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人類ガバガバ保護記   作者: にっしー
北米編
115/207

三頭領会談が始まったら。

https://www.youtube.com/watch?v=8B9flHLghSg

FGO 賑やかな旅路

MD215年 8/30 10:49


 オカシイ。

 確カニ、殲滅者ハ、撃墜シタ。

 敵ヲ守ルモノハ、何モ無イ。

 デ、アルナラバ。


「私は……もう誰も傷つけさせない!!」


 何故、アノ魔族ニ攻撃ガ通用シナイ……?

 解析不能、解析不能、解析不能、解析不能。

 

「私はもう、誰も傷つけさせない!!」


 回避、不能。

 本部へ通達……本土への、魔族の侵入を、許───。


「────」


 二筋の軌跡を見送りながら、古の兵器二体は機能を停止した。

 自らに課された命題を果たせなかった事への無念からか、それともとっくの昔に耐久年数を過ぎていたのか。

 それは……今尚ミサイルに乗って進む彼女達には分からなかった。


「や、やりましたわねアレーラ!!」


 アレーラが作り出した盾はアレーラだけではなくベルすらも守りきり、二人は無事その上空を通り過ぎていった。

 ベルはその短い人生の中で、初めて見る魔法に感動すら覚えていた。

 ゴーレムの攻撃、それも事前の説明では熊の倍は強いゾウとやらを一撃で葬る攻撃すら耐えて見せた魔法にベルはただただ驚くばかりだった。

 

「…………」


「正直驚きましたわ! 初級の魔術しか使えなかった貴女がまさか魔法を扱うだなんて……一体何処で習得いたしましたの?」


「………………」


「……アレーラ?」


「あびゃー……」


「あらやだ、気絶してますわ。 そしてそういえば操縦方法は聞いていましたけれどこれの止め方は私知りませんわね」


 白目を剥き、口から涎を垂らすアレーラを見てベルは真顔になる。

 そしてひとしきり考えた後に、このミサイルの止め方と降り方を知らない事に気づく。


「やばいですわーーーーーーーー!!!!?」


 そして真顔のまま正面を向くと、ベルは泣き顔で叫んだ。

 ……数秒後、ベルの視界は暗闇に覆われた。


────────────────────────────────────────

MD215年 8/31 11:00


「それじゃ、今回の三頭領会談はっじめ~るよー!」


「…………」


「さっさと本題に入れ」


 円形のテーブルに座る三人。

 一人は金髪にそばかすの人間。

 もう一人は寝不足の様な、不健康そうな顔をした白髪の女性。

 そしてもう一人は黒人のドレッドヘアーの男。

  

「つれないなぁモリー」


「どうせ形式だけの会議だ、するだけ無駄だ」


「とか言ってちゃんと集まる辺り真面目だよねぇモリーは」


「……下らんな」


「わわ、ごめんごめん! 謝るから待ってよモリー! 実は今日はちゃんとした話題があるんだって!」


 モリーと呼ばれたドレッドヘアーの男は金髪の男に嫌気が差したのか、元から差しているのか。

 席を立ち上がり部屋から退出しようとするが、金髪の男がそれを止める。


「次は無い」


「って言いながら大体三回目までは話聞いてくれ──分かった分かった! ごめんって!!」


「…………」


 再び軽口を叩く男に、モリーは問答無用でその屈強な体を用いて退出しようとする。

 だが。


「お戻りください、三頭領会談はこの大地が定めし唯一の法。 終了するまでの退出は認められません」


「……ふんっ」


 女性の声が室内に響き渡る。

 荘厳な、それでいて何処か気さくな、いつでも隣に居てくれる友人の様な声が。

 その声にモリーは思わず歩みを止め、再び金髪の男へと振り返る。


「良いかマイク、これ以上の茶番は許さん」


「分かった、すまなかったモリー」


「…………」


 そして金髪の男、マイクの顔へ指を突きつけるとモリーは元居た席へと戻っていった。

 モリーに続き、再び自分の席へ戻るマイクを見て白髪の女性は口元から八重歯の様な、牙の様な歯を少し見せ欠伸をした。


「それじゃあ三頭領会談に戻ろう、今日の議題は──」


「最終戦争前の兵器、乗ってた二人」


「──が議題、相変わらず情報が早いねイツカー」


「…………朝飯前の一週回って晩飯前の昼飯前の朝飯前」


「俺に分かるように説明しろ」


 マイクの言葉を遮るように、白髪の女性が言葉を紡ぐ。

 その表情は相変わらず眠そうだが、どこかめんどくさそうにも見える。


「あぁ、実は昨日海の向こうから最終戦争前の兵器に乗った人間二人が僕の領土に侵入してきた」


「ほう? 海の向こうってぇと……ロジアか?」


「いやあっちじゃない、南西の方から飛んできたって話」


「……ハーイ、中つ国」


「知らん国だな、強いのか?」


 白髪の女性、イツカーはモリーの問いに首を横に振る。


「情報不足」


「というわけで彼女達が何処から来たのかは分かってない」


「彼女達? 女か」


「……金髪、栗髪」


「の二人組、今はこっちで保護してるが一人は消耗が酷くて喋れる様な状態じゃないね」


 モリーは首を振った。


「無い無い尽くしだな、それでその侵入者について話すのが今回の議題なのか?」


「うん、そうだ。 彼女たちの身柄は変わらずこっちで預かりたいけどそれでいい?」


「……委細承知、問題なし。 面倒ごと、そっちで処理」


「俺も構わん、処刑するというなら俺の領土に放れば良い、直ぐに一族が始末するだろう」


「うんうん、それじゃあ問題の種はこっちで処理しよう! ってわけで──」


 マイクは円卓に両手を叩きつけると、三人は同時に立ち上がった。


「三頭領会議、終了!」


「……終了、次回、来月」


「下らん時間だった。 鍛錬に費やしている方がよほど有意義だったな」


 三名は思い思いの言葉を告げながら、一人ずつ退出していく。

 モリーが最初に出、次にイツカーが、そしてマイクが小さな小屋から外へ出た。

 その瞬間、荒涼とした風が彼の頬を撫でる。

 ……会議の場所はキューバ、かつて世界の命運を分けた場所。


「しかし、異国からの侵入者か───ベスボル知ってるかな!!」


 北米頭領、マイク・バーンズ。

 またの名を……ベスボルマニアと言った。



英霊剣豪七番勝負をやっていたら小説を書く時間が無くなっていたので初投稿です。

あ、そうだ(唐突

新しい挿絵の依頼をしたので待ってろよ待ってろよ~、と言っても昔の話に挿絵をぶち込むので新しい話の挿絵はちょっと待ってね

お金を捻出しながら趣味に費やす、二つやらなきゃいけないのが趣味の辛いところだな

覚悟は出来てるか? 俺は出来てる


断絶のイツカー/ Itukha,snap 緑黒白


伝説のクリーチャー:吸血鬼


絆魂、接死、トランプル


3/3


「……………………あっ、日本、言い忘れ」

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