな感じに夜遅くまで話し込む2人であった。


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