ミミSide
すご~く久しぶりにこっちを更新しました。
今日、私は奴隷商人に捕まった。
迂闊だった。
狩りで獲物を仕留めたまではよかったが
血の臭いの所為で、人の気配に、気が付くことができなかった。
素早く服従の契約を交わされ、逃げることもできなかった。
奴隷商人は卑しい笑みを浮かべ
山猫族でもこのツラならいい値段で売れそうだと言っていた。
確かに私は、山猫族だ。
竜人族や鳥人族のように、魔獣の使役を目的で売買はされないだろう。
つまりは、人の慰み者になる。
その日の夜は、風呂に入れられ念入りに体を洗われた。
少しでも綺麗にして
値段をあげようと考えたのだろう。
だったら、もう少しマシなところで寝かせてくれてもいいんじゃないかと思った。
もう、逃げるな、逆らうなと命令されているのだから
どうにも出来ないのだから。
今日は広場で私は売りに出された。
私には300イェンの値段が付いていた。
私を物珍しそうな顔で見る街の人達
中には、卑しそうな目で見る人もいた。
そして、その中にはお父さんがいた。
たまたま街へでていたのか。
それとも、知らせを受けて駆けつけたのか。
お父さんには見られたくはなかった。
でもきっとこれが最後だと思うから
お父さんの顔を、しっかりと目に焼き付けておく。
暫く奴隷商人は誰か買うものはいないかと叫んでいたが
誰も私を買おうとなんてしない。
当たり前だ。
ずっと続く街の工事と
去年の凶作と今年の日照りで
食べるのが、精一杯の街の人が多いはずだ。
私達亜人も、狩りがなければ飢え死にしている。
300イェンもの大金を、ポンと出せる人がそうそうにいる訳が無い。
よほど物好きな貴族でもない限り、慰み者として
山猫族を買ったりする訳が無い。
そう私は少しだけ安心していた。
一人の男が来るまでは
その男、は少し変わった服装をしていた。
男は、砂糖と胡椒の商人をしていると言って
砂糖と胡椒との交換でいいなら、その亜人を買いたいと言った。
私はこの男に買われ慰み者になるのか
絶望しか浮かばなかった。
すると男は、今日は持ち合わせがないので
明日買い取りにくるといった。
そのまま戻ってくるな、私はそう願っていた
今日は約束の日だ
奴隷商人と一緒に少し早めに広場へ向かった。
男が来ない事を祈っていたが、男は来てしまった。
大量の砂糖と胡椒を持って
その後、奴隷商人と男の騙しあいがあり、
その男は3000イェンもの大金を手に入れていた。
びっくりするような金額だが、
然るべき場所に卸せば、もう500イェンほど値段が上がっただろう。
良く見ると中々優しそうな目をしてる男だったが
油断はできないので、私は男を睨みつける。
でもその男は、本当に優しかった。
そして不思議な男だった。
名前を一樹といった。
私に命令したりせず、食事に誘い。
この街を知らないからといって
奴隷である私に、お金を払って色々聞いてきた。
一樹の話を聞いているうちに
私達も、一樹の村のような場所で生活をしたいと思った。
亜人だからといって隠れて住む必要のない場所で
その為には、一樹の協力は絶対に必要だ。
あの余りある財力は、村を作るには必要不可欠だからだ。
そして、あの襲撃事件が起こった。
何故、私が怒鳴られなければいけないのか
最初は、理解出来なかった。
でも、それが一樹の優しさなんだと気が付いた。
本当に優しい人。
でも、その優しさは、ここでは仇になる。
そして今、私は、顔を真っ赤にして街へ向かって歩いている。
一樹はきっと知らないだろうと思うけど。
女性からする口付けには、こんな意味があるのだ。
【私は、永遠に貴方の物】
みんなの前でするのは、かなり恥ずかしかった。




