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爆炎の世紀  作者: 愛媛のふーさん
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『蒼天流』奥義4

七輪眼しちりんがん?目でさんまでも焼くの?」

あずみがふざけた。

「はは。7つの瞳術眼を一つで併せ持ち、瞳術眼の力を封じて異能力を弱める最強の瞳術眼の名さ。確かに七輪てさんま焼くイメージだけどね」

「7つの瞳術眼の働きが出来るの?普通は1人一つなんでしょ?」

「そうさ。1人一つ。七輪眼の7つはまず、赤眼しゃくがん、炎と熱と加速を司る。次は邪眼じゃがん、1日に三回だけ意のままの幻覚をみせる。石眼せきがん、相手の身体の自由を奪い石化したかの如くさせる。但し相手の意思の力を上回る必要がある。その度合いで石化時間が決まる。千里眼せんりがん、何事も視通せる。未来や相手の表層心理、俗に言う透視や遠く離れた事象など多岐に渡る。鏡眼きょうがん、相手の行う事全て丸々コピーできる。日月眼にちげつがん天照あまてらす月読つくよみという2つの対になる権能を司る。天照は相手の心の闇を照らして解放する。相手の抵抗が有ると成功率は落ちる。月読は相手の能力特質を丸裸にし、弱点迄わかる。何も人間に留まらずあらゆる物に対応。神眼しんがん、認識した森羅万象を理解出来る。つまり視たり聞いただけで全て完璧に解る万能の頭脳が手に入るって事。そして、7つを一つにしただけでなく七輪眼じたいは相手の能力を封じる、停止の権能が有る。何か化け物じみてるでしょう。」

「確かに」

 長い蓮の説明に対しあずみの返事は短かった。二人は御神体にお参りすると二人一緒に御神体に触れた。冷たい鋼の感触がした。

「本当に鉄なのね。こんなのが堕ちてきたら世界終わるんじゃない?」

あずみが疑問を投げかける。

「地球が固まる前のものが何故かそのまま融合ぜずに、富士山の噴火で此処に出てきたらしいんだ。ただの鉱物じゃなく生きてるって、僕の一族は考えてる。実際、刀の材料として削り出してるげど小さく成らない」

「ナイツが存在して異能者か居るんだから、有ると思います」

「はは。社務所入ろう。そろそろ従姉いとこ桜姉さくらねぇが帰ってくる。小学校の先生してんだ。夏休みだから、残業はあんまし、しないだろうから」

 二人は社務所に入った。辺りは夕暮れの茜色に染まっている。しばらくすると、プリウスが走って来て止まった。中からショートカットの颯爽とした妙齢の女性が降りて社務所に入った。

「ただいま。蓮くん来てる?」

編み上げのサンダルを脱ぎながらその女性は玄関から、奥に声を掛けた。蓮はあずみと二人で玄関迄出て行って女性に挨拶する。

「桜姉お帰りなさい。こちら今回の宗家襲名の花嫁役の三島あずみさん。一応彼女」

「三島あずみです。宜しくお願いします。蓮くんとは同じクラスで同じバイトです」

桜はまじまじとあずみを見つめ、にっこり笑うと言った。

「初めまして。蓮くんの従姉の緋村桜です。市内の小学校の教諭してる。宜しくね。蓮くんお父さんに似て面食いねぇ」

間接的に美少女と言われたあずみは真っ赤になっている。蓮は平然と返す。

「まあね。桜姉仕事帰りで悪いんだけど、ご飯食べたら稽古付けて下さい。あずみ、桜姉は国体優勝してるんだ」

「剣兄さんもね。天賦の才は蓮くんの方が上だけど兄さんは凄かった」



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