表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/50

第5章 海洋牧場 ③ 1通のメール

タケルのように 人は孤独になると

誰かに向かって 腹を立てるしかないんですかね~

タケルの乗った宇宙船は、途中でいくつかの宇宙ステーションに立ち寄り、一週間程度の停泊中に住民への検査機器を提供し、船の安全点検を行う。


いつ終わるともわからない、この船の長い旅に、タケルの気持ちは曇りがちだ。


気がつけば、宇宙船の中でもタケルは寡黙な少年として扱われ、浮いた存在になっていた。


地球のドームにいた時も、時々激しくカンシャクを起こすタケルには、それほどたくさんの友達がいたわけではない。


タケルの怒鳴り声に頭を抱えながらも、キラシャやケンが、気にせず声をかけてきたから、仲間として付き合うことができたのかもしれない。


いろんな女の子に声をかけられたが、キラシャのように誰とでも仲良くしていたわけではないし、タケルは自分から打ち解けようとする少年ではなかった。


そんなタケルのガマン大会のような日々が、ちょうどピークを迎えた時、マギィから送られてきた1通のメールが、タケルを逆上させてしまった。


内容は、こうである。


[タケル、元気?


キラシャ、海洋牧場のこと何か言ってた? 


最近は、別の子に夢中みたいよ。


ちょっと前まで、タケルばっかだったのにね。


どう、心配…? 


あたしも、ジョディと行ってみるわね。


何だか、面白いことになりそう…]


キラシャのメールは、確かに毎日受け取っていたし、海洋牧場に行くことも前から知っていた。


キラシャがそれを楽しみにしていることは、タケルにも十分伝わっていた。


このごろは、キラシャのメールを読むことが、タケルの楽しみになっていた。


しかし、それはキラシャが、タケルを一番大事に思ってくれると信じていたからだ。


タケルの心の中で、キラシャにつながっていた糸が、プツンと切れて、自分が遠くに飛ばされてゆくような気がした。


タケルは、気がつくと音声モードでマギィにメールを送っていた。


[オレはもう、キラシャとは何の関係もないンだ。


火星に行くのは、別の目的があるからだ。


地球にいたらできないこと、火星に行って実現してやるンだ。


オレはいつか火星で成功して、地球のみんなにザマーミロって言ってやる。


マギィ、おまえなんかにオレの気持ちがわかってたまるか!]


タケルが今まで心にためていたものが、一挙に爆発したのだ。



勢いで送信したものの、少し冷静になってくると、だんだん不安になってきた。


『キラシャ、愛してるって言ったじゃないか。オレがいたら、絶対、何百倍も楽しいのにって…。


マギーの言うこと、ホントなのか? キラシャがメールくれなかったら、オレ…』


原作者:金田 綾子

タケルとキラシャ この2人がどうなってゆくのか

次回をお楽しみに~

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ