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2個目の出会い

そして、今に至る。


「……詰まんないこと考えちまったな……今は今、昔は昔だ…昔のこと考えていても意味ないな…俺と同じ前世もちに、出会っちまったから余計なこと考えちまった。やめだやめ…煩悩たいさ…関係ない」


そんな余計なことを考えつつ…いや、言葉に出しつつ歩いているとある女子生徒が裕也の目の前に立っていた。

その女子は貞子をほうふつさせるような姿をしていた。


「……授業終わってんぞ?女子生徒」

「え?まだ学校終わる時間じゃないですよね?」

「……火事起きて授業つぶれたんだよ…教師陣は火事のかたずけしねぇといけないみたいでな…知らなかったのか?」

「そういえば焦げ臭いにおいが……」

「……お前どこにいたんだ?」


校舎内にいたという事は少なくとも校内放送は聞いてる筈だしかし、この女子生徒は知らないといっている。

それは少なくとも異常なことだと判断する。

学校の外から来たとかならまだわかる、しかしそれだと生徒たちが帰るののを見ているはずである。

少なくとも、後者だとここにいる必要性はないはずである。

裕也は防音に優れた場所を頭の中で想像しながら、回していく。

そして、思い浮かんだ場所が一つあった。

裕也は答え合わせをするように、女子生徒に聞いた。


「もしかしてオカルト部の部員だったりするのか?」

「あ、はい。そうですよ?よくわかりましたね」

「いや……過去の事例から、放送聞こえなくて時間を忘れられるほど静かな場所って、オカルト部の部室ぐらいだからな…」


そういいつつ、思い浮かべるのは過去の事例……というか被害である。

曰く、放課後不気味な音楽や変な笑い声、不気味な道具が吊るされていて近寄りずらい……等々のとてもすてきだとは言えないお悩み相談が大量に押し寄せられて、防音設備が厳重にされた。

尚、その当時の部員たちは『これでもっといろいろなことができる……』と不敵に笑っていたそう……当時の学校側に結構な驚愕を生み出した事案である。

オカルト部の卒業生はまとも?な就職先に行ってちゃんと過ごせているはずである……多分。

そんなことは如何でもいい、原因が分かれば早く家に帰さなければならない。

少なくとも、この事件には関係ない女子生徒を巻き込むのは酷な話だろう。

今回の事件は人数が少し多いため、家に帰っている過激派も少し居るので学校側としても1人や2人増えても問題ないと思っているだろうから、説教に巻き込まれる可能性大である。

そんなことを考えている裕也に向かって、女子生徒は恐る恐る聞いてきた。


「あの……もしかして、火事で誰か亡くなったりしてます…?例えば生徒会長とか…」

「ん?ああ……奇跡的に怪我人1名……おい、ちょっと待て」


思考の海から裕也が戻ってきた理由は、何故火事の事も知らない女子生徒が、生徒会長が巻き込まれたことを聞いてくるのか知りたくなった。

「……______」

「え……なんであなたがそんなことを知って……」

「やっぱりか……まさかこの学校に通う2人目に出会うとは……あ~クソ……ややこしくなってきたな…」


慌てる女子生徒に、大分と困り果てたというような裕也。

裕也が言った言葉はただ一つ……この世界のモデルになっているゲームの名前を言っただけだ。

しかし、そのゲームの名前を聞けるのは転生者だけである。

裕也自身が祐樹を使って確認済みである。

転生者でなくては、最初の一文字もわからないらしい。

言ったとしても、口パクというような形で処理される。

裕也はこの女子生徒が敵となるか味方となるか、それで祐樹の運命と自分の運命が変わる…と思いながら、少し慌てる女子生徒を見た。







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