表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

雪江Side

本編に記載されていた雪江Sideですが

こっちにお引越ししました。

私は本当に一樹のことが好きだった

生まれたときから一緒にいて、

幼稚園も、小学校も、中学校も、高校も、大学も一緒だった

私の両親は小学校の頃から、一樹君が雪江を

お嫁に貰ってくれればいいのにと言っていた。

一樹の両親も同じように、雪江ちゃんが一樹のお嫁さんになってくれれば

安心できると言ってくれていた。


一樹は小学校からサッカーをやっていたので

一緒に遊ぶことは少なかったけど

何時も試合は応援にいっていた。


一樹と同じ高校に行きたいから

一生懸命勉強した。

一樹はヒーローだった。

女の子の声援を受けながら

サッカーをしている一樹がちょっと嫌だった

私以外から声援を受けて笑う一樹がずっと嫌だった。

友達は一樹君って絶対Jリーガーになれるよね

今のうちに玉の輿狙っとくなんて言っていた。


高校3年生の時一樹が怪我をした。

もうサッカーは出来ないと言われて。

ずっと泣いていた一樹

私もすごく悲しかったけど、

一樹が怪我をして少し嬉しかった。

もう女の子から声援を受けて

笑うことはないと思ったから。


雪と一緒の大学行くために

勉強頑張ったんだって言われて

すごく嬉しかった

でも一樹は頭がいいからそんなに勉強して無いくせに


高校の卒業式で一樹に告白されたときは

夢かと思い一晩中寝ることが出来なかった。

これからずっと一緒にいれると思った


ただ私はずっと不安だった。

一樹はカッコイイし、勉強も出来る。

運動はもう出来なくなったけど

天は二物を与えずなんて嘘だ

一樹は2つも3つも4つも持ってる。


だから一樹会えない時間がずっと嫌だった

一樹が何処で何をしてるのか

わからないのがずっと嫌だった。

私の前にいない一樹がずっと嫌だった。


就職活動が忙しいのは分かってた。

私だって忙しかったし、中々決まらなかった。

なかなか決まらない就職

でも私はお父さんが助けてくれた。

私はお父さんの知り合いの会社に

腰掛として就職が決まった。

お父さんが娘は2.3年すれば結婚するだろうし

それまででいいからと言って頼んでくれた。


私だけに時間が出来た。

一樹は出来る限り時間を作ってくれたと思う。

忙しい合間に会いに来てくれたし、

電話もしてくれた。

一樹は将来雪と結婚して子供が出来ても

雪が働かなくていいように

なるべくいい会社に入りたいんだ。

サッカー選手になれればそんな事もなかったんだろうけどさ

ってちょっと悲しそうに言っていた。


私はそんなことは別にいいからと

一緒にいる時間をもっととってほしいと思っていた。

だからだろうか義春に魅かれてしまった。


義春はいつでも寂しいときに電話をしてくれた。

義春はいつでも寂しいときに会いに来てくれた。

義春はいつでも寂しいときに抱きしめてくれた。


だからだろうかいつの間にか

私の心の中から一樹がすごく小さくなってしまった。

だから私は義春を選んだ

義春は私のずっとそばにいてくれるから


でもなんでだろう

最近義春から電話が少ない。

最近義春と会う日が少ない。

最近義春は抱きしめてくれない。


義春は一樹とは違うよね

いつでもそばにいてくれるんだよね?


だって私は義春を選んだんだから

義春は私を選んでくれたんだから

そういえば最後に義春と会ったのはいつだっけ?


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ