45/72
時間割りと時間泥棒③
「鈴本君?鈴本君?みんな、鈴本君の姿が見えないけれど・・・・・・」
「進君、まだ吊り橋で遊んでいるんじゃないかな~。」
「さっき進君、お砂場にいたよ。」
「あれ~、進君、すべり台でおねんねしてたような・・・」
そりゃ、担任の岡部先生も溜息が出てしまう。彼は忍者か何かだろうか。もしくは3、4人いるのかもしれない。
「先生ちょっと園庭を見てくるから、みんなは粘土で動物を作っていて下さい。」
「は~い。」
で、先生が園庭に出て行ったのを見計らったように、進がすみれ組に戻ってきた。
「あれ、進君どこにいたの?先生、探しに行っちゃったよ。」
「おしっこ・・・わ~い、粘土だ。なに?動物を作るの?よーし。」
入園式から1ヶ月弱。ホームシックのほの字もなかった。




