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第13章 試練ときずな ④ 捕らわれの身

キララが タケルと向かった先は宇宙船の発着場でした。


そこで待っていたのは・・・

2021-06-16 10:55:45 | 未来記

2008-03-02



 タケルは、キララに連れられて、宇宙船の発着場にたどり着いた。


 古びた小さな貨物運搬用の宇宙船の前で、千兆らしい男が、いらいらしながら


立っていた。



 あまり目が良く見えないのか、男女2人の子供が近づくのを確認して、


ようやく声をかけてきた。



「えらく時間がかかったじゃないか、アニョーシャ。


 あの古いショック銃が効くのは、そう長い時間じゃないんだ。


 急いでもらわないと困るよ、アニョーシャ」



『アニョーシャ? こいつキララって名前じゃないのか? 』



「アニョーシャはやめてくれって、言ってるだろ? 


 アンタの昔のパートナーだか知ンないけど、その女の名前で、アタシを呼ぶのは


 やめなよ! 」



「いいじゃないか、アニョーシャ。どうせ、おまえには名前がないんだ。


 そいつには、なんて呼ばせているのか知らないが、オレはアニョーシャが


 気に入ってるからな」



『名前がない? いったいこの子は…?』



「ゲームに夢中になってたから遅くなったけどさ。


 コイツはアンタのこと、まるっきり知らないンだ。


 それより、早く親に会わせて、これからやることを説明してヤンナ! 」



「それもそうだな。そこのボウヤ、パパに会わしてやるから、しばらくの間、


 じっとしときな! 」



 周りにいた2,3人の男達が、タケルの身体を金属の鎖で縛りつけると、


キララは無表情でスーッと消えて行った。



「キララ! どこへ行くンだ!」



 大声で叫びながら、タケルは自分を縛っている鎖を引き剥がそうとしたが、


身体が思うように動かない。



 タケルを船内に運ばせると、鎖の先を手すりの柱に固定した船長らしき男は、


タケルをしかるように言った。



「あいつは、幽霊なンだ。



 オマエはなんて名前付けてるか知らないが、アイツは出たいときに出てくるし、


 消えたいときにはいつでも消えて行くさ。


 人間じゃないからな! 」



「でも、幽霊だったら、あんなにはっきり見えないだろ!


 レストランにいたときだって、普通に注文してたし・・・、


 ジュースだって飲んでたじゃないか! 」



タケルは暴れながら、叫んだ。



「いい加減にしろ! お前は、もうオレたちの操り人形なンだ。


 自分の立場を考えろ! 」



「いったい、あんたたちは、何者なンだ! オレをどうするつもりだ!」



「ちょっとな。ボウヤに働いてもらいたいことがある。


 お前サンの家族のためにナ…」



「家族? パパやママに何かしたのか? 


 何かあったら、オレ、絶対許しちゃオカネェ」



「それじゃ、会わせてやるよ。


 お前のパパは、この船の中でまだ気を失ってるが、


 ママはもうすぐ仲間が連れて来る。


 この2人が無事でいられるかは、お前にかかってるンだよ! 」



 船長らしき男は、周りの男たちに手で指図した。


タケルと同じように金属の鎖で縛られたトオルが、


気絶したまま2人がかりで抱えられて来た。



「どうだ。今のところ、ボウヤのパパは縛られているが、無傷だ。


 でも、お前さんの返事によっちゃ、パパの命も保障は出来ないぜ…」


 男は、持っていたナイフをタケルの顔の前にかざした。


「オレ、まだ意味わかンないんだけど、いったい何をすれば、パパが助かるンだ?」



「そうだな。おじさん達の指示に、ちゃんと従えるか? まずは、それが第一だ」



「何をするのか、言わないと返事できない。


 おじさんたち、いったい何モンなんだ?」



「オレ達のことは、知らなくていい。


 ボウヤは言われた通りに動けばいいンだ。


 そのときには、アニョーシャも現れるだろう。



 あいつは自分次第で、面倒なことさせられるのがきらいだからな。


 ホントはアニョーシャがやってくれりゃ、簡単に済んだ話なンだがな。



 あいつは、自分の気に入った奴を使わせないと、手を貸さないからな。


 まったく、あいつは気まぐれでわがままな化け猫だよ、まったく…」



「オレには、キララって言ったンだ。友達だと思ってたのが、間違ってたのか…」



「そうだな。まぁ、ボウヤもこの先に人生があるんだったら・・・、


 女には気をつけたがいいな。


 さぁ、どうだ。言うこと聞くのか、聞かないのか?」



 そのとき、船の外側で口笛を鳴らす音が聞こえた。


「さぁて、ボウヤのママもご到着だ。あまり、大声を出されても困る。


 ボウヤ、悪いがちょっと眠ってもらうよ」



 そばで光が見えたと思うと、タケルはすぐに気を失った。

キララは アニョーシャ? タケルがとんでもないことに


巻き込まれてしまったようですが


どうなる・・・?



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