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暗闇に君を探して
「やあ、ネコヤナギ。 初仕事だ」
黒パーカー先生の筋トレ指導中に先輩が来た。
「川瀬先輩」
「仕事中は魔法少女名で」
「お仕事系魔法少女」
「さあ」
「土公先輩」
「うむ」満足気に笑う。
「名前とは魔法少女自身であると同時に力を借りる写し身でもある。必要があれば名前を呼んで応援してくれると力になる」
「どんな仕事ですか?」
「魔石探し」
「魔石?」
「超常現象の侵食度を上げる力になるもののこと。外見はいろいろ。ありがちなものだと、宝石や人形」
「宝石探しですか?」
「すでに使われた形跡が観測された。だから、まぁ、超常現象探しと日常化だ」