表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
62/72

天才の証明⑤


 5時の鐘が響く頃、公園は2人だけの物。だからと言って走り回る訳ではないが、気兼ねなくボールを蹴ることができる。声を出すことができる。直近の2人のお気に入りは『リフティングしりとり』。リフティングをしながらパスをする際にしりとりをするのだが、進はまだリフティングが安定しないのでバウンドさせてもオーケー。それでも要にはなかなか勝てなかった。尤も、勝敗よりもなるべくリフティングを続けたいのだが、やっぱり進のミスが目立ってしまう。それでもたった数ヶ月で随分と上達した。しっかりとお兄ちゃんの練習相手をこなしていた。なかなかのものである、どころの話ではないのだが。そんな2人は辺りが薄暗くなってきても時計塔の灯りの下、ボールを蹴り続ける。笑い声が絶えず、ボールは止まらず、休みも取らず、時間を忘れて没頭できる集中力。未来が雑念となって邪魔しない、現在だけに執着できる力。その終幕はこうだ。2人に近付く影。

「あっ。」

「ん。」

腕を組んで仁王立ちするお母さんと、少し離れたベンチに座るお父さん。

「ご・は・ん。」

4つの影が(じゃ)れながら公園を離れていく。ブランコがきぃとひとつ鳴いた。

                     

                                    【天才の証明 終】

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ