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第1部 雪の果、春の光  作者: 沙魚川 出海
雪の果、春の光
1/8

【夜更】

数年前に書いた百合ライトノベルです

恥ずかしくて読み返す勇気がなかなか出ない……


百合描写注意。女の子同士でキスする場面があります。男も登場しますが百合エンドです

 私は人を殺めました。

 彼女を殺し、あの人の愛を独占しました。

 私はあの人の愛がほしくて――ただそれだけのために、彼女を殺したのです。

 私の願いは叶いました。

 あの人の愛はお日様のように温かくて――私の凍えた心を解かしてくれました。

 それは夢のような時間で――

 とても――とても、幸せな日々でした。

 しかし、その幸福は長くは続きませんでした。

 ある日、あの人はいつもと同じ柔らかな声で、私の名を呼びました。

 その時、私は憶い出してしまったのです。

 私の名前――あの人からもらった、大切な名前。

 その名が示す意味に。

 その名が持つ重さに。

 私は愚かでした。

 本当に、どうしようもない愚か者でした。

 すぐにでもあの人に謝るべきだったのです。

 もちろん、謝って済むことではありませんが――それでも、私は謝るべきでした。

 あの人が生きているうちに。

 ――夜。

 明けない夜。

 光の射し込まない夜。

 昏い世界に一人、私は――


 もう、何もかも手遅れです。

 あの人のいないこんな世界で、生きていても意味なんてありません。

 だから私は、死ぬことにしました。

 死んで、あの人に――あの人と、私が殺した彼女に、謝りに行きます。

 心を込めて、謝りたいのです。

 許してもらえなくても、構いません。

 ただ、もう一度だけ会って――謝りたい。

 だからお願いします。

 

 誰か、私を殺してください――

学生の頃に初めて書いたライトノベルでした

一応続きも考えているので、死ぬまでにちゃんと完結させたいです

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