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#1「上司の脅すための証拠を集めることにする」

土日の間に筋トレとランニングダンジョン攻略をひたすらに続けた


そこで分かったことがある、筋トレは今までできなかったような回数ができるようになったこと。

無我夢中で走ってたら県を跨いでいた、県境まで2、3キロまでしかない、だが気づいたらしかも思いもよらない短時間であの距離を走っていたことになる、レベルという概念、実はすごいのではなかろうか?


俺は休みの間ダンジョン1階をひたすらに走り回りゴブリンをサーチ&デストロイをかましてきたおかげかレベルも5まで上がったゴブリン相手には後れを取らなくなってきた


 実はというとしたに降りるための階段はすでに見つけている、降りない理由は簡単だ、降りたらすぐに自宅に戻れるわけでもなさそうだし、何よりレベルが一桁で大丈夫なのだろうかという疑問、パーティならともかく俺はソロだ、気を抜いたら一瞬で終わる


 それとたまにだがゴブリンを倒した後に木箱が出現することがある、ぼろい剣だったり棍棒だったり、謎の小瓶だったり


しかし、この謎はすぐに解決した


掲示板に収穫物一覧というものが増えた、その中に

『回復小瓶(小)』と書かれていた、つまりこれは回復薬、少なからずこいつをあと4個は欲しい、何かあった時のために、それぐらいは準備しておきたい


そして拾ってきたぼろい剣なんかを掲示板を通して売ることができた、理屈は分からないが俺には掲示板で使える通貨、通称マリオを20マリオほど持っている、残機みたいだなって一瞬思った


マリオを持ったおかげで物の売買が行えるようになった、武器の類は基本1万マリオを超えていた


短剣の類でも5000マリオだった



 四時に目覚ましをかけ軽くゴブリン狩りをする、一時間でエンカウント率はおおよそ10体、アイテムドロップ率はおおよそ1/10ほど、10体倒して一つ出るか出ないか、後一つ回復小瓶(小)が出てくれれば五個になる、もう少しで二階に挑もう



 7時に自宅を出れるように朝食を済ませ、朝シャンを軽く終わらせる、そしてニュースをチェック、テレビやネットで、特に緑色の変態不審者が出てきていないかのチェックだ、もし居たらほかにもダンジョンが発生していることを指名しているし、うちのダンジョンみたいにストッパーみたいなのがない可能性もある、とりあえずそういう事件が発生次第場所を見つけて定期的に間借りする必要があるかもしれない



 会社に着く、だいたい8時半ほど

 やっぱり俺を見る目は異常だ、さっさと辞めないのか見たいな空気を感じる、部署から

 あんたたちも同じ存在だってことにいつ気が付くのだろうか


 今日も無駄な部署内での朝礼が始まった、むちゃな目標を建てられた、今週も帰らせてくれない様子だ前のままだったら週末やけ酒コースだな


 レベルを上げてから集中する力が増した、深くなったしほかのことにも他のものに集中が移ることも無くなった。


とりあえずだ、今日中に終わらせれるものは終わらせてしまおう





 すごいな、午前中でほぼ終わってしまった。


 作業中まるで自分の腕がもう二本増えた感覚だった、すごかった・・・どこから生えたんだ?見えなかった、うれしい誤算だ。


 次のお客との打ち合わせまで上司を観察できる、ニュースを見つつ観察してよう



 だいたい一時間たつごとに顔をにやけさせている、例の不倫相手とチャットでもしてるのか?仕事中にそれはやめろよ・・・不倫相手のほうはめんどくさそうに仕事をしている、なんだこの二人は?





 昼休憩中、珍しく別部署の同僚に昼飯を誘われた何か言いたいことがあるようだ


 社内食堂であまり目立たない角のほうで食べようと提案された



「なぁ、珍しいなお前から誘ってくるなんてよ、何があった?」


「何があったってお前噂は聞いてないのかよ?」


あの部長の不倫のことか?


「お前のところの部署解体するらしいじゃねぇか、事実上の首じゃねぇのか?」


「あー、そういうことかまぁ俺はいいんじゃねぇか?貯金はある程度あるし、なんなら実家をクリーニングやら改装して誰かに貸せばいいし、そこから賃貸収入得られれば細々と生活はできるんじゃねぇか?」


「そういえばお前実家を相続してたんだっけ?かぁ!いいねぇ20代にして持ち家持ってるなんてねぇ・・・」



 そんなことか、まぁぶっちゃけクビになっても問題ないが、あの上司の不倫のネタだけはどうしてもクビになる前につかんでおきたいのが本音だ、狙うなら今週中だな。




 先方との打ち合わせが思いのほか早く終わり、珍しくあの部長からそのまま直帰でいいと言われたしなんか部長の声がうわずってたのも印象的だった、さっさと帰ってダンジョン攻略をするとしようか

ネタ探しは今週の木曜の夜にするとしよう





--小林ダンジョン一階--


 この閉鎖的な空間にも飽きてきた、というよりも単体で必ずエンカウントするもんだから不意を突かれそうになっても対処できてしまっている自分がいる、レベルも上がるには時間がかかりそうだし手持ちもいい加減この学生時代使っていたカバンでは心もとなくなってきた、一度セーフルームに戻ろう




掲示板を見ていたら魔物寄せの香と四次元カバンなるものが売っていた


 香の効果は一回炊けば30分は維持するらしい、四次元カバンはそもそも普通のカバンじゃありえない収容面積が入るわけだから結構高い、最低レベルの1㎥でさえ3万マリオはする、香は効果がいいわりに値段が低い、人気がないのだろうか?





セーフルームからかなり離れた場所で香を炊くことにした、比較的いい匂いだ


 数分もしないうちに効果が現れた、なんと初めて2体同時にエンカウントしたのだ、しかも一体は弓を持っているじゃないか!!


 持っててよかった鍋のふた!


弓ゴブがこちらに先制攻撃を仕掛けてくる、だが弓はありえない方向へ飛んでいく、自分に刺さることはなかった、弓ゴブは飛んで行った弓に怒っていた


 剣ゴブはいつも通り一体で襲ってくる、いつも通りの突進をかましてくる単調な攻撃はだいたい

3パターン


思い切り両腕を引いてからの突き攻撃


両腕を上げ振り下ろす斬りつける攻撃


俺から見て右か、左に剣を携えて振りかぶる攻撃


四つだったか


 だいたい、知恵も技術もない攻撃だからその四つを見極めて顔面に向かって思いっきりぶん殴ればすぐに終わる


 弓ゴブも近づいてぶん殴れば終わる、一応木刀だけは持ってきている、家に一つしかない包丁を使っていおり先日、根本から折れてしまったのだ、現在コンビニ弁当生活中だ早く新しい包丁を買いに行かねばならない・・・というか今日の帰りに買ってこればよかったのでは?



結構香の効果がすごかった、倒したと思ったら背後から攻撃されかけてた、なんてしょっちゅうだった

しかも時間がたつにつれ若干だけど強さも知恵もついてきたと思う、あいつら


 一回だけの検証だけど、たぶんこれウェイブ制なんじゃないかって思う。


 30分間の無制限ウェイブ、おまけに徐々に強さも増してくるとなると、層が下がる連れに厄介になっていきそうだ、ご利用は計画的にかな



小回復瓶(小)も5個溜まったし、次はいよいよ次の層に降りようと思う。


その前にドロップした戦利品を掲示板で売った、結構弓矢が束で売れた需要が高いようだ。



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