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「正解」の創作論とは?

 このエッセイは、過去作「ここでは猫は好かれない」に対する言及・批評を含みます。単体でも成立するような構成にはしたつもりですが、興味を持たれた方はお読みいただけると嬉しいです。

 世界にはあらゆる創作論があふれている。アルファベット一文字のSNS、本屋の入り口近くの棚、果ては作家同士の会話の中に、思想の種はまかれ続けている。某小説投稿サイトの「エッセイ」ジャンルも例外ではない。月間ランキングを覗いてみると、上位十作品のうち八つが、小説や小説投稿サイトに関して論じたものであった。


 もちろん、創作論といっても多種多様の内容があるため、すべてを同列に扱うことはできない。あるものは文章技法の指南に終始し、あるものはAI小説との向き合い方に焦点を当て、あるものは精神論にまで踏み込む。さらには、語り口のトーンも千差万別だ。松岡某のように熱く背中を叩くような語りもあれば、ASMRのように優しく囁くようなものもある。教師陣の教え方が異なるように、創作論にも無数の個性があるのだ。


 では、一体どの創作論が「正解」なんだろうか。

 ここでいう「正解」とは、ある創作物の完成に対して功を奏する、ということだ。この問いには、明確にしておくべき前提が二つある。


 第一に、正解の創作論は、その創作の目的によって変わるということ。

 第二に、創作の目的が創作論と対応していても、美的感覚が人によって異なるせいで、正解に絶対的真理は存在し得ないということである。


 抽象的で分かりづらいかもしれない。

 それぞれ例を挙げて説明しよう。

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