まだまだ確認作業
遅くなった。
急いで書いた。
長くなった。
無理やり切った。
自分の能力を確認していたらいつの間にか服が渇いていた。
ということで
「ストレージ」
服をストレージに一回放り込んでおく。
もちろん服を増やしておくためだ。
制服なんていう動きにくい服なのだがこれしか服はないので仕方がない。
もし、制服が森を出るまでにボロボロになって・・・・・
なんてことになったら予備がなかったらいろいろまずい。
そのための予備というわけだ。
決して制服を好んで着ようなんて思っているわけじゃない。
出来れば早く動きやすい服に着替えたい。
うん
当面の目標はそれだな。
動きやすい服を買い着替える。
なんて簡単なんだ。
町を見つけたらすぐに達成できるな。
まあ、それは置いといて。
ストレージから服を取り出して着る。
ここであれ?と思ったあなた。
そうです。
俺はさっきまで全裸でした。
変態!
露出狂!
そう叫ぶ人がほとんどだろう。
しかし待ってほしい。
言い訳をさせてくれ。
そう。
これは仕方がなかったんだ。
水浸しの服を着ていたら風邪をひいちゃうし、服を乾かすのには服を脱がなければならなかったんだ。
ついでにここは森の中だ。
どこまで奥の方かわからないけど結構走ってまだ森の終わりが見えないんだ。
結構奥深いとこなはずさ。
きっと誰も見てはいない!
な!
ここはもう服を脱ぐしかないだろ?
そうさ、それ以外の選択肢なんてないんだ。
はい!
言い訳終了。
何を言っても裸だった事実は変わりませんね。
俺が悪うございました。
申し訳ございません。
もうしませんので情状酌量のほどよろしくお願いします。
閑話休題
俺は服を着終えた。
さて、もう服は乾いていることだしここを離れようと思う。
さっきまではどっちに進めばいいかわからなかったが今はどうすればいいかわかる。
川に沿って進めばいいのだ。
昔から川の沿岸では都市が発達してきた。
これは元の世界でのことだが、きっとこっちの世界でも大して変わらないだろう。
ということは川に沿って歩いていけば町にぶつかる可能性が高い。
もちろんちゃんと火に水をかけて火を消してから川に沿って進む。
山火事とか怖いからね。
川に沿って俺は走っている。
もちろん50倍の身体能力があるから走っている。
それに走っているときにあたる風が気持ちいい。
これも走っている理由である。
しかし周りから見ると、要は時速785㎞で走っているのである。
目の前を何かが通った。
そう気づいたときには目の前には何もいない。
そして風に吹き飛ばされる。
はっきり言って迷惑である。
しかし音速を超えなかった。
これだけは幸運だったと言える。
そんなことは露知らず要は爆走中である。
しかしその要の爆走は終わりを告げた。
目の前にドラゴンが現れたからだ。
俺は川に沿って走っていた。
すると目の前に何かでかい物が降りてきた。
すぐに走るのをやめて止まる。
そしてよく見ると
GUGYAAAAAAAAAA
ドラゴンだった。
もちろん西洋の竜でトカゲに翼がついている感じのやつ。
にしてもいきなり咆哮をするとかどういうことだろう。
竜って賢いんじゃなかったっけ。
いきなり咆哮なんかせずにテレパシーとかそんなので話しかけてくるんじゃないの?
いや、しかし竜がこちらの話す言葉を知っているなんて保証はないし。
ま、きっとこれは竜独特の挨拶なんだろう。
そう思っていると竜が近づいてきた。
おっ!
もしかして当たりか。
手を出してくる。
なるほどさっきのが挨拶ということで今回のは握手ということだな。
俺も手を出して竜の手を握ろうとする。
握ると言っても大きいので爪をだ。
そして、手を握り「よろしく」と言おうとしたら・・・・
手を握ろうとする俺の手から離れていくように避けられた。
えっ?
そう思った時、俺の手から離れるように避けていた手が戻ってきて・・・・・・・・・
俺は吹き飛ばされた。
ヒュ~~~~~~~~
バキッ!
メキメキメキメキ
ドシャ~~~~
ド~~ン
俺は森の方に飛ばされて、木にぶつかったがそれでも勢いが止まらず木を貫通し、地面にこすれて止まった。
「痛ってぇぇぇぇ?。」
反射的に叫んでいた。
が、実際には全く痛くなかった。
もちろん体も傷ついていない。
しかし、制服は無傷というわけにはいかず、あっちこっちすれてボロボロになっている。
いやはや、予備があってよかった。
なかったら、ボロボロの服を着続けなければならなかった。
それはそうといきなり殴り飛ばされて腹が立ってきた。
さて、俺を殴ったことを後悔させてやりますか。
飛ばされてきた道を戻っていくとドラゴンが川で水を飲んでいた。
なるほど。
つまりここら辺はこのドラゴンの縄張りだったということか。
縄張りなら仕方ないのかなぁ。
いや、やっぱり許さん。
ドラゴンは川で水を飲んでいてこっちには気づいていないようだ。
なので、後ろから、そ~~っと近づいて行って・・・・・
ガシッ
「おりゃああああぁぁぁぁ。」
しっぽをつかんで投げたやった。
GYAAAAAAA?????
ドラゴンは何が起きたかわからないというような声を上げて川の反対側にある森の中に飛んでいった。
「ふんっ。ざまぁみろ。」
仕返しができてかなりすっきりした。
しかし、まあなんというかドラゴンを投げ飛ばせるってこの50倍の身体能力ってのは無茶苦茶だな。
うまくいくとは思っていたが実際にうまくいくとなんか変な感じがする。
さて、ドラゴンに仕返しもしたし着替えますか。
そう思っていると。
GYAAAAA!!!!!!!!
川の向こうの森からドラゴンが怒ったこったような声を上げてこっちに走ってきた。
いや、走ってきたというのはおかしいか、突進してきた。
そして対岸で止まると口を大きく開けて・・・・・
火炎を吐き出した。
そうブレストいう奴だ。
俺はいきなりのことに逃げることができずにもろにブレスをくらってしまう。
「熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い。」
ものすごく熱かった。
なのですぐに目の前の川に飛び込む。
ふう、助かった。
これ以上くらっていたら気が変になっていたぜ。
一応、体を確認しておく。
もちろん傷一つない。
しかし制服はそうもいかず、ほとんど焦げてしまっていた。
もう使えそうにない。
ドラゴン。
てめえは絶対に許さん。
地の果てまででも追いかけてやる。
さあ、反撃だ。
川からドラゴンに見つからないように上がる。
もちろんドラゴンがいる方の岸。
そして後ろに回り込んで、尻尾をつかみ振り回す。
ドンッ!
バキッ!
ボキッ!
地面に当たri、木に当たり、川原の石に当たる。
しばらくして俺はドラゴンを空中に放り投げた。
このまま振り回し続けるのが面倒になったのと、自分でやっといてなんだがドラゴンがいたたまれなくなってきたからである。
ま、このまま落ちてきたらかなり痛いだろうな。
そう思っていると、
ドラゴンが飛んだ。
バッサバッサと翼を動かしながら飛んでいる。
やってしまった。
空を飛べる生き物を空に投げてしまった。
しかし、ドラゴンってホントに飛べるんだなぁ。
確か翼だけでは飛ぶことはできないって聞いたことがあるのだが。
つまり、異世界独特の不思議な力が働いているのか。
などと思い、ドラゴンを見上げていると、
ドラゴンが口を開いてまたブレスを撃ってきた。
今回もいきなりだったので反応が遅れてしまい直撃をもらってしまった。
「熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱いって。」
許さん!
こうなったら徹底的にやってやる。
ドラゴンからしたら俺はブレスの直撃をくらって黒こげになっていると思っているだろう。
きっとそう思っていると考えブレスが止まった後に何事もありませんよという感じで腕を組んで立つ。
もちろんドラゴンを絶望に陥れるため。
自分の自信のある(2回も撃ったってことは自信があったのであろう)攻撃を直撃して平気な敵の姿を見たら誰だって怖いだろう?実際にどうかは知らん。
そういうことだ。
「さあ、存分に絶望するがいい。」
通じるかどうかは分からないが、おびえてくれたらいいなと思いつつ言った。
よく考えると、俺魔王みたいだな。
いや、魔王じゃないよ。
うん。
ホント。
マジで違うからね。
ちょっと腹が立っただけだから。
そう考えながら言った瞬間、ドラゴンは俺に背を向けて逃げ出した。
「えっ!」
早くない?
逃げるの早くない?
もっと徹底的に心を折ってボコボコにしてやろうと思ったのに逃げられちゃった。
しかも空を飛んでるから追いかけられないしな。
困った。
腹の虫がおさまらない。
なんかいい方法はないか。
う~~ん
そうだ!
別に俺が追いかけなくてもいいのか。
なら、
「ストレージ!」
そう叫びドラゴンの前にストレージを出す。
するとドラゴンは中に飛んではいっていきストレージに収納されて見えなくなる。
まさに飛んで火にいる夏の虫。
火でもないし虫でもないけどそんな感じだ。
それを確認するとすぐにストレージを消してもう一度
「ストレージ」
今度は俺の前にストレージを出す。
そして、手を突っ込んで・・・
ドラゴンを引っ張り出した。
GYA?GYA?
なんかドラゴンがわめいているが知らん。
俺を怒らせたんだ。
徹底的に痛めつけてやる。
取り敢えず身動きが取れないようにしておく。
もちろんここでは無属性魔法を使い魔力を固めて手足を縛り、猿轡をした。
さて、どうしてやるか。
やっぱり俺の能力検証の的になってもらいますか。
身体能力はもう十分わかったから、次は・・・・
無属性魔法で行ってみよう。
まずは魔力を固めて軽く撃ち出すようにしてみる。
魔力の塊の大きさはこぶし大にしてみた。
魔力の塊は飛んでいきドラゴンにコツンとぶつかって止まった。
ま、そうなるだろう。
ここで貫通とかしたら怖いわ。
でも威力がないと困るのでこれに回転を加えてみる。
先ほどと同じように魔力の塊はドラゴンに飛んでいき鱗の表面を傷つけて止まった。
どうやら全く効いてないようだ。
ま、これはドラゴンの鱗が硬かったということだろう。
たぶん普通の人間相手には効くと思う。
というかそうであってほしい。
そこからしばらくの間ドラゴン相手に自分の能力の威力を確認した。
途中からドラゴンの目が死んだ魚のようになっていたがそんなことは気にしない。
そしてわかったことは以下のとおりである。
1、魔力は固めるととても固い。少なくともドラゴンが暴れるくらいでは壊れない。
これはドラゴンを拘束していた魔力が壊れなかったことから。
2、魔力を固めて撃ち出す、およびそれを回転させて撃ち出すだけではドラゴンの鱗は貫通しない。しかし、魔力をドリルのような形にして回転させてやると貫通した。
3、魔力を固めて撃ち出すことができるのは現状では同時に200発が限度である。また、数が多くなればなるほど1発あたりの威力が低くなっていた。これは俺の集中力の問題だと考えられる。
4、エネルギーを操ってドラゴンの体を動かすエネルギーをなくしてみるとドラゴンは動かなくなった。ま、当たり前か。しばらくしてエネルギーを元に戻してみたら弱っていたが動いた。これはかなり便利だが、かなり集中しないと使えなかった。
5、ストレージにドラゴンの体の半分だけを入れてみた。これは今回ドラゴンをストレージの中に入れた際ふと思いついたからやってみた。簡単に言えば真っ二つになった。切り口はきれいなものだったが、血は出た。
赤い血だった。
普通なら吐いてしまうようなところだが吐くことはなかった。
当たり前だがドラゴンは死んだ。
そのためこれ以上の検証はできなくなった。
なのでドラゴンの死体をストレージにしまって服を着替え今に至る。
もう、ここですることはない。
なので元の通り、川に沿って町を探すために再び走り出した。
再び森を川に沿って爆走する。
しかしこれはすぐに終わりを迎えた。
もちろん、森が途絶えて町が見つかったからである。
ちょっと走ったら町が見つかった。
大体10分ぐらいだろうか。
正確なところは分からないが、とにかくすぐ町が見つかった。
人が門の前で並んでいるのを見つけたため、中に入るためにそこに並ぶ。
門番はどうやら女性のようである。
容姿に特に特徴はなかったが、あえて言うなら断崖絶壁だった。
どこが?とかは聞かないで。
そうしていると俺の番が来た。
はっきり言って俺は不審者にしか見えない。
だからどうやって入れてもらおうかなと思っていると
「お前は何の目的でこの国に来た?」
声をかけられた。
当たり前だな。
それが門番の仕事みたいなものだし。
「宿、飯、服、仕事この4つを求めてきました。」
「なら通れ。」
あっさり入れてもらえた。
いいのかな?
いや、入れてくれたのはありがたいけど。
通行税とかなかったのも助かったし。
でもこんなに適当だと町に変な人が簡単に入ってきちゃうと思うんだけど。
ん?
さっき門番の人は国って言ったな。
ここ町じゃないのか。
いやいや、ならなおのことしっかりしないといけないでしょ。
心配だなぁ~この国。
そんなことで俺は何か知らないけど簡単に国には入れた。
門番は男だからなんも悪さなんてできないだろうと思っていた。
さらに
じゅるり
不穏な音がしたのは要は知る由もない。
目指すは4日に一度の投稿。