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奈落の果てのギャンブラー!  作者: 黒瀬雷牙
ポーカートーナメント編
15/50

ポーカートーナメント 上位戦

【サンライズシティ ゴールデン・フェニックス VIPルーム】


 大会3日目、DAY 3。残る参加者は約120名。ブラインドはさらに高くなり、場の緊張感は最高潮に達していた。


 イグニスは深く息を吸い込み、冷静にテーブルへ着く。


「ここからは一手のミスが命取りだ。集中を切らさず、読みの鋭さを最大限に発揮しなければ。」


【第7ラウンド:イグニスvsダークホースの若者】


 対戦相手は前日から話題を呼んでいる若きダークホース。無名ながら鋭い感覚と大胆なプレイで勝ち進んできた。


 開幕のレイズ。若者は表情を変えず、じっとイグニスの反応を窺う。


「ここは…様子見だな。」


 イグニスは慎重にコール。フロップが開き、微かな可能性が見えた。


 若者がゆっくりとベットすると、イグニスは相手の目を見据えてレイズを返す。


「ただ守るだけじゃない。相手の恐怖心を引き出さねば。」


 若者は一瞬動揺したが、すぐに冷静を取り戻す。


 ターン、リバーとカードが開き、最後のベットが若者から放たれる。


 イグニスは一瞬の間を置き、深い読みを巡らせてから全てのチップをテーブルに押し出した。


 若者は沈黙の後、ゆっくりとカードをオープン。イグニスも手札を公開し、勝利が宣言される。


「なかなかの強敵だった……」


 イグニスは次の対戦へ視線を鋭く向けた。


【DAY 3終了時点】


 参加者は約120名に絞られ、終盤戦の入口に立つ。イグニスは勝利の余韻を噛み締めつつ、明日への戦いに備えた。


 ーーその後、イグニスは順調に勝ち進んで、最終日まで生き残った。


【DAY 6 ゴールデン・フェニックス】


 参加者は約30名に減り、場内の緊張は極限に達していた。イグニスはテーブルに着き、これまでの経験を胸に刻む。


「ここからはミスが許されない。油断は禁物だ。」


 すると、かつての盟友であり最大のライバル、アレックスが目の前に現れた。


 二人はお互いの目をじっと見つめ、無言の駆け引きが始まる。


 アレックスが最初に小さくレイズをかける。イグニスは表情を変えずにコール。


 フロップが開き、2人は慎重に様子をうかがう。


 アレックスは大胆にベットし、イグニスは一呼吸置いてレイズを返す。


 互いに強気な攻防が続き、場は静寂に包まれる。


 ターンが開くと、アレックスはさらに強気にベット。イグニスは内心の読みを巡らせながらも、冷静にコール。


 リバーが開く。


 アレックスが最後の大きなベットを放つ。


 イグニスはじっとアレックスの目を見据え、迷いなくオールインを宣言。アレックスは驚きの色を一瞬見せたが、笑みを浮かべてコール。


 二人はゆっくりと手札を公開する。


 アレックスはストレートを完成させていた。イグニスの手札はそれに届かず、惜しくも敗北。テーブルに重い沈黙が流れた。


 敗れたイグニスは静かにうなずき、アレックスも頷き返す。


「さすがだな、イグニス。またいつか勝負しよう。」


「次は絶対に負けない。」


 イグニスは悔しさを胸にテーブルを離れたが、自身の成長も感じていた。


 そして、イグニスの順位は24位で確定した。上位256名に入り、多額の賞金が手渡される。


 24位の賞金は約57,000G。決して小さくはない額だ。イグニスは静かに頷き、勝負の手応えとともに次の目標を胸に刻む。


「ここまで来た。次はもっと上を目指す。」


 賞金を手にしたイグニスは、仲間のアルガード、ヒルダ、マチルダ、マーテルをアビス・レストランに招待した。


「今夜は皆に感謝を込めて、ご馳走する」


「今回ばかりは、あなたのギャンブル癖をとやかく言わないわ」


 マチルダが皮肉を言った。


「すぐに溶かさないのよ?イグニス」


 ヒルダも言葉が刺々しい。


「なんだよなんだよ!素直に感謝はないのかよ!」


「はは、みんな照れてるだけさ。もちろん私も感謝しているよイグニス」


 アルガードが笑顔で答えた。


「そう言われると、照れちまうな」


 豪華な料理と笑い声に包まれ、宴は賑やかに続いた。


 宴の後、イグニスはひとり静かに席を立ち、今は亡き、かつての盟友の故郷である東の島国への旅立ちを決意した。


「次の挑戦は、あの地だ。」


 サンライズシティの煌めく夜空の下、新たな伝説の種火を胸に、イグニスの冒険は続いていく。

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