オーストラリア
https://www.youtube.com/watch?v=JXDWNhCl8Mg
RewriteからFertilizer
MD215年 7/2日 10:40
札幌、東京間の同盟が結ばれた日から二日後。
東京は梅雨の時期にしては珍しい快晴となった。
そんな陽気な天気の中、アレーラは部屋で慌てながら服を見繕っていた。
「え、えぇっとええぇぇっとぉ!?」
衣装棚を引っ張り出し、自らのサイズに合う服を探し回る。
アレーラが居る部屋は徳川が自らを送り届けた礼、とアデル達が所属する部隊へ貸し与えてくれた建物の一室であった。
部屋の内部、衣装棚にはアレーラが見たことも無いような服が無数に並んでおり最初に見たときはアレーラも思わず胸が高鳴った物だ。
だが今彼女の胸の鼓動が高鳴っているのはそういった感動とは別の感情のせいである。
「は、速くしないと待ち合わせに遅れちゃう……!」
それは焦り。
芽衣子より直々にトウキョウについて遊びながら学んで来い、と言われた部隊の者達は各々で組を作り観光に出かけていた。
そしてアレーラはアデル、ベルの二人と組になって東京観光をするはずだったのだが……。
「服が決まらないよ……侍従さんは好きな服を着てもいいって言ってたけど」
目の前の服の数々を眺め、アレーラは本日三度目の溜息を吐く。
そして適当な服を見繕い、姿見の前に立っては見るが……。
「これ……どうやって着るのかな、こ、ここで体を固定するの……?」
アレーラは高級そうな和服を手に持ち、自分の体と合わせながら姿見とにらめっこを繰り返す。
しかしさっぱり着方が分からないアレーラは諦めた顔をすると、和服を棚に戻そうとする。
「折角久しぶりに兵士服じゃないのが着れると思ったのに……残念だなぁ、私服もこの間妖精さん達に飛ばされたときにどっかに消えちゃったし…」
アレーラが四度目の溜息を吐くと、部屋の襖が勢い良く開かれる。
「オーッホッホッホッホッホ! お困りのようですわね!」
それに驚き、振り向いたアレーラを迎えたのはワンピース姿のベルだった。
「お手伝いしますわ!! そう、美しく!!!」
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「なるほど、それで来るのが遅れた訳だ」
アデルは頭の後ろに両手を組み笑いながら、ベルと和服を着たアレーラの前方を歩いていた。
笑うアデルに対して、アレーラは俯きながら歩く。
三人は現在、東京の街を散策していた。
通りには様々な魔族が歩いており、日本特有の魔族である妖怪という類の魔族が多く見受けられた。
「うぅ……すみません」
「いいじゃありませんの、良い女は男性を待たせるものですのよ?」
「良い女……? いやスタイルが良いのは認めるが……誰が良い女だって?」
ベルの発言にアデルは首を傾げる。
「おーっほっほっほ! 貴方にはまだ早すぎた様ですわね……この領域の話は!」
それを勝ち誇ったような表情で、髪を手で靡かせるとベルは1人で笑い始める。
その笑いに周囲の人間や魔族達が視線を向け、そして見てはいけないものを見てしまった、そんな顔で素知らぬ振りで通り過ぎていく。
「いやぁ……そういう所が駄目なんじゃあねえかなぁ……?」
周囲の目線が一緒にいるアデルにも刺さるのか、アデルは困惑した表情をする。
「あの、それで今日は何処を見に行くんですか?」
アレーラは履き慣れない草履に歩きにくそうにしながら、アデルへ問いかける。
彼女は江戸城からベルに和服にさせられて以後、ずっと草履の履き心地に慣れてはいなかった。
そんな事は露知らず、アデルは少し考え込んだ後に口を開く。
「実は何も考えてない」
「アレーラさん、帰りましょう」
その言葉に突如高笑いをしていたベルが真顔になると、アレーラの手を取る。
「いやいやいや待て待て待て! 実はとっておきのを考えてあるんだよ!」
そう言ってアデルは振り返ると、両手を正面に出し二人を引き止める。
「……本当ですの? ちょっと信用できませんわね」
「任せておけって、実は友人のオークから聞いた風俗街が──」
「帰りましょう、ベルさん」
アデルの言葉に、今まで草履の事ばかり気にしていたアレーラも真顔になる。
そして二人で反対側を向き、歩き去って行こうとする。
「冗談! 冗談です!! ちゃんと考えてるから!」
去って行こうとする二人の前にアデルは回りこみ、両手を突き出して二人を止める。
だが二人は嫌悪感を露にし、嫌そうな顔でアデルの提案を却下する。
「嘘ですわね」
「嘘です」
「う、嘘じゃねーよ! ただその……あれだよ、候補が多すぎて、何も思いつかない! そう! そういう事を言いたかったの!」
「「信用できません」」
と二人は声を揃えて不信感を示す。
そしてベルは頭に片手を当てると口を開く。
「正座なさい」
「はい?」
ベルの言葉に、思わず聞きなおすアデルだが。
「正座!」
その迫力に有無を言わさず正座をさせられてしまう。
東京の街の、それも道のど真ん中で。
「そもそも、組を組む時に言いましたわよね? 目的地の設定はきっちりしてくださいねと」
「はい」
「それが当日になってこの体たらく……あまつさえそんな風俗街へ私達を連れて行こうとするなんて……恥を知りなさい、恥を!」
「いや、でもそれは冗──」
アデルは言い訳をしようとするが、ベルとアレーラが鋭い眼光を向けると口を噤む。
「す、すみませんでした……反省します」
「本当ですの? この間夜警を放り出して遊んでいた時も同じ事を言ってましたわよ?」
「いやあの時の……も反省してるし、今回のも反省してるって」
「アデルさん、そんな事してたんですか!?」
責める様な口調と目線がアデルへ注がれる。
そんな視線に耐えられなくなったのか、アデルは体を小刻みに震わせる。
「まあ、あの、はい……ちょっと仲間に誘われて、その……」
「私を助けようとギト士長の部隊に志願したり勇敢な所もあると思えば……そういう駄目な所が無ければ素敵ですのに……全く」
ぷるぷると震えるアデルを見ながら、ベルは小声で呟く。
「え、何?」
「何でもありません! 兎も角そろそろ場所を変えますわよ、これ以上好奇の目に晒されるのはアデルさんとしても不本意でしょうし」
往来、それも小声で呟いた為アデルとアレーラにはベルの呟きは聞こえておらず、アデルは聞き返すがベルは顔を真っ赤にして怒鳴る。
そして咳払いをすると、周囲を見渡し一軒の蕎麦屋を指差す。
「ほらお立ちなさいな、とりあえず食事でもしながらこれから見学するルートについてお話しましょう、アレーラさんもそれで宜しいですわね?」
ベルの呼びかけにアレーラは頷く。
そして麻布の袋を取り出して中身を覗き込み、悲しそうな顔をする。
「どうかしましたの?」
「あの……手持ちがそんなに無くて」
「おーっほっほっほ! 大丈夫ですわ! お金は全て出しますもの! アデルさんが!」
「俺ぇ!?」
「文句ありまして?」
「無いです……だから後で『あれ』するのだけは勘弁してください」
「貴方の今後の行動次第ですわね! おーっほっほっほっほ!」
突然の全額支払宣言にアデルは反論しようとするが、再び鋭い眼光がアデルへ向けられる。
すると再びアデルはぷるぷると震え始め、俯き奢りを了承するのだった。
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アデル達が蕎麦屋に入ると、蕎麦屋の中は様々な種族が溢れており、満席に近かった。
それを見てアデルは店員の妖怪──見た目は単なる女性に見えるが、後頭部にもう一つ口がある二口女である──に空いている席、あるいは相席ができる場所が無いか尋ねる。
すると二口女の店員は、店の最も奥にあるテーブルを指で指す。
その席は確かに空いていた、だが何故あの席だけがガラリと空いているのか。
ふとそれが気になり、視線を真横に向けたときアデルは理解した。
「いいかペス、食事って言うのは皆と一緒に食べる事で栄養だけでなく心の栄養も貰うものなんだ、だから──」
指し示されたテーブルの隣には、座っていてもとてもよく目立つ白金の肌を持つ、顔の無い天使。
そしてその隣には札幌にアデルが居た頃に見た事のある男、田崎が座っていた。
田崎に気づいたアデルは、アレーラの事を気遣い、別の店へ行こうと二人へ言おうとし振り向く。
「なぁ、別の店に変えないか?」
「あら、席取れませんでしたの?」
ベルの問いかけにアデルは手を横に振ると、ベルへ耳打ちする。
「アレーラの村を襲った張本人が隣の席に居るんだよ」
その言葉にベルは感情を顔に出さないように務め、そして納得する。
「えぇ、どうやら満席の様ですしここは別のお店に──」
「アデルさーん、ベルさーん! ここの席空いてますよー! お店の人も使ってもいいってー!」
アデルの意見に同意し、アレーラへ違う店へ行こうと提案しようとすると先程まで居た場所にアレーラは居なくなっていた。
そして田崎の隣の席から、アデルとベルを呼ぶ声が店内に響く。
二人は顔を見合わせると、少し溜息を吐くと席へと向かった。
そうしてアデル、その向かいにベルが田崎からの壁となるように、そしてアレーラと座り、先程の店員に注文を三人は伝え合う。
そこまで終えると、隣の席から声が掛かる。
「これは……ご無沙汰しておりますアデル様、ベル様、アレーラ様」
隣の席に座る白衣の男、田崎の奥から見える巨大な金属製の天使は店内で窮屈そうにしながら三人へ頭を下げる。
その動作に蕎麦を食べていた田崎も気づき、隣を見る。
そこに来てようやく田崎に気づいたのか、アレーラの表情が固まる。
「おぉ? 何だ知り合いだったのかペス」
3人の顔を見た田崎は、ペスが彼らと知り合いだとは知らずペスへと問う。
その問いかけにペスは頷き、三人の説明を行う。
「はい、手前からベル様、アデル様、そしてアレーラ様でございます、御三方とは札幌や青森で行動を共にしたり案内などをしていただきました」
「ほぉ……そうかそうか、ペスが世話になったみたいだな、ありがとよ」
ペスの説明を聞き、田崎は蕎麦を食べるのを止め立ち上がり三人の居る席へと近づいていく。
そして右手を差し出し、握手を求める。
だがその握手に彼らは応じず、強張った表情を見せるのみだった。
「ん? もしかして、今の日本だと握手ってやらんのか?」
等と田崎が見当違いな事を言う間も、彼らの表情は硬い。
特にアレーラは完全に硬直していた。
そして徐々に不穏な空気が流れ始め……それに耐えられなくなったアデルが代わりに握手に応じた。
「お、おぉ! すまんすまん! 世話って言うから何か世話したか覚えてなくてよ! よ、よろしくな!」
「おぉ、元気が良いな! そういう奴は俺は好きだぞ!」
勢いよく腕を上下に振るように握手をするアデルに対して、田崎は好感触だったのか笑みを向ける。
そして握手を終えると自らの席に戻り、再び1人で蕎麦を食べ始めるのだった。
席に戻った田崎を見て、アデルは少し溜息を吐くとアレーラへ小声で話しかけた。
「……出るか?」
「いえ、大丈夫です……! 私、元気ですから!」
アデルの言葉にアレーラは首を強く振る。
だがそのアレーラの素振りは何処か強がっているように見えた。
「お客様お待たせしました~、こちら岩麺蕎麦のタヌキ、イナリ、テンテンです、それではごゆっくり~」
と妖狐族──頭は狐だが体は人間の魔族──がそれぞれ野菜の掻揚げ、油揚げ、そして白い羽のような物が無数に乗った蕎麦をテーブルへと置いていく。
「そ、それじゃあ食べましょうよ! ね? 私なら大丈夫ですから!」
とアレーラは自分の所へ来たイナリ蕎麦を食べ始める。
アレーラを見かねて店を出ようと思っていたアデルは、ベルへと視線を向ける。
するとベルは顔を横に振り、タヌキ蕎麦を食べ始める。
その二人の様子に諦めた顔をすると、アデルもテンテン蕎麦を食べ始めるのだった。
「うーむ……相変わらずこのテンテン蕎麦ってのはよく分からんな、何の生物の何処の部位なんだ?」
アデルが羽の様な物を一つずつ口へ運んでいく。
その羽は重さは殆ど無く、だが口へ入れると触感は鶏肉に近く、美味であった。
「何でも天使の羽らしいですわよ? そのテンテンとか言う部位」
「天使って食べれるんですね……」
「この世界の魔族って天使食べるのか……っていうか天使って実在したのか…」
ベルの言葉にアレーラ、そして田崎が関心と感心を示す。
そして田崎はペスへ目を向ける。
「お前は……食われそうにないな」
「はい」
「いや金属製の天使は食わねぇよ!?」
田崎の言葉にアデルは突っ込みを入れ、田崎は笑う。
「確かにな!」
「あんたもあの山坂ってのと同じで結構変わった奴だな……」
アデルにそう言われ、田崎は少しだけムッとした顔をする。
「おい今の言葉は訂正しろ、山坂と同じってのはおかしいだろ! 俺は普通だ普通!」
「普通な奴はそんな天使なんて連れて蕎麦屋こねーよ!」
「確かになぁ!」
そう指摘されると、それに納得したのか田崎は再び笑い出す。
そして今度はアデルが不審そうな顔で田崎へ問いかける。
「であんたは何でこんな場所に居るんだよ、山坂の奴は食事に誘っても一度もそれに乗った事無かったのに」
「あいつは人見知りだからな」
「人見知りねぇ……?」
田崎の言葉にペスが頷く。
「はい、山坂様は本当は構って欲しいがそれを自分から言うのは嫌なので、敢えて他人から距離を取っている、というタイプかと」
「的確な人物評だな……流石は俺が作ったペス」
「恐れ入ります」
「いや其処までは聞いてねえって、んで何でここで飯食ってんだよ」
ペスと田崎の掛け合いにアデルは突っ込みを入れ、改めてここに居る理由について問いかける。
田崎は少し考える様子を見せ、口を開いた。
「あ~……まああれだ、ペスに食事というのはどういうものかってのを学習させてたんだよ」
「学習ぅ?」
「一種の趣味だ趣味、あんまり細かい事気にする奴は好きじゃないぞ俺は」
そう言って蕎麦を食べきると、田崎は立ち上がる。
そして白衣のポケットに手を入れると皮製の財布を取り出す。
「ペスが世話になったらしいしな、支払いは俺がしておいてやるよ」
田崎はそう言って、戦前の頃に使われていたであろう古ぼけたキャッシャーが置いてあるレジまで歩いていく。
ペスも田崎が立ち上がると天上を突き破らないように姿勢に気をつけながら立ち上がり、三人へ会釈をして去っていく。
「……アデルさん、よくあの人と会話できますわね」
「根っこは悪い奴には見えないんだよなぁ……やった事は許されないと思うんだが」
「何にせよ、あまり関わり合いにならない方が宜しいと思いますわよ? その……アレーラさんの事もありますし」
「……すみません」
ベルがアデルを諌めると、アレーラは自分が悪いと思ったのか頭を下げる。
それをアデルとベルは励ますと、三人は再び和気藹々と蕎麦を食べ始めるのだった。
「だから5円なんだろ!? 千円札で支払えるだろうが!」
「こんな紙で支払いできるなんて何処の世界だ! トウキョウはイェンしか使えないんだよ!」
「だから円なんだろぉ!?」
田崎が取り出したお札が現在の日本では使用されていない為に起きる、金銭の支払い問題について介入するまでは。
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「───そうですか、では下がりなさい」
「はっ!」
黒装束に身を包んだ黒子と呼ばれる忍者はそのまま音も無く天守閣から姿を消す。
田崎が蕎麦屋で乱闘騒ぎを起こしそうになった事が、田崎を見張らせていた忍者から徳川へと報告された。
徳川は一人目に続き、二人目の管理者に対しても頭を痛ませる事となり、溜息を吐く。
「ははは、徳川殿も大変でござるな」
そんな徳川を伊織は笑い飛ばす。
「笑い事ではありません、市井の者との騒ぎを起こす等……唯でさえサツホロとの連携について調整を行わなければならない忙しい時に」
笑う伊織を徳川は片目を少し開き、視線だけで諌める。
「それに半蔵の後釜、天照教の在り様についても決めねばなりません、やる事は山積みだというのを理解しているのですか?」
「いやぁ~拙者そういった教育は受けておらんでござるからなぁ……」
「本当に戦闘以外は駄目な男ですね」
「いや~若干申し訳ない」
徳川は伊織の態度について諦め、湯飲みへ茶を注ぐ。
「それで……半蔵の意思は固いのですか?」
「の様でござるよ、この手紙によると」
伊織はそう言って手紙を懐から取り出し、読み上げる。
其処にはこう書かれていた。
「トウキョウの為、徳川様の為にと未熟な身ながら御仕えして参りましたが此度は自らの力不足を痛感した次第、如いてはイガ頭領の座を退く所存にございます」
読みあげを聞いた徳川は、ゆっくりと御茶を飲むと湯飲みを近くの小物台へと置く。
「何度聞いても辞める理由が分かりませんね……兎も角イガとの連絡を密にして後任、あるいは半蔵に戻るように交渉を掛けなければ」
「ですなぁ、して天照教についてはどうなさるおつもりでござるか? 今まで国教、並びに国の規範であり守るべき法として教えてきたものでござるが」
「サツホロの者達は天照教については知りませんから、その辺りは芽衣子殿と打ち合わせるしかないでしょうが……」
「ほんと大変でござるな」
と、伊織は耳の穴に小指を突っ込み何処吹く風といった具合である。
「他人事のように言いますね」
「うむ、実際拙者が役に立てるのは戦闘方面だけでござるからな」
「その無意味な戦闘能力がこういった内政方面でも役に立てばよいのですが……役に立たないのなら仕方ありません、役に立つ仕事を貴方に与えます」
「お? もしかして下水の掃除とかでござるか? あそこはウーズやネズミがうようよしているから好きじゃないのでござるが……」
退屈そうにしていた伊織は、徳川の言葉に顔色を変える。
この男は善人そうに見えるが、実際の所は戦えれば何でも良いのである。
「えぇ、彼の者達……管理者でしたか、それらから直々の依頼です」
「ふむ? まあ拙者は何でも良いのでござるが……何処での仕事でござる?」
「海外です」
「海外」
「オーストラリアです」
「オーストラリア」
後日、虎牙伊織は単身、小船を漕いでオーストラリアへと送り出されるのであった。
更新ペースは不定期だったり不定期じゃなかったり不定期になりそうになったりしますが私は元気です
友達から紹介してもらった仕事の採用不採用通知がまだ来ていないので初投稿です。
恐らく今年は無職のまま終わります。
剣を鋤に 白
インスタント
クリーチャー一体を対象とする。そのクリーチャーをゲームから追放し、そのコントローラーはそのクリーチャーのパワー分ライフを回復する。
「ところでおーすとらりあって何でござるか?」
「さぁ……?」
──徳川、伊織の会話より。




