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私は急に止まれない。  作者: 桜 夜幾
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第十二話 百獣の王のお出迎えです

 重い足を引きずる様に生徒会室へと向かいます。

 行きたくないのですから、素早く動けるはずもありません。

 まるで子泣き爺こなきじじいを背負ったかのように歩く私を、ほかの生徒が不思議そうに見ていきます。


 子泣き爺知ってますか? 知らない人は検索してください。


 その妖怪の生態(?)のように、徐々に重くなっていくのです。

 生徒会室前にたどり着いたとき、足はピタリと止まってしまいました。

 入りたくありません。

 しかし、ここで黙ってたっていても目立つだけです。

 さっさと用事を済ませて帰ろうと、気持ちを立て直して生徒会室のドアをノックしようとしました。


 そして私は自分の目を疑いました。


 ライオンのノッカーがあったのです。

 はい。ノッカーとはノックをするための金具ですよね。


 こんなのは海外の映画かドラマなどでしか見たことがありませんでした。

 最初は付いている意味が分からなかったのですが、ドアをさわってみて何となく察しました。

 ドアが木でできてます。

 それも堅い材質のようです。

 それは確かにノックをしたら手の甲が怪我をしそうな感じでした。

 生徒会のドアにしては重厚すぎるその佇まい。

 私は深い深いため息をつきながら、ノッカーでノックを二回したのでした。

 しばらくしてドアがゆっくりと開きました。

 ドアを開けてくれたのは更科先輩でした。

「入れ」

 奥から声がして、私が仕方なく入るとドアが閉まってしまいました。

 ガチャリと閉まる鍵音。


 冷や汗がでました。



 とんでもない窮地に立たされたのではないでしょうか。




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