星々の舟
冷たく凍てつく海に出よう
寄せて返す波は
飛沫だけほのかに白く
行方は遠く
昨日を置いていく
星々を集めた舟に
幾光年の蛍火ともし
ひしめいている 夜
かじかむ手に
時は青く燃え
孤高となる
砂に眠る 波間の森林
おぼろげに揺れる回廊
幾多の ほの明かり
恒久をたゆたい
突き進む 魚影
オレンヂの波紋
その上を舟は進む
流れ星と魂と眠り
そして永遠の明日に
星々は優しむ
星々の舟
いつかあなたへ導く日があるように
当てもなく 進もうとも
泡となり 消えようとも