表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/88

森林にて

このザール村にも小さいながら道具屋と武器屋、防具屋がある。


道具屋はこの村で取れた薬草を煎じたり、煮詰めたりして薬効を高めて質の高いポーションを作り出す。

武器屋は主に狩猟で使う武器の手入れや追加装備を担当しており、果ては村の包丁、農具の修理なども行っている。

防具屋は狩猟で取れた皮・革を加工し、服や防具品や帽子、ベルトなども作り、商いをしている。


今回用事があるのは道具屋で、今年10歳に狩人の子ジュゼルは森で採取した薬草を買い取りして貰って、小銭を稼いでいた。

もうすぐ父と母の結婚記念日である。

歳をとってからも仲の良い夫婦は普段からも節約して将来ジュゼルの為にと貯金している。


そんな両親を誇りに思い、今回貯めたお金ですこし贅沢な食事をご馳走したかったのだ。





縁があってソウマはこの子と森へ薬草を探しに来ていた。

話の際中に10歳と聞いた時は驚いた。幼いと感じたのはまだ身体つきが小さく、声変わりもしていないからだろう。中性的な顔立ちで男の子にしては髪の毛が長く、肩で綺麗に揃えてある。


未だシステムは開けなかったが、マップ機能は使用する事は出来た。


それとアイテムと武具に注視すれば、不思議なことにゲーム内と同じ、簡単な説明が浮かび上がってきた。


更にアイテムボックスが利用出来ることが有難かった。



アイテムボックスの中身を確認する。

スターライトシリーズの防具がアイテムボックスにしまってあり、流星弓と流星刀レプリカもあった。


ここは比較的安全な森とはいえ、用心に越したことはない。


気配察知を発動しながら、慎重に森を進んでいく。


時間はかかったが、ジュゼルがいつも薬草を取っているポイントへ到着する。



「へえ、沢山あるんだね」


「でしょう。オススメなんだ、内緒だよ」


にっこりと可愛らしく笑いながら答えてくれた。


見渡す限り、結構な量の薬草があった。他にも解熱鎮痛剤に効果がある植物、木の皮を乾燥させ煎じてお茶として飲めばリラックス効果の高い効用があるものなど…色々な植物がある。

確かに豊かな森だ。


アイテムボックスを隠れて使い、根絶しない程度に薬草をしまい込む。

試しにジュゼルに聞いて見たが、アイテムボックスなどという存在は知らなかった。

魔法の力で作られた魔法具と呼ばれる存在にはそういったものがあるらしい。らしいと言うのは、ジュゼルの好きなお話の英雄伝説に出てくるからだ。


微笑ましく思いながら、自己のステータスを念じてみる。

自己ステータスが確認出来ることにホッとした。




名前【ソウマ】

種族:人族


職業

戦弓師LV92

サブ職

魔物使いLV33


スキル

弓術補正(D) 片手剣補正(E) 軽量防具装備補正(E)体内魔力操作


常時スキル

見切り 気配察知 モンスターテイム 体術 鷹の目

思念操作(巨人の腕 限定)

全ステータスUP(恩恵)


魔法

巨人魔法【巨人の腕】第1段階


身体強化(全身身体強化、2段ジャンプ)



称号

継承者 ****




職業レベルがかなり上がっていた。連戦だったからな…


それと見慣れないスキルもあった。

巨人魔法である【巨人の腕】発動の際に必要な【思念操作】。


常時スキルに

【全ステータスアップ(恩恵)】きっとこれは魔法習得領域を消費して獲得したスキルだ。

どれだけ上がっているのかは分からないけど、軽く力を込めた攻撃だけで奴の身体を断ち切ったくらいだから…普通の上がり方ではないんだろうな。


後は…称号の継承者。

【巨人の腕】の魔道書には巨人の力の継承を確認とあったけど。

更にSTRが上がったのか?うーん、今は考えても仕方が無いのかも。

****←伏字も…何なんだろうか…分からないことだらけだ。




一通りステータスを確認し終える。

気配察知を発動していたら、猪らしき動物やフォレストウルフなどの魔物を遠くに感じていた。


フォレストウルフはともかく…猪ならお世話になった家族のお礼になるだろうと思い、ジュゼルに相談して見る。


鳥や野兎の肉をメインで食べていたようで、猪という大物に二つ返事で了解を得た。


フォレストウルフに狩られる前に駆らねば!

スターライトシリーズの装備品をアイテムボックスから瞬時に装備する。

流星弓だと魔力の矢で消し飛ばしてしまうかもしれないので、それ以前に使っていたノーマル級 和弓【優】を手に取り、矢を引き絞る。


ギリ…ギリリリ…と弓がしなり、尋常ではない力に弦がはち切れそうな悲鳴を上げるような音を立てる。



右手を離した途端、つがえた矢が頭部に吸い込まれていき、ドサッと一撃で倒れた。

矢が半分以上も頭にめり込んでおり、ジュゼルには大分引かれてしまった。予想だにしない結末に私にも苦笑いしかない。


血の臭いを嗅ぎ取り、狙っていた獲物が倒れたことを確認したのか、遠くからフォレストウルフが接近してくるのを感じる。数は…6匹だ。


少しでも数を減らせるようスキル【鷹の目】発動で最適化された距離感と命中精度を得る。


矢をつがえ、間髪入れず引く、射る…を繰り返す。

6本撃った頃にはフォレストウルフは全滅していた。


「凄いね、凄いね!お父さんよりも凄かった」

ジュゼルが手放しで褒めてくれた。


照れくさくて、つい頭を撫でてしまう。気持ち良さそうな表情がとても心地良い。


森林狼を解体していると、遠くから駆けて来る人影が見えた。

どうやら余程心配していたのだろう。此方を見かけると安堵の表情が見える。


「お前達、無事だったのか」


「どうしたのお父さん?それよりね、ソウマって凄いよ。あっという間に狼を倒しちゃったんだよ」


「森林狼…魔物じゃないか。どれも急所を一撃で撃ち抜かれているな」


狩人の目からしても実に見事な腕前だと感じられた。


アイテムボックスから大きめの革袋を取り出す。親子に収納の魔法具と説明して、血抜きされた猪と剥いだ毛皮を集めて目立たぬようにアイテムボックスに収納した。


酷く驚いていたが、実際に見たことで納得したのか追求はなかった。




「本当に無事で良かったよ。どうやら邪眼蛇が近くで出たみたいだ」


いつも投稿後に誤字、表現方法が違っていた場合は直しています!


サブ職はレベル20までなら選び直し可能のお試し機能があります。

当時鍛治士となり(鍛治師ではありません)ある男達が四苦八苦してようやくハイノーマル級までの武器を作り終えた作品があります。

鍛治士、鍛治師はの自分の作り上げた作品に名前をつけることが出来ます!


彼等は鍛治士の奥深さとセンスが無いと諦めます。

本作品のハイノーマル級 和弓【優】はそんなある鍛治士達の最初で最後の作品です。


他、ノーマル級 直剣【双】も存在してたりします(笑)




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ