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武器

「じゃ、次に武器…。」

忍者服を着用後、楓から武器の説明も教わる。



「うちの武器は見ての通りの鞭と、手裏剣とクナイは大体操れる。

他にもやろうとすればできる武器がある。タイプは…どちらかというと遠距離ってとこ。

瞳は特別製手袋を装着した上での格闘。至近距離での戦いなら瞳が一番有利かな。

他にも飛び道具は使えるさ。

海実は裾に入っている棒…あ、もちろんただの棒じゃねぇよ。で、それを使って戦う。

威力は半端ねぇ。当ったら脳天砕ける。

んで、力勝負を自慢としているから、飛び道具は一切使わないそうだ。

――さて…飛鳥と沙理はどんな武器使うんだ?」



急に聞かれても困ると思いつつ、考える。

「あの、私、なるべく遠距離の武器を使いたいんです、けど…。」

近距離戦は怖いのだろうか、沙理が遠慮しながらも聞いた。

「んー。じゃ、沙理は弓使う?それと医療もやってくれたら助かる。」

「はい、やります。弓も医療も頑張ります。」

医療を任せられたのが嬉しいのだろうか、必死に閉じている口元からは、今にも笑みが零れそうだった。



これで沙理は決定っと…。私はどうしようか…。

「飛鳥、まだ決まらない?

じゃ、何の武器を使えれば良いか言うから、その中からでも使えたいの選んでくれ。」

「分かった。」

「球や剣。斧、紐、を使った攻撃、かな。他にはー‥‥ん〜…思いつかねぇや。」

「鉄砲とか使えばいいじゃん。」

「それは駄目だ。」

思いつきで発した言葉に、楓が厳しい顔できっぱりと言う。

「何で?」

「昔から忍者は使ってよい武器が規則で限られていた。

今は随分と優しくなって、飛び道具や特殊物を使ってでの攻撃は許されているが、鉄砲だけは使ってはいけない。」

「破ったら?」

「破る?そんな奴いない。忍者は皆、死に際の時でさえも、規則を守る。

忍者としての誇りを持ち続けているからな。」


‥‥変なの。忍者ってそうゆう昔からの規則が決まっているなんて知らなかった。

私にしてみれば、くだらないの一言。

誇り?…はあ?何の為の?そんな規則に縛られるなんて面倒臭い。

大体そんな規則を破った忍者は本当に一人もいないのだろうか?


「ま、とにかく鉄砲は駄目だ。」

分かりたくないが、表面上頷く。さて、何の武器を担当するか…

「ねぇ楓。私、じゃあ、球使うよ。」

使い方なんて分からない。でも、一番興味があった。一体どんな使い方をするのか。

球なんて武器にならないんではないかという疑問もある。

「球を選んだか。分かった。おい!瞳っ!」

「はへ?」

間抜け面をして瞳が現れる。

私はにやりと笑い、服に注目して瞳を睨むようにして見る。



全体的に紺色で、スカートは膝が隠れるかどうかの長さだ。

スリットが入っている?と思いきや、どうやら端が太ももにかけて破れたらしい。

青色の短パンが破れた所からはっきりと見える。

フードが付いていて、腰を巻いているのは何重にもした、青く、細い紐だった。

硬結びをして余った何重もの紐を馬のしっぽみたいに後ろに垂らしている。

袖は腕の半分までない。胸のポケットには、特殊製手袋?らしきものがちらほらと見えた。


「飛鳥の武器は今日から球を使う。瞳、お前は指導せよ。」

「りょぉ〜かい。」

「任せた。飛鳥がどう成長するかは瞳次第って事だから。」

「荷が重いな。」

「うちはこれから自分の仕事をするから。じゃ。」

「あいよ。」

瞳がニッと口で笑って私を見る。

「忍者服、可愛いじゃん。前よりか似合ってるぜぃ。」

こんなにストレートに褒めてもらった事が無い私は、返す言葉が見つからず、足元の土を蹴飛ばす。

「飛鳥。球って意外につうか、見たまんま難しいよぉ。ガンバレ!」

「そんな難しい?」

「ん〜、まあねん♪」

私は選択を間違ったか?いまさら変えたいと言ったらどんな反応するだろう?

「さて、こっちで練習しましょぉ〜飛鳥ちぁあゃん。」

「…ちゃん付けすんなよ…。」

いいから、いいからっ。と腕を引かれる。その力が意外に強くて、私は驚いた。


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