ゴ○○リ
「ギルドマスターだとおおおお!!!!」
俺は叫んだ。
そして確認するため俺か聞く。
「マジでギルドマスターなのか!?」
「なぜウソを言う必要がある。」
「じゃぁ、なんでカウンターにいたんだよ。ふつう偉い人はカウンターなんかにいないだろ。」
「それは今がGOKIだからだ。」
「なんだよ、GOKIって。ゴ○○リか??」
「いや、Gギルドマスターが O汚職をしていないか K確認する I一週間だ。」
「なんだよその期間。だいたい省略する意味あったのか!!!!!?」
「今考えた!」
「気持ち悪いからその略称やめろっ!!初めて聞いたらゴ○○リかと思うじゃないか!!」
「そのままというのはカッコ悪いと思ったから考えた!」
「略したら気持ち悪い。もっとまともなのにしろよ。」
「うむむむむむむむむむ・・・・・・・・」
「考え込むな!!!もうそんな期間があるかさえ怪しいわ!」
「なぜウソを言う必要がある。」
「またそれか。もういい、ほかの人に聞くから。」
俺は周りを見て目に入ったギルドの職員と思しき人に声をかけた。もちろん男。
「えっと。お忙しいところ申し訳ないんですが質問してもよろしいでしょうか?」
「はい。いいですが。どのような質問でしょうか?」
「あの、あそこにいる人はギルドマスターなのでしょうか?」
指さしながら聞いた。
「ええ、あの方は当ギルドのギルドマスターです。確か今はGOKIでしたっけ。」
「・・・・・・・・・」
「ああ、GOKIはGギルドマスターが O汚職をしていないか K確認する I一週間 という意味です。」
「・・・・・・・・・」
「ちなみに今考えました。」
「お前もかああああ!!!!」
またもや俺は叫んだ。
そのあとは・・・・・・・・まぁ、いろいろあったとしておこう。
あえて言うならば、おれがゴ○○リ退治だーーーーとか叫んでちょこまかと逃げ回る生き物を追いかけまわしたぐらいだ。うん。断じて人間ではない・・・・・・
そのあと落ち着いてから話を職員(別の人)から話を聞いたところ、実際に汚職をしていないか確認する期間というのは存在するようだ。そして、その期間の間はギルド職員として同じ仕事をするのが伝統なんだとか。
その話を聞き終えたころ、復活したギリクが俺を自分の部屋に来るように呼んだ。
そんなわけで、俺は今〈ぎるどますたーのへや〉とひらがなで書かれた部屋にいる。
文字が違うはずなのにひらがなに見えるのは何というか変な感じなのだが、言葉を覚える必要がないのはやっぱり便利だと思う。
よくあるご都合主義とかいう奴だろう。
ちなみになぜ、ひらがなで書かれているかギリクに聞いてみたところ(もちろんひらがななどとは言わず初歩的な文字といった)ものすごくデレデレした顔で娘が書いてくれたんだと教えてくれた。
そのあとしばらくはギリクが娘の話ばかりしてくるのでかなりうざかった。
だからちょっとだけ、あくまでちょっとだけ痛い目を見てもらった。
おかげでギルドマスターが使う机が壊れてしまったのだが、気にするものか!!。
その後、音に驚いて部屋に入ってきた職員の人に経緯を説明したところ、「よくやった」とものすごく感謝された。
どうやらギリクの娘の話はギルドの職員たち全員が聞かされすぎてうざかったらしい。
なまじにも相手がギルドマスターだから文句を言えず困っていたところに俺が職員たちの思いを表すかのようなことをやったのだ。
ついでに完全に伸びているギリクに職員たち全員が集まってきてみんな10回ずつギリクを蹴り飛ばしていったのは些細なことである。
この出来事のおかげでギルドの職員さんたちとなんかとても仲良くなった。