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第9章 それぞれの想い ④ ケンカ騒ぎ

子供達の楽しみは 進級テストの前に


お互いの気持ちを 確かめるための


ヴァレンタインデーのプレゼント・・・


のはずなのですが・・・

季節は冬。


明日は、ヴァレンタインデー。


そして1週間後には進級テストが始まる中で、スクールの中では、相変わらず子供たちのにぎやかな声が、廊下に響いていた。


食堂での夕食が済んだ後、カイはいつものように、オリエント・エリアの仲間と夢中で話をしながら、廊下を歩いていた。


その前方で、同じオリエント・エリアだが、カイのグループとは仲の悪いグループの1人、素行不良のゼノンが、仲間たちと廊下をふさぐようにたむろしていた。


ゼノンは15歳なのだが、授業もまじめに受けないで遊んでいるので、上級コースに入れず、中級コースの4年生に入れられていた。


親戚が皇族で、ドームに多額の寄付があったからか、自分のクラスにもめったに顔を見せないが、悪さをしても嫌がらせ程度だったので、スクールの先生達も黙認していた。


子供の家の中で、ゼノンのグループの縄張りができていた。カイはゼノンのそばからおとなしく立ち去ろうと、自然と顔を避けて、素通りしようとした。


ところが、それがあだとなったのか、ゼノンがさっと出した足に気づかず、カイは足を払われてそのままガッターンと倒れ、床に顔を打ち付けてしまったのだ。


カイが倒れた音がした後、顔から流れる血に気がついた、周りの女の子たちの、キャーと叫ぶ声が響いた。


すぐ近くにいたパトロール隊員が1人駆けつけたが、カイの仲間とゼノンの仲間は、お互いに相当な敵意を感じていて、一発触発の危機にあったようだ。


倒れたカイを見て、あざ笑っているゼノンに気がつき、パトロール隊員が近づいてゆくと、カイの仲間があだ討ちとばかりに、そのパトロール隊員を押しのけて、ゼノンに殴りかかった。


それを合図に、近くにいた仲間たちも、敵同士が組になって殴り合いを始めてしまった。


パトロール隊員は、あわてて緊急のサイレンを鳴らし、他の隊員を待ちながら、生徒指導の担当の先生に連絡を取った。


しかし、集団で殴り合いを始めると、男の子たちは収集がつかないくらい、団子の状態であばれまくっている。


やって来た先生もなす術がなく、急いで病院の救急隊員を呼んだ。


暴れる生徒を捕まえては、安眠用ピコ・マシンを注入し、次々に動かなくなった生徒を担架で病院へと運んだ。


ようやくスクールは静かさを取り戻したが、廊下にはあちこちに血が飛んでいた。調査のために残ったパトロール隊員の顔には殴られた傷もあり、手にも血がにじんでいた。


ケンカに関しては、このスクールが始まって以来の、最悪の事態だ。


このケンカ騒ぎはすぐに外部へと伝わり、校長先生を始め先生達は、ニュースにも取り上げられて、マスコミへの対応や、苦情の対応に追われた。


しかも、スクールの先生全員が、深夜まで続けた会議の結果、進級テスト前の大切なこの時期に、全クラス、ロングホームルームで反省会を行うことに決まった。


反省会の課題は、「どうしたら、子供の家で仲良く暮らせるか・・・?」


子供たちにとっては、永遠のテーマであるとともに、どんな良い意見が発言されたとしても、


決して問題の解決にはならない・・・と、誰もが感じていることだ。


それでも、スクールの行事にまじめに参加しなければ、進級テストの判定に差し支える。


「あいつらは、なんでこンな時に、あんな騒動を起こしたンだ・・・」


そんなボヤキ声が、あちこちから聞こえた。

進級テストの前に起きてしまった 暴動事件


キラシャ達 無事に試験を乗り越えられるのでしょうか?

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