表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/72

進の入院③




 外遊びは要も進も大好きだ。マンションのお兄ちゃん、お姉ちゃんの仲間にも入れてもらったが、小学生は何かと忙しい。朝早くに家を出て昼過ぎ、曜日によっては夕方近くまで学校だ。帰ってきてから習い事へ行くことも。やはりなかなか時間は取れない。何よりクラスの友達と過ごす時間は学生だけに許された貴重な宝物。2人以外が小学校に上がってしまうと、どうしてもおチビちゃん2人で遊ぶことが多くなった。

 この頃の2人のお気に入りは砂場でのお団子づくり。ステップ1:砂場を少し掘ったら現われる黒土に水を少量含ませて、おにぎりを握る要領で団子を作る。ステップ2:できた団子に砂場の上っ面の白砂を擦り込んでいく。ステップ3:白砂が消えて団子の色が黒っぽく戻ってきたら、再び白砂を振りかけて磨いていく。

砂場の縁に座ってステップ2から3を延々と繰り返す。飽きずに1時間でも2時間でも。何が2人を動かすのか、どうして単純作業に集中できるのか、それはね、団子が宝石のみたいに輝きだすからだ。


 「ただいま~・・・・・・って、また泥団子を持って帰ってきたのか?」

「お帰りなさい。持って帰ってきましたね、また。」

「な~んでわざわざ持って帰って来るかな。どうせ公園でまた同じものを作るんだろう。」

「これを公園に持っていって、また持って帰ってくるみたいですよ。」

「へ~・・・そりゃご苦労様。」

興味のないお父さんからすればこんな反応になるし、下駄箱に泥の置物があるのはやはりちょっと困ってしまう。お父さんに(つや)と輝きが伝わるには、まだまだ磨きが足りないようだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ