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第11章 疑惑の中で ② 宇宙の海賊をやっつけろ!

宇宙ステーションにも

面白いゲームがあるようです。

でも ゲームに夢中になって

タケルは 大丈夫なんでしょうか?

 ようやく約束の場所に着いたタケル。


 あたりを見回すがキララらしい姿は見かけられない。


 ゲーム・コーナーも、人はまばらだ。


 タケルはまだ、宇宙ステーションに来てから、

一度もゲームをやってないことに気がついた。


 通りで紹介されているゲームの動画をながめていると、

タケルの目がクギづけになるくらい、

おもしろそうなゲームがそろっていた。


 サバイバル・ゲーム、バトル・ゲーム、

シューティング・ゲーム…。


 男の子だったら試してみたい、

いろんな攻撃装置を使ったゲームがたくさんある。


 キララは、いつ現れるかわからない。


 それまで、ゲームをして時間をつぶそうと思った。


 最初に目をつけた“宇宙の海賊をやっつけろ!”

というゲームのボックスに移動した。


 あたりには誰もいない。


 タケルは入り口で、モアをかざしてゲーム料金を支払い、

星のようなイルミネーションで輝くドアから、中へと入った。


 真っ暗な部屋の中へ入って、タケルは声の案内を頼りに、

指示された方向へと進んだ。


BGMはミルキーウェイをイメージした音楽だ。


 タケルの耳は、音がかすれて聞こえるので、

その音楽がどんなに甘く切ないメロディーであっても、

心を動かされることはない。


 タケルは、用意されたマシンスーツとヘッドフォンを

装着するよう指示され、銃と盾を受け取ると、

指定された位置についた。

 

 すでに、何人かが準備を終え、ゲームが始まるのを待っていた。


 ゲームの始まりが告げられると、

第1ステージで、 煌びやかな衣装をまとった金持ちの王族が現れ、

代々伝えられた秘宝が、海賊に狙われていることを語り始めた。


 その秘宝を無事に隠すために、王族の後を追いながら、

近づいてくる海賊をやっつけて欲しいと、

ゲームの参加者に向かって告げた。


 王族が3D動画の中で残すヒントを手がかりに、

その行き先を追いながら、海賊が現れたら、

すぐに戦闘準備に取り掛からなくてはならない。


 海賊を倒せば倒すほどポイントが加算され、

すべての海賊を倒して、王族の秘宝が無事に隠し果せたら、

プラス1万ポイントもらえる。


 このポイントの合計は、出口でモアに転送される。

ポイント数に応じて、好きなゲームが楽しめるし、

残ったポイントは、相場に応じて換金もできる。


 エムフィ・エリアで複雑なゲームに慣れたタケルには、

宇宙で動きが鈍くなるせいか簡単すぎたが、

時々すっと後ろに現れて、いきなり攻撃してくる

海賊を警戒しなくてはならない。


 海賊の光線銃が発射される前に、

かすかに準備の合図の音がしたら、盾で攻撃を防ぎ、

近くの岩に隠れて自分を守るのだが、

タケルの耳には聞き取りにくい高さの音だった。


 こちらからの攻撃は、銃を構えて海賊の急所に

視線を合わせると、銃がそれを察知して、

自動的に光線を発射。


 ただ、発射されるときには、銃がやけに重くなるので、

ぶれないように注意が必要だ。


 発射後、爆破音がして、海賊の悲鳴があがるとポイントになる。


 第2ステージでは、勢いに乗ってどんどん海賊を仕留め、

他の参加者より高ポイントをゲットしたタケル。


 海賊からの攻撃で、身体中を撃たれてしまった参加者は、

その時点でゲーム・オーバー。


 ステージが進むに連れて、だんだんと周りの人数も減って行った。


グルーン、ピピピピ…。


「うーっ、やられた…」


 海賊の撃つ銃の音を聞き逃して、

タケルのスーツの足に光線が当たったらしい。


 戦闘能力がいっきに下がって、足を引きづり、

次のステージへと進まなくてはならない。


 次のステージへ進むために、

王族の残したヒントを探すことに気をとられていると、

たちまち海賊に取り囲まれてしまった。


「うわっ、絶体絶命!」


 海賊から総攻撃されると思って、

ゲームをあきらめかけたタケルの心へ、

キララの声が届いた。


『まだ、あきらめちゃだめだよ!

 

 タケル、ジャンプするンだ!


 海賊を飛び越えたら、何秒か攻撃がストップする…』


「えっ? 海賊を飛び越える!?」


 そう思った瞬間に、タケルの身体がふわっと浮いて、

空中をクルクルと回転し始めた。


 タケルは自分の体制を整えつつ、

軽々と海賊を飛び越えながら、

海賊を次々に撃ち続けた。


 ドガーーン。ギャーーーー。叫びながら倒れる海賊達。


 タケルがパスボーで鍛えた反射神経は、まだ衰えてないようだ。


 それにしても、慣れないマシンスーツを身につけているのに、

キララが何か魔法でも使ったような、鮮やかなジャンプだ。


 キララの手引きで、次々に海賊の攻撃を免れたタケルは、

ステージを進むごとにもらえるポイントで足の負傷を治し、

ただひとり最終ステージまで進んだ。


『このステージの海賊の攻撃は、スピードがケタ違いに速いからね。


 油断禁物だよ』


 キララのつぶやくような声が終わるか終わらないうちに、

海賊の攻撃が始まった。


 タケルはあわててジャンプすると、攻撃をかわしながら

海賊をひとりひとり狙い撃ちした。


『ホラ、気ィ抜くんじゃないよ! 右、斜めからも狙ってる…』


 タケルはムッとして、荒々しくジャンプを繰り返しながら、

光線銃を乱射し、すべての海賊が消えてゆくまで、戦い通した。


 最後に王族の3D動画が現れ、


「君のお蔭で、ようやく大事な秘宝を隠し果せた。


 感謝の意を込めて、君に1万ポイントをプラスしよう!」と告げた。


 ゲームの参加者の中で、たったひとり海賊をすべて打ち負かしたことに、

タケルは久しぶりに優越感を感じた。


 出口で合計ポイントを確認し、タケルはこの宇宙ステーションに来て

良かったと思った。


 キララがいなかったら、きっと出口のドアを蹴って、

ふてくされていただろう。


 しかし、問題はこれからだ。キララが何者で、

タケルに何を望んでいるのか。


 まずは、パパが言っていたように、キララは本当に幽霊なのか、

確かめたかった。

キララって 何者ナノなのでしょうか?

それにしても タケルは自分のせいで

親がどんな目に遭っているのか

わかっているのかな?

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