第12話 ナギの決断
朝だ。さて昨日の返事どうしようか……
いつも通り濡れタオルで顔をみんな洗い。朝食を食べ終わって部屋にいる。
いつもなら狩りに出掛ける所だが今日はミラさんに返事をしなきゃいけないからお休みにした。
なぜなら、クロとルルだけで街に出掛けさせるのは心配なので結局宿にいる事にしてもらった。
肝心の返事だが悩んでいる。纏まった資金を得て辞めればいいんじゃないかとか今のままモンスターを狩り稼げばそれでいいのではないか……
とりあえず王国の仕事が何をする物なのか聞いてみようか。
すると「コンコン」
「どうぞ」
「失礼します。王国騎士のミラです。昨夜の返事を聞きに参りました」
「あの、いきなりすみません質問なんですが王国での仕事内容を教えて欲しいのですが」
「ナギ様は、剣を扱うのが上手いと他の冒険者からも聞いておりまして王国の兵の指南役になって頂こうかと思います」
俺が指南役? いきなり入ってきた新人に教えられる兵の気分を考えているのか?
「僕が、仮に承諾したとして新人が指南役なんて務まるんでしょうか反対されると思うんですが」
「強い者知恵のある者に従うのは当然の事ですナギ様はお強いです」
そう言われても……
何個か条件を飲んでもらう形でもいいか聞いてみるか。
「条件としていつ辞めてもいいのとクロとルルの安全を守ってくださいそれなら指南役お受け致します」
「守るのは構いませんがいつ辞めてもいいですか正直に申しますと困りますが分かりましたその条件でこちらもお受けします」
「それから、今後は王国で寝泊まりしてもらう事になりますがよろしいですか?」
もう泊まり慣れていたこの宿とはお別れなのかどこか寂しくなるな。
それに、ミーシャさんには感謝してもしきれないが仕方ないか。
「分かりましたこちらも準備があるので明日からそちらで働くという事でよろしいでしょうか?」
「はい、明日の朝迎えに馬車を寄越しますのでそれに乗って来てください私も同行致しますので」
「分かりましたでは明日からよろしくお願いします」
「はいこちらこそよろしくお願いしますそれでは失礼致します」
ふぅ……なんだか偉い事になったなぁ指南役か俺に務まるんだろうか刀の振り方なんて自己流だしな……
「クロ ルルそういうわけだから急で悪いけど明日から王国で暮らそう」
「ピュー」
「わかったわ……指南役頑張ってね」
「あぁ、出来る限りの事はやってみるよ」
それからお世話になったミーシャさんに屋台のお土産や明日から必要そうな物を買い足しに出掛け晩ご飯を食べる時に屋台で買ったものをミーシャさんに渡した。
「ミーシャさん、短い間でしたがお世話になりましたこれからは王国で指南役として働くことになりました。これ良かったら食べてください」
「そうかいありがとう寂しくなるね元気でやるんだよたまには顔見せに来なよ」
「はい! 本当にありがとうございました!」
俺は深々と礼をしたクロとルルも俺の真似をしている。
「よーし今日は、豪華な夕食を作るよ座って待ってな!」
「はい!」
そうしていつもより豪華で美味しい夕食を頂き明日の準備をして眠りについた。
今日ラストの投稿です。
明日からはペース大分落ちると思いますが
1日1話書けていけたらいいなと
思っています。
沢山の方が読んでくれて本当に嬉しいです。
ありがとうございます!




