第13章 試練ときずな ⑤ マイクとケンの悩み
パールとキラシャのことを心配する
ケンとマイク 二人も悩みを抱えているようで・・・
2021-06-14 15:58:25 | 未来記
2008-03-03
長い長いヴァレンタイン・デー。
スクール内では、この日のプレゼント交換は禁止されていた中級生も、
子供の家では解禁されている。
中級生の子供達は、今晩ハウスで繰り広げられる、プレゼント交換を気にしながら、
午後の授業に取り組んだ。
マイクはパールのことを、気になる子の1位にランク付けていた。
でも、パールが誰にもプレゼントしないと聞いて、よけいにパールが気になった。
ジョンの方が、いつも真正面からパールにアタックしているので、
まともに話も出来ないマイクに勝ち目はない。
それでも、たまにパールへメールすると、パールの優しい言葉が返って来る。
そのメールを見るだけでも、マイクは幸せな気分になっていた。
マイクの母親ジュリアからは、毎日のようにメールが届く。
[テストが終わったら、長期休暇ね。ためしに、こっちへいらっしゃい。
ゲームだってこっちの方が迫力あって、楽しいわよ。ママも楽しみに待ってるわ」
マイクもゲームは大好きだけど、フリーダム・エリアのゲームは、超過激だ。
マイクの太くて大きな身体では、仲間とゲームしても、ついてゆけるか、
不安になる。
それに、やさしいママは、きっと毎日おいしいモノをマイクに食べさせてくれる。
一緒に暮らしたら、今よりもっと太るだろうな。
でも、これ以上太ったら・・・
マイクは未来の自分を想像してみた。
バルーンのように、ふくらんだボディ。
それがどんどんふくらんで行く・・・
せっかくのママからの誘いだけど、ずっと一緒だったパパにも悪いし、
パールがここにいる間は、パールのこと守ってあげないと・・・
ジョディとマギィの会話を聞いて、あの2人から・・・というより、
パールを守ることが、マイクにとって、自分の使命になるという気がした。
進級テストのために、明日から午後の授業やクラブ活動もお休みだ。
午前中の授業もテスト勉強に充てられる。
マイクもケンも、今日だけは思い切りスポーツに打ち込んだ。
仲の良い2人は声をかけ合って、一緒に子供の家に帰って来た。
「マイク。オレ、ヴァレンタイン・デーって、あんまりスキじゃない。
だって、別にスキな子にスキって言うの、いつでもいいジャン?
なンでこだわるンだろうね・・・」
「ボクモ カンケイ ナイジャン!
パール ダレモ プレゼント シナイ・・・。
デモ・・・ ヤッパ プレゼント モラウト ウレシイカモ」
マイクはまるでプーさんみたいだし、言い方がおもしろいから、
女の子にも受けていた。
そんなマイクだから、下級生から上級生まで、何人もの女の子から、
たくさんのプレゼントを受け取った。
その中には、サリーとエミリからの、大きなクマのチョコも入っている。
でも、本命のパールからではないので、喜びも半分というところだ。
少し立場は違うけど、好きな子からもらえないさびしさは、
ケンにもナンとなくわかった。
ケンも、何人か女の子からチョコを受け取り、素直に「ありがとう」と答えたが、
やっぱり、キラシャからもらいたかったのだろうか。
たくさんのプレゼントを抱えたマイクを見ると、うらやましいなと思うけど、
お返しのことを考えると、コレくらいでいいや、とホッと胸をなでおろしていた。
『キラシャは、今年は誰にもプレゼントしないって言ってたけどさ。
オレの分まで寄付にまわすことはないのに。
いっつも、心配してやってるのにさ・・・』
ハリー先生から、タケルがここへ戻って来ると聞いて、よけいにキラシャのことが
気になるケン。
『タケルには、ぜんぜん勝てる気しないンだけどさ。
キラシャのこと守れるのは、オレの方だと思うンだ・・・』
ちょっと自信なさ気に、キラシャのことを心配するケンだった。
原作者:金田 綾子
2人の想いは 今後の行動につながってゆきます。




