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私は急に止まれない。  作者: 桜 夜幾
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第百四十六話 雪かきは大変です

短いです。



 朝、目が覚めてカーテンを開けるとそこは一面雪景色でした。

 どうやら夜中に降ったみたいですね。

 身支度を整えてリビングに行くと、龍矢さんがすでに外へでる支度をしていました。

「龍矢さん、おはようございます」

「おはよう、陽向」

「雪かきですか?」

「あぁ」

 庭を覗くと香矢さんがすでに雪かきを始めていました。

「私も手伝います」

「そうか? 祖父じいさんのところ手伝ってくれ」

「わかりました」

 庭へ出ると香矢さんが「いてて」と腰を伸ばしているところでした。

「香矢さん、おはようございます」

「おはよう、早いね」

「香矢さんには負けます」

「夜中に目を覚ました時に、外が明るかったんでね。今日は雪かきかなと思っていたから早く起きたんだよ」

「明るい?」

「そう。カーテンの隙間から漏れて見える街灯なんかの明かりがね。雪が降ると普段より反射して明るくなるんだ」

「なるほど」

 雪かきをしながら、そんな話を聞きました。

 その後、小さい雪だるまを一緒に作って写真を撮ったりしていると、朝ご飯だよと呼ばれました。

 私の後で父も雪かきに参加したようです。

 華さんは千歌さんと朝ご飯の用意でした。

 

 今日の予定は年末の為の買い物です。

 龍矢さんと私と香矢さんというメンバーですね。

 父と華さんと千歌さんはお留守番…といいますか大掃除です。

 十二月に入ってすぐから、少しずつ掃除をしていたそうなので、全体というわけではないそうですが。

 

「僕も行きたい」


 父がいいましたが、龍矢さんに却下されていました。

 まぁ、確かに父を連れていくと大変そうです。

 囲まれる云々(うんぬん)の前に、あれが欲しいこれが欲しいと子供みたいに言い出しますからね。

 私と父が買い物をしているのを龍矢さんが側で見ていると、必ず「どちらが親かわからんな」と笑われるくらいなんです。


 そういう点では、この三人で買い物に行った方がスムーズに帰ってこれると思います。


 道路へ出ると除雪車が通ったとはいえ、踏み固められた雪が凍って滑ることもあるそうで、雪道に慣れていない龍矢さんではなく香矢さんの運転で行くことになりました。

「一気に雪景色になるんですね」

 昨日までアスファルトが見えていた道路が白くなり、周りにあった木々も綿帽子を被っています。

 一夜にして別世界。

 タイヤがギュギュとなって、不思議な気持ちになりました。


 お店に行く間、あちこちで雪かきをしている人を見かけます。

「除雪の機械とか使わないんですか?」

「使うほど雪が降らないからねぇ」

 途中、道路に雪を出している人がいて香矢さんが怒っていました。

 

 そして今でも不思議に思う縦の信号。

 やっぱり雪が積もる面積を少なくする意味合いがあるんでしょうか?



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