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爆炎の世紀  作者: 愛媛のふーさん
13/25

秘伝奥技伝授前3

「サトリ対策要員に売ってつけ。予備動作で技だけでなく、繋ぎ、変化、フェイント全てわかる。ま、鉄斎大伯父宗家が一番だけど、師範はレベルが違い過ぎる。現在一平さんに通用しない攻撃は進藤サトリにも師範にも届かない。『柳牙(りゅうが)』は敗れた技だけど工夫でリベンジ出来ないかな?『対閃(ついせん)』左右から略同時と言える神速の連撃。此れと併せて『柳対閃(りゅうついせん)』実現可能にするには、身体の捻じれと逆転の捻じれをインナーマッスルで準備して発勁で形作り……」

蓮は今日の中で最上位の高弟、木島一平に対峙して対応しつつ作戦と言うよりも連にとっての新技(既存技の融合)発動プロセスの確認と言う並列処理を、思考加速の状態で行っていた。蓮が新たな異能に目覚めた訳では無い、異能者でなくとも、アスリート、一流のベストコンディションの時に見られるゾーンに突入するに言う奴だ。進藤に敗れ、宗家を継ぐと決め、この地で瞑想して自由にゾーンに没入可能に成ったのである。御神体が次期継承者と認め力を継ぐ者として継承者の高みに導き出した可能性大であるが、意識を高く持った蓮自身で到達した高みかも知れない。理由は取り敢えず良い。大事なのはゾーンに入ってる事である。一平は右下段から逆袈裟懸けに切り上げた。蓮はわざわざ下がって屈んで躱した。当然、大上段から兜割りが襲う。『柳対閃』で受ける。斜めにした木刀で受けると横腹を押しつつ透かす、反転してバランスを崩すあいての相手の左側面を横殴りに、強襲。当然、技を知っている一平さんは体を立て直しつつ、自分の右側に逸れた木刀を強引に左側に沿わす。此れで『柳牙』は防げる。しかし、高弟はゾッとする感覚に逆らわず後ろへ飛ぶ。左右から横殴りの神速の連撃。『躱した』『柳対閃』『師範は此れ程高度な連撃をすでに伝授して?』此の思考と共に右側に下からの斬撃で意識を失った。技は更に繋がれていたのである。身体事一回転して放つ360度の斬撃の突上げ、柳対閃の勢いそのまま放たれた其れ、『水車(みずぐるま)』の一閃で有る。ゾーンで思考加速され反射神経もスピードも加速、柳対閃が躱された瞬間反射的に繋いだのだ。

 木島一平は師範自ら活(喝?)を入れられ目を覚ました。

「蓮に揉まれてどうする。宗家秘伝なんぞ一つも伝える前じゃぞ」

「しかし、柳対閃はお伝えに。彼処で柳対閃からの水車への繋ぎは38年前でなくては躱せませんよ。心技体全てがピークだった三十路の入口ドンピシャ。は、はは」

「柳対閃なんぞ教えておらん。大方、柳牙と対閃併せて見ただけじゃろ?蓮」

「はい。柳牙躱された事有るので、対閃併せて見ようかなって。柳対閃躱されたので、咄嗟に技の勢い繋げて水車へ」

「併せて見ようかなで、あれだけの柳対閃使えるのですか?しかも、反動の絶大な技躱されたのに咄嗟に繋ぐとは……。此れが亡き剣殿を超える天賦の才。成人を迎える前の襲名、納得です」

「別に納得せんでも継がせるもんは継がせる。例えば高弟13名全員反対でもな」

事も無げに言う鉄斎であった。

「次、齋藤鉄郎。蓮の相手せい」

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