プロローグ
もちろんフィクションです^^
大長編になる予定ですが
気長につきあってください(●´∀`●)
「飛鳥っ!飛鳥っ!」
肩から溢れ出す血。それは今までに見た事無い鮮色で。
痛い?
―――全然。痛いという感情よりも先に痺れが襲う。
「うぅ‥‥。」
でも、終れない。
止まれない。
「待てや、おいっ!」
楓のアルト声が遠くに聞こえる。
――敵、捕まえるから、お前はそこで生きろ。
聞こえない言葉。伝わってくる言葉。
「飛鳥っ!んな所で終るのか?」
‥‥‥私は、まだ、おわれない。
ワタシハマダオワレナイノニ‥‥
でも、でも‥‥頭が、意識が飛んでいく。
「飛鳥さん、飛鳥さん、まだ、お願いです!寝ないでくださいっ!」
薄っすらと重い瞼の下から見える光景。
目の前にいるのは、沙理?
もの凄いスピードで駆け寄り、長いスカートのスリットの部分から救急セットを取り出し私の肩に触れる。
「お願いです。飛鳥。まだ、寝ないでください!」
叫びともいえる声。嗚呼、駄目…眠い‥‥。
「飛鳥さんっ!私、あの、失いたくないんですっ!失いたくないんですっ!」
小さめな目に溜まった涙は、私の額に落ちた。
「飛鳥さ、んっ!」
分かってる…まだ、私やらなくちゃいけないのにね…。でも…この眠気には…。
『バチン!』
軽く鈍い音。全く痛さは感じないが、どうやら頬を打たみたいだ。
ん?そういえば……私初めて人に頬を打たれたな…。
「あ、飛鳥さんっ。飛鳥さ、ん。」
「お‥起きてるわよ、うっさいわねぇ。」
どうやら肩に刺さっていた矢を抜いたらしい。急に意識が遠くなった。