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お遊び  作者: 如月碧
双子と吸血鬼
12/14

双子と吸血鬼 ep.1

今回は、三人称視点でしてみた。

「ねぇ!露あーそーぼ!」

その子が双子の兄…長月露にそう誘う。


「駄目…あなたは、優秀なのだから…こんな出来損ないと遊ばないで…遊ぶなら私たちと」

この子のお母さん…長月(めぐみ)はそう言って手を伸ばしてくる。


「なんで…?」

その子は、そんな言葉を零していた。

「なんで、露と遊んだら駄目なの?兄弟だからいいじゃん…」

その子は、恵にそう泣きそうになりながら言う。


「何言ってるの!」

その子は、今日初めて叩かれた。


「え……?」

その子は、あまりにも突然のことだったのか理解できなかったようだった。


「駄目なものは駄目なの…!分かってちょうだい?賢いあなたなら分かるはずよ?」

その子は、恵にそう言われて泣いてしまった。


その子にとって、露は唯一の兄弟であり、その兄弟と遊ぶ事を禁止される。それは、拷問と近しいものだったかもしれない。


「ほら?部屋に帰っていってちょうだい?」

そして、恵はその子を部屋に返したのだった。


部屋では…


「ひっぐ…えっぐ…なんで…なんで、露と遊べないの雪…露と遊びたかったのに…」

その子…長月雪は独り(一人)部屋で泣いていた。


そして、泣きつかれた雪は寝ようと布団に籠もろうとしたその時、部屋に勢い良く夜の冷たい風が入ってくる。


「こんばんは。雪…であってかしら?」

その声の下方向を雪が見ると、そのには、紫色の髪のコウモリのような翼を羽ばたかせる少女がいた。

「私は、レミリア・スカーレット。原初の吸血鬼よ」


『原初の吸血鬼』。それは、物語などでよく出てくる空想上のキャラクター。それを名乗る少女…レミリアが目の前にいる。


「え…?え?」

雪は、困惑し「え?」としか言わなくなってしまった。


「私はね…()()を増やしたいの…」

『家族』その言葉を呟いたときのレミリアの顔は背景(夜空)に浮かぶ月の光によって見えなかった。


「か…ぞく?」

雪が、何とか絞り出した言葉はそれだけだった


「そう、家族よ。私はある日家族を亡くしてね…おまけに、同胞も死んでしまう。()()()()()()()()()()によってね。」

レミリアの言う言葉全てが国の出す、小説に出てくるものばっかりで雪はこれは夢かどうか疑ってしまう。

「ふふ…どうしたの?その顔。まるで、夢だと誤認していそうな顔ね…」

誤認と言う言葉は、これを夢だと否定し、これを現実だと突きつける言の葉だった。


「これが…?現実?物語でしか聞いたことがないよ…」

雪は、反論をする。だけど、その反論は無意味なことを少しして理解する。


なら、どうやって窓から来たのか。どうして、こんなに暗い部屋で雪の顔が見えるのか。正解は、レミリアが吸血鬼だからで解決してしまう。


「では…()()になってちょうだい?大丈夫…痛いのは一瞬だけ」

そして、気付いたら目の前に来ていたレミリアに雪は首元を噛まれたのだった。

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