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暗闇に見る幻
ドコウ先輩のスマホが鳴った。
「はい、今から向かいます」
「先輩?」
「幻が出たって。散らしに行こう」
黒パーカー先生が椅子から立つ。
「今の件かい? 一緒にいこうか?」
「心強いです」
「そうでもないよ」
「?」
「私は魔法少女じゃないからね」
再び公園。ネコヤナギが目をこらす。
「小鬼だ」
半透明な小鬼にネコヤナギがステッキのライトを当てる。
幻が空気に溶けるように消える。
「あっさりしすぎでは?」
「超常現象侵食度に比べて超常現象の自然発生が遅い。誰かが意図して魔石を使ったのではないのかも。目的のある人が超常現象侵食を起こしているにしては、侵食もゆっくりだ。偶然の事故のような魔石使用かもしれない」
「魔石って偶然起動するんですか?」
「魔石の由来や形による。曰く付きの品物をそうと知らず手に入れることもある」




