狂気2 狂気の黎明
衝撃の第2話、始まるよー!
最後に、俊と翔一のプロフィールを書きました!たらない所があればコメントに書いてください!
インテのおっさんに拾われて2日目。
少し早く起きて、今から夜明けだ。
「んぁ....」
翔一も同じタイミングで起きたようだ。
改めて今の状況を整理しよう。俺は瀬川俊。そして隣にいるのが如月翔一。親友だ。
そして、目的は、地球に帰ること。その為に何が必要かというと、幻の階級10の中にあるポータルに乗って行きたい世界を念じるとその世界に行くことができる。
そこで俺たちは地球に帰ると念じるつもりだ。
しかし、階級10がただでさえ階級9と危険度が比べ物にならない上、ポータルの近くには孤高の守護者がいる。
インテのおっさん曰く、こいつの1キロ圏内に入ると死を覚悟した方がいいらしい。
まとめると、地球に戻る為には階級10へ行ってそこでポータルを見つけなければいけないらしいが、そもそも階級10が階級9と比べ物にならない危険度な上、特にポータルの近くは孤高の守護者がいるせいでさらに危険になっている。つまり、まず、階級10でも生き残れるようにしないとだめだ。
因みに昨日俺たちが寝てた部屋は使えないらしく、(なんでかは知らないが)今日は主寝室で寝ている。因みにインテのおっさんはどうするのかと聞いたら、リビングのソファで寝ると言っていた。
どこまで献身的なんだか。
ドン!!
俺が色々考えているのも構わず、ドアを蹴破るような音が部屋にこだました。
これにはいつのまにか二度寝していた翔一も起きざるを得ない。
俺は翔一の手を引っ張り、主寝室のドア開け、リビングを通り抜け、玄関まで全速力で走る。ちなみに、インテのおっさんもあの音で起きたらしい。
そうして、玄関まで走ると、黒い服に目出し帽を被った。男達5人と目が合った。
「1☆*〜8\!」
男達5人の中で偉そうにしてた奴が意味不明な言語で俺に指を指す。それに応じて男達は俺に襲いかかる。
(こいつらを止めねぇと....)
そう思った瞬間、玄関の脇にある箪笥が俺の前でぷかぷかと浮遊して、落ちる。落ちた衝撃で花瓶は割れ、メモ帳などが箪笥から溢れ出て来る。
1人、落ちて来る箪笥に足が当たったやつがいた。痛そうだ。
しかし何が起こったんだ?俺が困惑している間に、男達が花瓶の破片を持って俺の頭を殴ってきた。
(いてぇ....頭がクラクラする....翔一、インテのおっさん....あとは頼んだ。)
俺はもう動けないが、意識だけははっきりしてきた。翔一が戦ってる。
しかし、強いな。ほぼみんな意識を失っている。
「々|%・$4(3☆!1.1÷2(☆%7°!」
何を言っているかはわからないが、命乞いをしてるんだろう。
しかし、翔一はそれに構わず敵を殴り続ける。そして全員が気絶した。翔一って強いんだな。
そして、次に翔一は1番硬くて重いメモ帳を手に取る。片付けをしようとしてるんだろう。
ところがその予想は大きく外れていた。そのメモ帳を手に持ったまま、敵の頭を殴り続け、その後、花瓶の破片を持ち、頸動脈を切る。頸動脈を切った時の血が、こっちにまで飛んできた。
それを5人分やっていく。ちょ....何やってるんだ?そんな俺の思いに反して、どんどん翔一の残虐な行動は続く。
2人、3人....あれ?なんでさっきまで俺はあの行動がだめだと思ってたんだ?
別に、あいつらが襲ってきたんだからいいか。
よし、翔一5人全員殺しちゃえ!いや〜楽しみだなぁ。どんな死に方をするんだろうか。俺はワクワクが止まらない。
「何をしてるんだ!」
インテのおっさんだ。インテのおっさんの質問に、翔一が答える。
「え?何って。見てわかりません?わからせてるんですよ。俊にこいつら攻撃しやがったんで。しっかり俊に危害を加えたらこんな目に遭いますよっていう警告です。」
「だからって殺すことはないだろう。」
「え?いやいや。殺さなきゃだめでしょ。こういう不躾なやつは。」
「仕方ないな。そこまで言うならもう言っても聞かないな。少し眠ってもらうぞ。」
と言いながら銃を出す。
「大丈夫だ。これはゴム銃だから死ぬほど痛いが死にはしない。」
と言いながらインテのおっさんは翔一に向けてゴム銃を翔一に放った。
翔一に当たる直前、紫と黒の渦巻き模様のようなやつが、虚空に出現して、ゴム銃の弾を吸い込み、その後インテのおっさんに向けて再射出された。
その後すぐに紫と黒の渦巻き模様のようなやつはどこかに消えた。因みにインテのおっさんはこのゴム弾はしっかり避けていた。
この間にも血は噴き出ている。幸せだ。
しかし、虚空に出現したやつはなんだ?
「さ、もう帰るぞ!」と言いながら、俺を引きずってリビングへ運んでいく。するとインテのおっさんは、俺の血が出ている頭を拭き、包帯を巻いてくれた。こんな感じで、インテのおっさんに怪我の処置をしてもらった。
すると、胸の中の澱がとれたような気がした。あ!翔一があいつらを殺そうとしてたんだった。今すぐとめないと!
俺は玄関へ一直線に走っていった。
「翔一!やめろ!」
翔一は俺の方を見て不服そうな顔を浮かべる。
「えー....せっかく分からせてたのに....まぁ、けど俊が言うなら....」
と、不服そうにしながらもやめてくれた。
「じゃあ、すぐにインテのおっさんにあの5人の処置を頼むぞ!」
もう、復活の見込みはないかもしれないけど、さっきのインテのおっさんの怪我の処置は完璧だった。もしかしたら、行けるかもしれない。
「インテのおっs....」
振り返った瞬間、すでに、インテのおっさんが玄関のドアの近くで俺たちの様子を見ていた。
そして、とても落ち着く声で俺たちに喋りかける。
「大丈夫。そいつらの治療をして欲しいんだろ。もう医療キット持ってきてるから。」
と言いながら倒れている5人に近づいていく。
そして、倒れている5人の治療を始める。
「いや〜驚いたね。まさか君たちが特異に目覚めているとは。
しかも翔一君、俊君に言われたら止まるんだね。恐らくこれは特異とは関係ないよね?
俊君もだよ。治療をしている間は本当にたまげたね。狂気に満ちた顔が血を拭く毎に消えていくんだもん。」
そんな顔だったのか。なんであの時俺は血を見たがっていたのだろう。
「ところで、特異ってなんだ?」
「まぁあとでみんなまとめて説明するよ。」
俺の質問にインテのおっさんは答えをはぐらかす。
「あ、じゃああの襲ってきた5人は?今どんな感じだ?」
俺の質問に、インテのおっさんはふるふると小さく首を振る。そして続けて死んだ理由を説明する。
「頸動脈を切られてからかなり時間が経っている。失血死だ。」
「そんな....」
俺は絶句する。
翔一は興味がなさそうな感じだ。
俺が絶句している所に、階段を降りる音が連続して響いてくる。
まさかまだ残っている敵が....リビングのドアを開け、玄関の方へ足音が向かってくる。そして玄関のドアをーー
やっと誰か確認できた。最悪だ。
それは俺の中で考えうる最悪のパターンだった。
煤を被りまくった白衣に、端正な顔立ち。髪型はいかにも手入れしてなさそうな7:3分けの男。
隣には黒髪の少しメイクをしている美人の女。光り物を沢山つけていて、ピンクに近い白を基調とした色で着飾っている。
佐伯蓮也と神祷寺百合だ。蓮也は、俺の顔見るなり、俺に飛びついてほっぺを触る。
俺はその手をどける。
「蓮也!お前さ〜触んなって!」
「いや、大丈夫。僕は今不要不急のほっぺたを控えてるから」
と、キメ顔で言ってきたが、どこが安心できるのか分からない。
はぁ....神祷寺と蓮也か....俺たちの冒険は、これから波乱が巻き起こりそうだ。
キャラ紹介〜プロフィール
瀬川俊
年:20歳
職業:学生(大学生)
趣味:美味い飯を食うこと、ゲーム、YouTubeを見る。友達と一緒に遊ぶ。
誕生日:七月八日
好きなもの:中華全般、肉、アイスクリーム全般、ケーキ、いちご、パイナップル、友達と過ごす時間、猫
嫌いなもの:会ってすぐスキンシップから始まるやつ(誰とは言わない)陰口言いまくるやつ、掃除
特異:物体操作
狂気:血を浴びたり見たりすることで、血がもっと見たくなる。血を出すために近くの人間に危害を加えることも厭わない。血を拭けば治っていく。
如月翔一
年:20歳
職業:学生(大学生)
趣味:寝ること、深夜にラーメン、友達と遊ぶこと
誕生日:一月一日
好きなもの:甘いもの、和風料理、ゲーム、友達と遊ぶ時間、二度寝
嫌いなもの:俊に危害を加えるやつ、叩き起こされること
特異:外界
狂気:俊に危害を加えるものを殺そうとする。この状態は俊が止めなければ収まらない。
楽しんでいただけたでしょうか。
次は明後日に投稿するつもりです。(もっと早いかも)