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エルダーゲート・オンライン  作者: タロー


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ソウマ編 ケルビム攻略中

9月11日

誤字脱字ご報告がありまして訂正させて頂きました。

大穴内部は広く、エンゼルナッツやヘブンズナッツが動きやすいように階段などの凸凹はなく只ひたすら地中深くへと続いていた。

その為、外の光が差し込む所までは見えるのだが次第に真っ暗となってくる。


「ソウマくん、やっぱりこれは恥ずかしいのだけど…」


「しっ、静かに。そうは言ってもカタリナだけが頼りなんだ…お願いするよ」


夜目が効くカタリナに先導してもらい、ソウマがマップで敵の所在を確認していく。

そのため二人は手を繋いで移動していたのだ。


(わぁ…恥ずかしい。やだやだ、手が濡れてこないかしら。わぁ、ソウマくんの体温が手を通して伝わってくるぅーーー)


明るいところで見たら顔が真っ赤に火照っていたのが丸わかりだったろう。そんな点ではカタリナにとって暗闇は幸いだった。


平静な口調のソウマにしても、手を繋ぐだけの行為だけでも心臓がバクバクと早鐘を鳴らしていた。


(落ち着け落ち着け落ち着け…俺。ただ手を握ってるだけだろ。しっかりしろ俺)


そんなこんなな二人だったが、奥から現れたエンゼルナッツに相手に苦労もせず一撃で倒していく。チームワークは抜群だった。



そうこうしてくると、ソウマのマップに真四角に並ぶ部屋を発見する。小声でカタリナへと注意を促す。



「カタリナ、ちょっと待ってくれ。この先にかなり広い空間があるようだ」


「わかったわソウマくん」


一度立ち止まって更に目を凝らすカタリナ。


「そのようね…私の眼には暗闇に佇む巨大な門が見えてるわよ」


そして、門の両脇にはヘブンズナッツが門番のように待ち構えている。


「ごめんね。私が光の精霊と相性が良ければ暗闇を照らせたんだけど…」


「いや、そんな事はないよ。それにそうだったらカタリナと手を繋げなかったし」


「…もぅ、ソウマくんは」


ぎゅっと手を握る力が強くなり、恥ずかしがるカタリナ。

因みにダークエルフだから光の精霊と相性が悪いのではなく、単純に適性がないだけなのだと教えて貰っていた。


「とりあえず、このヘブンズナッツは私が倒すわね」


「ああ、お任せします」



繋がれた手が離れたのを名残惜しそうにするソウマに不安など無かった。

カタリナが相手ならば直ぐに門が開いてその中へと入れるのは時間の問題だと信じていたからだ。


戦闘音が響き、交戦が開始された。暗闇の中、何か硬いモノを切り裂く音が2度聞こえた。


門が自動的に開き、中から灯りが見えて辺りを照らすと、エンゼルナッツと一緒のように輪切りにされたヘブンズナッツが転がっていた。


「終わったわソウマくん、これもお願いね」


事も無げに言うカタリナには傷1つ無かった。


ソウマは急に照らされた灯りに眩しそうに目を慣れさせながら、カタリナに対して頷き、アイテムボックスへとヘブンズナッツの死体を収納していく。

素材もそうだが状態の良いものは一体一体を王都に送り、魔物専門家に検分してもらう必要があるからだった。












門の中へと入ると、マップ通り真四角の部屋の左右4対に灯りが灯されて煌々と照らしている。


「ふぅ、ようやく入り口まで来たって感じだな」


「そうみたいね、ソウマくん」


辺りを見回しながらカタリナが不思議そうに呟く。


「不思議な空間よね…地面の穴から入ったと思えばこんな建物の空間があるなんて。まるで話に聞く迷宮のようね」


「うーん、俺も原理は解らないけど確かに迷宮に似ているかもな。その口調だとカタリナは迷宮には入ったことはないのか?」



「恥ずかしながら…レベルを上げるだけなら迷宮でなくても人相手や王国の魔物だけでも充分過ぎるくらい戦ってきたからね」



そう言うカタリナの表情に誇らしさはなく、若干の陰りが見えた。

雰囲気を変えるためにもソウマは、初めてあった時から気になっていたカタリナの装備について尋ねてみた。

彼女が身に付けている白銀に輝くライトメイル、翡翠のような宝石のサークレット。

最初は金属かと思っていたのだが、体の動きに応じて柔らかく体に沿って曲がったのだ。良く見れば金属が触れあう事で鳴るカシャカシャと特有の金属音がしていないことに気付く。

見た目はどうみても金属なのに…不思議に思っていたのだ。


「カタリナ、気になってたんだけど、その装備って金属製なのかな?」


上記の疑問点も踏まえて尋ねる。


「良く気が付いたね。初見で聞かれたのは初めてだよ。これは全て木で作られているんだよ」


カタリナからこの装備は、エルフの里で製作されている装備だと教えてくれた。

魔物や動物の革、毛皮を加工したモノや、特別な木を加工して作られた装備を好んでいる。

特別な製法を用いて作られた金属製の装備もあるそうなんだが、それは里を守る戦士だけが扱うため、里からの持ち出し厳禁の禁製品のような扱いを受けているそうな。


「私の装備は里にしか生えていない特別な木と職人で作られるからね。ほら、この弓もね」


カタリナの生まれたエルフの里では、大森林の中にあり、その中でも特別魔力の濃度が高く、精霊が住まう奥地で暮らしていると言う。

その為、魔力を宿す木や精霊の祝福を受けた古木も希に存在し、そのような木から素材を分けて貰う事で特別な装備が完成する。


「私のサークレットとライトメイルは、魔力を豊富に含んだ木の皮を鞣して作って貰ったんだよ。サークレットに付いている物質は石じゃなくて、その木の樹液を固めて研磨してるものなんだ。

ただ、弓も同じ木の素材で作られているんだけど、作る過程や加工が違うから出来上がりの色も違ってくるのさ」


それだけ希少な素材と技術が使われているので耐久力も高く、防御力も鋼鉄製の鎧と比べても遜色ない性能。

更に魔力が宿っていて…試しに魔力眼で確かめてみると、カタリナの全身から魔力が立ち上っているのが解る。


「このショートソードだけは精霊の宿った枝で作ってあってね。里一番の剣匠に打って貰った業物さ。精霊の力ものりやすいし、切れ味も抜群」


と、自慢し愛剣を手渡してくれた。

スラッとした細身の剣で重さは僅かしか感じない。

70㎝程の剣身と美しい握り柄。

剣の性能もさることながら、この全てが一本の枝から出来ているなんて凄すぎる。木製だと聞いてはいるが剣身の部分だけは金属のような…光沢を放っていた。どうやって作ってるんだろう?




カタリナのショートソードを手に取っていたので、遠慮なく鑑定させて貰った。








精霊樹の小剣 レア級


ダークエルフの里 族長カーマイン・ブラッドレイが孫娘の為に精霊樹に嘆願し、一振りの枝を得た。それを一流の職人が鍛え上げたショートソード。

精霊を扱える者が装備すると、剣の切れ味が大幅に増す。


常時発動武技【精霊の助力】







衝撃の事実。カタリナは結構お家柄の良い身分だったようだ。

確かに美しさ以外にも教養とどこか品のある動作はそういうことだったのか…。


ソウマの驚きと沈黙を、自身の愛剣に感嘆していると受け取ったカタリナは、その反応に大いに満足していた。








そう言えば、俺も木の素材を持っていたと思い出す。

ハイレア級の弓武器を作るために必要素材である樹齢1000年の霊木と、その時の弓ガチャで当たってストック数15もある樹齢500年の古木。

とりあえず、樹齢500年の古木をアイテムボックスから取り出して見せた。


初めて取り出す。木に宿る不思議な魔力光沢を放つ、直径3m近い立派な木片だった。



「こ、こ、こ、れ…何?木からとても強い力を秘められているって…あれ」


突如カタリナの精霊の門が自動発動し、ソウマの手を治療していてくれたあの木精霊(グリーンウッド)が出てきた。


彼は必死な表情で何事かを古木に向かい、人間の耳には解らない言語で捲し立てるように質問し、頷くことで確認していた。

そして落ち着いた様子に戻った時にソウマの方へと向き、にっこりと笑った。

そのまま木精霊(グリーンウッド)は古木へと手を添えると、仄かな白光が古木に灯り、光と共に消えていった。


「えっと…カタリナ、どう言うことなんだろうか?」


「精霊の門が勝手に発動して…契約した精霊が飛び出してくるなんて私も初めての経験よ。

こんな現象は普通じゃ起こらないわ。ちょっと木精霊に聞いて見るわね」



じっと目を閉じて、精霊に念話で語りかけるカタリナ。



数分の時は流れたのち、カタリナは眼を開いた。


「ソウマくん、わかったわよ。木精霊が勝手に出てきた理由が」



どうやら木精霊(グリーンウッド)が慌てて飛び出してきた理由は、やはり俺が取り出した木にあるようだ。


この樹齢500年の古木はガチャアイテム産なのだが、本来はこの世界に滅多に存在しないほど希少な代物である素材。


木精霊(グリーンウッド)は、自身の主カタリナから大精霊のように格の高い凄まじく大いなる気配を突如感じ、気が付けばこの古木に呼ばれたのだと言う。



精霊には、成り立ての精霊の一種で~の精を始めとし次に精霊、上位精霊へと至る。何百年も経過した精霊は世界へと還る。

しかし世界へと還った段階でまだ意思のある強き存在は無からの再構築を行い、更に強力に誕生する精霊が非常に稀にだがいる。

そうして更に高位である大精霊へと至る事もあるのだが、一般的には知られていない事実だ。

ソウマもゲーム設定として簡単に説明されている文章に目を通したら知っているだけである。


カタリナが契約している木精霊(グリーンウッド)は、精霊の中でも感応能力が特に高いからこそ、僅かな僅かなその存在に気付けたのだと語る。



そして、古木に宿る僅かな残滓から気付いて貰えたことに関する同胞(グリーンウッド)への感謝と、願わくば我の残滓を汝の持つ精霊力に干渉して祝福に変えて欲しい…と、頼まれたそうなのだ。

古木に宿っていた意志がそれで消え去ろうとしても…。



その大いなる存在の最期の願いに敬意として木精霊は了承し、古木の意思に自身の祝福を授けて送還したのだ。


「で、木精霊が教えてくれるには…」


一端言葉を切って口ごもる。


(《同胞よ、感謝する。我は世界の理から外れし者》だなんて…どういうこと?それにそうなればこの木を持つソウマくんは一体何者なのかしら?)


「いえ、何でもないわ。ソウマくん、その古木を大事にして上げてね。いずれ君の役に立つ筈よ」


疑念や疑問はあるが、今は関係のないことだと割り切るカタリナ。これまでのソウマの人となりを見て危険な人物ではないと判断してのこと。




カタリナは自分の養ってきた直感と判断を疑わない。


ソウマの手に持つ古木を愛しそうに眺めた。

エルフならばその古木の価値が良く解るのだ。祝福をされていなくてもその古木は故郷にも一本あるかないかの木。


その古木を見た時に非常に欲しくなったのは、物欲が少ないカタリナにとって始めての事で…しかし、何とか自制するだけの克己心も兼ね備えていた。


ようやく自身の欲望を押さえ込んだカタリナだったが、次のソウマの一言でまた揺れ動く。



「そうなのか、カタリナも木精霊(グリーンウッド)もありがとう。実はまだあるんだ。お礼も兼ねて是非貰ってくれないか?」


実際にもう一本別に取り出された樹齢500年の古木。

今回は木精霊(グリーンウッド)が飛び出してくることは無かった。どうやら先程の意思…残滓はもう感じないらしい。


「えっ、えぇっ…いいの?でもこんな貴重品…でも」



絶世の美女が悶々としている姿は悩ましくどこか艶っぽい。


それに蕩けんばかりの表情で木片を抱き締めている光景は傍目から見て変な光景だったが、それ以上にカタリナがこれほど喜んでいる。

この姿が充分過ぎる報酬だと思うソウマだった。


カタリナとて数々の貴族より、見たこともない程に贅の凝らした金銀財宝の類いで求婚を迫られたりしたことがあった。

綺麗だなーと思うことはあっても心は揺り動かされない。

その貴族達がこの表情を見れば更に惚れ直し、その表情をさせたソウマに対して悔しさよりも憎悪に近い感情を抱くのは間違いないだろう。



散々悩んだの末、ソウマに押し付けられるように貰うことになったカタリナ。

カタリナはアイテムボックスは持っていないので、この件が終わるまでソウマが預かること約束した。


これか元でソウマとカタリナの距離は更に縮まることになる。














この場は、どうやら地面に描かれている魔法陣に入らなければ先へと進めないようだ。

迷宮にもそのような仕組みの転送陣タイプのモノがあるが、多分似たような感じなのだと思う。



転送陣で飛ばされた先にはウォールナッツ・マンと言った新しい魔物の参戦も見られた。

この魔物は最初から人型で木目調の人形のような姿だった。

カラダ全体にヘブンズナッツよりも硬い堅殻を纏い、天然の装甲と化している。大概は手には木剣や木斧、木槍といった武器を装備した戦士型や、木目の杖を装備して土魔法を放つ魔法使い型もセットでいた。

列をなして襲ってくる。

単体では技術も拙いために、ベテランの冒険者なら対処は充分に可能。

しかし、集団で襲ってくる数の暴力が問題だ。

先に進む度に1フロアに連れて約各一体ずつ増え、最初のフロアは剣2、斧1、槍1、魔法使い1だったのに対し今は剣5、斧4、槍4、魔法使い2の編成だった。

配置されている数のこれら全ての魔物を倒さなければ先へと続く転送陣が現れないのだ。


そのため、難易度や敵の強さが一気に跳ね上がっていた。


一流と呼ばれる第2職業者でも5人以上は欲しい編成内容じゃないと、容易に死ねる。


それでもこの場所に入ってからの戦闘はソウマとカタリナの歩みを止めることは出来はしない。


カタリナの剣の冴えは堅い殻を持つウォールナッツ・マンを圧倒し、ソウマも投げ技や打撃も取り入れて複数いても器用に立ち回っていた。

蹴り技でぶっ飛ばし近付いて距離を詰めて打撃を加えるとバキッと小気味良い音がして簡単に折れる。

カタリナもソウマの戦闘の仕方を見て試してみたが、実際に手を痛めるだけの結果に終わり、恨めしそうに見られた。

これはソウマのステータスが破格なことを示した結果となった。


素手でも良いが武器でもフォースダガーにかかる抵抗も増えたが、きちんとウォールナッツ・マンの堅殻を切れている。


ここで倒した魔物は全てが光となってフロア部屋の壁や地面に吸収されていった。素材も死体も何も残さないのだ。


今までに体験したことのない不思議な光景に疑問は尽きないが、残さないものは仕方がないと諦めるしかなかった。








そして、極め付きはヘブンズツリーという大型の魔物。

ヘブンズツリーとは遭遇機会が少なく1フロアに一体だけ存在する。そしてフロア自体もかなりの大きさを占めている。


この魔物は中bossのような役割を持ち、見上げるほどの長さに2m程の太さを誇る樹木型の魔物で自らは中央にて動かない。

いや、どうやってか解らないがフロアに根付いているから動けないのかも知れない。攻撃方法は単純だ。


そのヘブンズツリーの黄色い実が膨らんだかと思うと一気にエンゼルナッツ2体と、時にヘブンズナッツを一度に生成する。

生成されたエンゼルナッツとヘブンズナッツは、外で戦ったモノよりも強くなっており、手合わせしてみてレベルも高いと思われた。


そして実に関しては生成だけでなく、実には緑色の実もあって中身はぎっしりと種子が詰まっている。

予備動作としては緑の実がぶるっと震えたら要注意だ。実ごと破裂して中距離範囲内にばらまかれる。

知らずに一度近寄った時にばらまかれ、小さな種子が広範囲に襲いかかってきて避けきれず初めてフォースダガーの武技を咄嗟に発動させてしまった。

漆黒の外套は貫けなかったし、足や手にも当たったが少し痛い程度で大したダメージは受けなかった。


因みに、これはソウマだからであって参考にはならない。

革の鎧などの装備くらいならば破れるほどの衝撃力も備えている。

一度くらいならば何とか耐えれるかもしれないが、エンゼルナッツやヘブンズナッツと戦いながらではかわすのも容易ではない。

それを一度ならず何度も浴びれば容易に戦闘不能となるだろう。



敵を近寄らせず、その間に実を黄色に熟成させていく嫌らしい仕様なのだ。


そのためこの魔物を倒さない限り、フロアには一騎に魔物が増産されていくため、見掛けたらなるべく早く倒すように心掛けしている。





今も2回目の遭遇にてようやくヘブンズツリーを倒したところだ。

そこには強引に【巨人の腕】で引き裂さかれ、破砕された無惨な姿があった。


何重に迫り来る種子攻撃を掻い潜り、時に当たるがままにしてヘブンズツリーを優先的に倒したため、生まれたエンゼルナッツとヘブンズナッツを後回しにしていた。


カタリナの剣を前にヘブンズナッツが真っ二つに割れる。

よく小剣でそんな真似が出来るなぁと感心していると、カタリナは精霊樹の小剣にルーンを1つ刻んであるのだと教えてくれた。

その効果によって明らかに小剣よりも胴回りの大きいヘブンズナッツすら両断することが出来るとのこと。


カタリナのサブ職業である秘魔騎士(ルーンナイト)は第2職業であり、サブ職に現れるなど本来ならばあり得ないことだ。

ゲームが現実世界となった?今なら、そんなことも在りうるのかも知れないのか…。


その秘魔(ルーン)系統の技を使いこなし、まあ精霊魔法を最初に見たので忘れていたのだが、彼女は自前の【属性魔法】とエルフ特有の高い魔力があるのだ。

底知れない強さの一端を垣間見た気がした。味方であることが頼もしいことこの上ないな。





そう思っていると、カタリナの手によって残りの敵は既にエンゼルナッツ一体だけとなっていた。

せめて最後の一体くらいは倒そうとエンゼルナッツに接近する。

拳で殴り付けると、拳がエンゼルナッツに当たった瞬間、何故か発光して俺の指へと吸い込まれていった。

正確に言えば、俺の持つサブ職業である魔物使いの為のマジックアイテム契約の指輪(白銀)の中に…だ。


契約の指輪(白銀)を確認してみると、【エンゼルナッツ LV40 服従中】と5つの枠内表示の1つが埋まっていた。




どうやら…イベントモンスターGET…したみたいだ。


こんなテイムの仕方は始めてだったので戸惑うが、【異界大天使の加護】の知識補助によると、戦って相手の力量を素直に認めることや、絶対に敵わないと認めさせて服従させるやり方がある。

どちらも成功確率は非常に低確率でかなりの力量がなければ難しい、と検索出来た。



思いがけずにテイム出来た新しい魔物の仲間。

イベント期間中にしか現れないからレアって言えば、レアなのかも知れない。


先程の現象をカタリナに説明しつつ、テイム出来たエンゼルナッツは流石に調査の為の王都の専門家集団には渡さないことを伝える。

苦笑しながらも了承してくれたので、正直ホッとしていた。いやだって、断られたらどうしようかと内心ドキドキものだったからな。


後で名前決めて上げなきゃな…そう思いながら、新しく出現した転送陣へカタリナと共に飛び込んでいった。

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