プロローグ(後編)
これで長いプロローグも終わりです。長くてすいません……
「ああ、そうだ。ミアンの婿をだなそろそろ……。」
「ちょっと待ってください!何を言っているんですか!?私はまだ誰とも身を共にはしません!」
「しかしなぁ……ディルーシア家では16才が結婚の年齢とされている。お前はもうじゅう……ぐふっ!」
「余計なことを言わないでください。」
ミアンの冷酷な一打がヴァンの横腹にクリーンヒットした。
「私は、私の好きなように恋がしたいのです。」
「そう言うと思ったから人間界に行ってもらおうと思ったんだよ。」
「人間界という考えにたどり着いたのは何故ですか……。」
「この世界にお前がいいと思うものがおるか?」
「うぅ……。」
その質問をされミアンは反論出来なくなった。ミアンは縁談を全て断っているからだ。
ミアンは容姿はとても美しくアスフォード1の美少女と言われている。
となれば縁談や告白などは当然来る。しかしミアンは自分の容姿しか見ない者たちに呆れ断っていた。
「まあとりあえず行ってきなさい。ミアンのことを大切にしてくれるのならば私は大歓迎だからな。」
「何か隠しているような気がするのですが……。」
「べつに何も隠してはいないぞ。とにかく自分で素敵な人を見つけなさい。」
そう言うとヴァンはミアンの頭を優しく撫でた。
「わかりましたよ、もう……。」
ミアンはそう言って諦めることしか出来なかった。
「さあ、こっちへ来なさい、ミアン。」
「はい、お父様。」
「ここから人間界へ行くことが出来る。しかしどこへ降りるかは分からな……。」
「分かりました!ではお父様行ってきます!」
「あ、まだ話は……」
このあとミアンはヴァンの話を最後まで聞かなかったことを後悔する。
ミアンが魔法陣へ飛び込んでみたもの、それはどこまでも続く青空と
小さく映された建物だったからだ。
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