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爆炎の世紀  作者: 愛媛のふーさん
15/25

秘伝奥技伝授前5

 圧倒する事が出来無かった。事前の策は、抜刀術は相打ちとし、抜刀術では鞘を後ろへ引く事で抜刀を助け抜けたら空く左手で、勝負を付ける。密着状態から発勁での0センチ砲「虎砲(こほう)」鎧の上から叩き込む蒼天流助技格闘の秘技である。

 蒼天流の新たな雷の息、雷の呼吸で極限迄高めた拳の突きは中国拳法の奥技「発勁」の突き其の物だ。其れを水月(すいげつ)鳩尾(みぞおち))に喰らっては鍛えて有っても危険だと言えよう。高弟、齋藤鉄郎以外の3人、桜、鉄矢の師範代親子、加害者の蓮自身、慌てて活を入れ呼吸と意識を取り戻して、身体に異変が無いか尋ねる。

「辛うじて発勁が有る内に喰らったので、明日の食欲不振以外大丈夫です。しかし、何故一気に詰めて一瞬でそのまま終わらせたのですか?蓮坊っちゃんは私よりも遥かに発勁も強化も持続可能、木刀は粉々、余裕でじっくり仕留められたのでは?」

「自分の今の標的は自分で考えて動いては駄目なんだ。無意識で仕留める。此れができる必要が有る。今のは良かった。ダメージも考え無しで齋藤さんに悪い事したけど」

 まずは、高弟二人撃破。今日の年長組はクリア。残りの年少組。小高信(おだかしん)明神健二(みょうじんけんじ)は両名共に警察官で国体、警察官剣道大会で此処2年優勝争いを繰り広げ分け合う、今登り坂で体力的にもピーク手前の心技体フル充実の駿英である。進藤(あらた)、緋村(つるぎ)の次世代の呼び声高い。

「信、どっっちが先に行く?」

「どっちじゃ無くて二人一編じゃ無いと、俺たち程度じゃ体力は兎も角、技が追い付かん。蓮くん悪いが2対1だ」

蓮は応える代わりに新たな木刀を掴み青眼に構え徐々に大上段に振りかぶりつつある。二人掛かりと弱気をみせた相手を圧倒する為である。雷の呼吸法でこれ以上なく強化され死角は無い。思考加速された頭を無意識に透過させていく。届くはずの無い大上段からの振り下ろし、二人は虛を付かれて戸惑う。空かさず小高に神速で詰め下ろした木刀をそのまま柄頭で鳩尾を突き、返しで振り返らずに真後ろに突きだす。明神の喉元1センチで停まってる。

「未だギブアップしないでください。掴みかけてますからね」

明神は身動き不可能。小高が荒く息を整え青眼に構える。小高は突いて出た。蓮はしゃがみながら小高の足を払い前に一回転させる明神は小高がスクリーンになって蓮が視えない視えない。視えた時には、胴に横殴りの一刀受けて沈んだ。小高は木刀を払い飛ばされ、首に木刀を突き付けられて死に体でギブアップした。

 「桜姉(さくらねぇ)リベーンージ!」

蓮は桜に今一度教えを請う。態度はデカイが。連勝で高揚したのだろう。

「木場さん、齋藤さん子供達お願いします。リターンマッチ受けて立つ!!」

 二人の対峙は先程と同じ、10分間も続いた。剣道ならば遅延行為で、両者反則行為。桜から動いた。蓮が防ぎ返す刀で打ち込む。桜が防ぎ返す。剣劇が繰り返される。何か変。桜は気を配る。蓮の目だ。何も観ていない。事象を捉えてはいる。意識が視えない。不気味な剣劇が10分間続き桜は息が上がり切って動きが一瞬停まる。蓮の目に意識の光が宿る。桜は8箇所刺突され崩れ落ちる。抜刀すでにした上での「梅花八ヶ突(ばいかはっかとつ)」宣言通りリベンジしてみせた。

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