51/68
花吹雪
黄色い花弁が宙に舞う。
髪の長い少女が歌う。
「この花こんな桜吹雪みたいに花弁が舞う花じゃないですよね!」
「触媒としての効果を消費して出力を上げているようだ!」
「何で歌ってるんですかね!?」
「さあね!」
白衣先生の声がどこからか響く。
「呪文にしては小さい声だ。つぶやくような歌。侵食度を上げるなら大きな声が良いのに。彼女は超常現象や呪いに詳しいわけではないのかも……」
「先生! 要するに!?」
「悪意を持って超常現象侵食度を上げているのではない……かもしれない」
「どうすれば良いですか!」
「彼女自身が触媒のように振る舞っている。呼び掛けの反応から、意識もしっかりとはない。……極力傷つけずに確保しよう! この場から連れ出す! 引き上げられた超常現象侵食度からいって各属性の基礎魔法が使えるはずだ。ドコウくんは土。ネコヤナギくんは木だね」




